今日から使える電子契約サービス「マイサイン(mysign)」
ASPサービス契約書 無料ひな形・テンプレート

ASPサービス契約書

ASPサービス契約書は、クラウド型サービスの提供範囲・利用条件・料金・データ取扱い・責任範囲などを明確にするための契約書です。企業が外部のASPサービスを利用する際の基本的な権利義務を整理し、トラブル防止に役立ちます。

契約書名
ASPサービス契約書
バージョン / ファイル
1.00 / Word
作成日 / 更新日
特徴
クラウドサービスの提供条件・データ管理・料金・責任範囲を総合的にカバーした汎用性の高い契約書。
利用シーン
自社でクラウド型の業務支援サービスを導入するとき/外部ベンダーのASPを複数部署で利用する際の契約統一を行うとき
メリット
サービス仕様と責任範囲を明確化することで、導入後のトラブルを事前に防止できる。
ダウンロード数
4件

無料ダウンロードについて
「ASPサービス契約書」の本ひな形の利用にあたっては、必ず 契約書ひな形ダウンロード利用規約 をご確認ください。無料ダウンロードされた時点で、規約に同意いただいたものとさせていただきます。

ASPサービス契約書とは?

ASPサービス契約書とは、クラウド上で提供されるアプリケーションサービス(ASP:Application Service Provider)を利用する際に、サービス提供者(ベンダー)と利用者(企業)の間で取り交わされる契約書です。従来のオンプレミス型ソフトウェアと異なり、ASPはデータ保管・アクセス権・アップデートなどをすべてクラウド側が担うため、両者の責任範囲や運用ルールを文章で明確に定めておく必要があります。

とくに以下の要素はASP特有のリスクと密接に関わります。

  • サービス提供の停止・障害発生時の責任の所在
  • データ消失や不正アクセスが起きた場合の対応
  • ID管理やログイン情報の盗難リスク
  • 利用者側のデータ取得権限
  • サービス仕様変更の通知義務
  • 個人情報保護法との整合性

これらを包括的に整理するために、ASPサービス契約書は不可欠な文書として活用されます。

ASPサービス契約書が必要となるケース

ASPサービス契約書は、単に「クラウドサービスを使うから必要」というレベルに留まりません。実務では、以下のような場面で強い効力を発揮します。

  • 勤怠管理・給与計算・顧客管理など重要データをASPに保存するとき
  • API連携や外部システムとの接続を行い、データを双方向に取り扱う場合
  • 複数部署で同一ASPサービスを利用し、データアクセス権が複雑になる場合
  • 企業規模が大きく、利用者IDが多数発行されるケース
  • SaaSベンダーが頻繁に仕様変更・アップデートを行うサービスを利用する場合
  • 個人情報(顧客データ、従業員データ)をクラウド上で取り扱う場合

特に「データを誰が、どのように管理するか」は実務トラブルの中心になるため、契約書を通じて事前に整理しておくことが重要です。

ASPサービス契約書に盛り込むべき主な条項

ASPサービス契約書には、以下の条項が必須とされます。一般的なシステム契約よりも、クラウドサービス特有のリスクを踏まえた条文が必要です。

  • 提供サービスの内容(仕様・範囲)
  • 利用登録・アカウント発行
  • ID・パスワード管理
  • 利用料金・支払条件
  • サービス停止(障害・メンテナンス・不可抗力)
  • 禁止事項
  • データ取扱い(保存・閲覧・ログ管理)
  • 知的財産権
  • 個人情報保護
  • 秘密保持
  • 反社会的勢力排除条項
  • 免責事項・責任制限
  • 契約期間と更新条件
  • 契約解除(中途解約)
  • 損害賠償
  • 準拠法・裁判管轄

特にクラウド型サービスでは、提供者の裁量でアップデートが行われるため、「仕様変更の通知」と「重大変更時の対応」は必ず明記しておくべきポイントとなります。

条項ごとの解説と注意点

提供サービス内容(仕様・範囲)

ASP契約において最も重要な条項の一つが「提供内容の明確化」です。クラウドサービスは、機能追加・機能削除・デザイン変更などが頻繁に行われるため、ユーザー企業が当初想定した使い方と変わってしまう可能性があります。そこで、契約書では最低限以下を明確にします。

  • 提供する機能
  • 各機能の利用可能範囲
  • サポート体制(メール、電話、チャットなど)
  • サービス提供時間
  • アップデートの扱い(通知の有無)

曖昧に記載すると「そんな機能は聞いていない」「契約していない作業を依頼された」といった紛争の原因になります。サービス仕様書を別紙として添付する方法も一般的です。

ID・パスワード管理条項

クラウドサービスでは、ID・パスワード管理が重大なリスク管理ポイントになります。第三者がログイン情報を取得すれば、企業の重要情報に簡単にアクセスできてしまうため、契約書では以下を定めるのが通常です。

  • 乙(利用者)がIDを厳重に管理する義務
  • 情報漏洩が起きた際の責任
  • なりすまし利用に関する免責
  • IDの貸与・譲渡禁止

特に「不正ログインによる損害は乙が負う」旨を明示するサービスが多く、実務において非常に重要な条項です。

料金・支払条項

料金体系はASPサービス特有の条項が多く、月額制・従量課金制・ID課金など多様です。このため、契約書では以下の項目を整理します。

  • 毎月の支払日
  • 遅延損害金
  • 従量課金の計算方法
  • 追加IDの料金
  • 初期費用の有無

後から料金トラブルが起きる典型例は「無料期間終了後の自動課金」「追加IDでの課金増」です。契約書に明確に記載することで、誤解を防ぐことができます。

データの取扱い(保存・閲覧・バックアップ)

クラウドサービスの最重要ポイントが「データ管理の責任」です。データ消失や不正アクセスが起きた場合、誰がどこまで責任を負うかは企業にとって非常に重大です。

契約書で整理すべき主な内容は以下の通りです。

  • データ保管場所(国内/海外サーバー)
  • バックアップの頻度
  • 障害発生時のデータ復旧ポリシー
  • データの閲覧権限(提供者が必要に応じて閲覧できるか)
  • 退会時のデータ返還・削除の方法

特に「データ消失時の補償」はクラウド契約の典型的な争点です。

多くのASPでは、契約書に「甲の責任は最新1か月分の料金を上限とする」などと制限されていることが多く、企業側はここを理解したうえで導入判断する必要があります。

サービス停止(障害・メンテナンス)

サービス停止はクラウドサービスの避けられない要素です。契約書では、以下を明確化します。

  • 計画メンテナンスの通知期限
  • 重大障害発生時の対応
  • 不可抗力(災害・通信障害など)による停止時の責任免除
  • 障害報告の方法

ここが曖昧なまま導入すると「障害時の対応が遅い」「通知がなかった」というクレームが発生しやすくなります。

禁止事項条項

禁止事項はサービス提供者を守るための必須条項です。典型的には以下の行為が禁止されます。

  • 不正アクセス
  • リバースエンジニアリング
  • 大量負荷をかける利用方法
  • IDの不正な共有
  • 著作権侵害につながる利用
  • 法令違反

この条項があることで、提供者は「契約上の根拠をもって利用者を停止させる」ことができます。近年はAI生成の不正スパムやボット攻撃も増えているため、「その他、甲が不適切と判断する行為」という包括的な文言を入れる例が多くなっています。

知的財産権条項

ASPサービスのプログラム・デザイン・UI・ロゴなどの権利は、原則として提供者に帰属します。この条項がない場合、利用者が誤解して改変・複製するリスクがあります。また、ASPを利用して利用者が作成したデータ(顧客情報・業務情報など)は利用者に帰属するため、「本サービスの権利は甲に、利用データは乙に帰属する」と整理することで、権利関係が明確になります。

個人情報条項

個人情報を扱う場合、個人情報保護法との整合性が必要です。ASP側は「委託先」ではなく「SaaS提供者」として扱われることが多く、扱いが曖昧になりがちです。

契約書では以下を記載します。

  • 甲は個人情報を適切に管理する義務
  • 乙はクラウド利用前に必要な法的措置を講じること
  • 漏えい時の通知方法
  • 第三者提供の禁止

特に顧客データを扱うサービスでは争点になりやすい条項です。

秘密保持条項

ASP契約では、仕様書、システム構成、運用マニュアルなどが提供されるため、秘密保持は不可欠です。契約終了後も一定期間は秘密保持義務が生じるのが一般的です(3〜5年)。

免責・責任制限条項

提供者の責任をどこまで認めるかは実務上重要な論点です。多くのASPでは以下の内容が定められます。

  • 間接損害や逸失利益は賠償対象外
  • 不可抗力による損害は免責
  • 損害賠償の上限は最新1か月分の料金まで

クラウドの性質上、ベンダー側が過大な責任を負うことは現実的ではないため、責任制限条項は必須です。

契約期間・更新条項

クラウドサービスは継続利用が前提となるため、自動更新条項を設けるケースが多くあります。契約書では以下を整理します。

  • 初回契約期間
  • 自動更新の有無
  • 更新拒絶の通知期限(一般的には1か月前)
  • 契約終了時のID停止やデータ返還の扱い

契約終了後、データがどうなるかを明確化しておくことは特に重要です。

契約解除・中途解約条項

乙(利用者)による任意解約の通知期限は、実務上「30日前」が一般的です。また、提供者側は以下の理由で解除できることが多いです。

  • 料金未払い
  • 重大な契約違反
  • 破産・倒産
  • 不正利用

契約解除後のデータ削除・返還義務もこの条項で明記します。

ASPサービス契約書を作成・利用する際の注意点

ASPサービス契約書を扱う際には、以下の点に注意する必要があります。

  • サービス仕様と契約内容の乖離がないか確認する
  • データのバックアップと返還方法を必ず確認する
  • 個人情報を扱う場合はプライバシーポリシーと整合させる
  • 自動更新の条件を理解しておく
  • 責任制限条項が妥当かチェックする
  • 海外サーバーを利用するサービスの場合、保管場所・法域を確認する
  • サービス停止時の通知・復旧ポリシーが曖昧でないか確認する
  • 無料トライアルの後の課金条件を必ず明確にする

クラウドサービスは便利である一方、データトラブルの影響が大きいため、契約書による事前のリスクコントロールが欠かせません。

本ページに掲載するWebサイト制作契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

mysign運営チームロゴ

マイサインの電子申請システム 運営チーム

株式会社peko(mysign運営)|mysign(マイサイン) 運営チーム

株式会社pekoが運営する電子契約サービス「mysign(マイサイン)」の運営チームメンバー。法令遵守と信頼性の高い契約運用をテーマに、電子署名や契約実務に関する情報を発信しています。