LINE/SNS顧客連絡同意書とは?
LINE/SNS顧客連絡同意書とは、事業者がLINEや各種SNSのメッセージ機能を利用して顧客に連絡を行うことについて、あらかじめ顧客本人の同意を取得するための書面です。 近年、電話やメールに代わり、LINEやInstagram、Xなどを用いた顧客対応が一般化していますが、無断で連絡を行うと、個人情報トラブルやクレーム、信頼低下につながるおそれがあります。
この同意書は、
- どの連絡手段を使うのか
- どのような内容を送るのか
- 顧客が同意を撤回できるのか
といった点を明確にし、事業者と顧客双方を守る役割を果たします。
なぜLINE/SNSでの連絡に同意が必要なのか
LINEやSNSは利便性が高い一方で、私的なコミュニケーション手段としての側面も強く、顧客によっては営業連絡や通知を不快に感じるケースがあります。また、SNSアカウント情報やメッセージ内容は、個人情報として適切に管理すべき対象です。同意を取得せずに連絡を行うと、次のようなリスクが生じます。
- しつこい連絡として苦情を受ける
- 個人情報の目的外利用と指摘される
- 口コミやSNSで悪評が拡散される
LINE/SNS顧客連絡同意書を用意しておくことで、こうしたリスクを事前に抑えることができます。
LINE/SNS顧客連絡同意書が必要となる主な利用ケース
この同意書は、次のような業種・場面で特に有効です。
- 美容サロンやエステで予約確認や変更連絡をLINEで行う場合
- クリニックや整体院で来院案内や注意事項を送信する場合
- オンラインスクールや会員制サービスでSNSのDMを用いて案内する場合
- EC事業者がキャンペーン情報をLINEで配信する場合
顧客との距離が近いサービスほど、連絡方法に対する配慮が求められるため、同意書の重要性は高まります。
同意書に盛り込むべき必須項目
LINE/SNS顧客連絡同意書を作成する際には、最低限次の項目を明確にしておく必要があります。
- 連絡の目的
- 使用する連絡手段
- 送信される連絡内容の範囲
- 個人情報の取扱い
- 同意の任意性と撤回方法
- 免責事項
これらを整理して記載することで、実務上も説明しやすくなり、トラブル防止につながります。
条項ごとの実務解説
1. 目的条項のポイント
目的条項では、なぜSNSで連絡を行うのかを具体的に記載します。 予約連絡、サービス案内、問い合わせ対応など、実際に想定される利用目的を限定的に示すことで、顧客の不安を軽減できます。
2. 連絡手段の明確化
LINEだけでなく、SNSのダイレクトメッセージや将来的に利用する可能性のある手段も含めて定義しておくと、運用変更にも柔軟に対応できます。
3. 連絡内容の範囲
キャンペーン情報などを送る場合は、その旨を明記しておくことが重要です。記載がないまま営業色の強い連絡を行うと、クレームの原因になりやすくなります。
4. 個人情報の取扱い
SNSアカウント情報やメッセージ内容をどのように利用・管理するのかを明示します。プライバシーポリシーと整合性を取ることも欠かせません。
5. 同意の任意性と撤回
顧客がいつでも同意を撤回できることを明記することで、安心感が高まります。また、撤回方法を具体的に示すと、実務上の対応もスムーズです。
6. 免責事項
通信障害やSNS側の仕様変更など、事業者の管理外の要因による不達について、責任範囲を限定しておくことが重要です。
LINE/SNS顧客連絡同意書を導入するメリット
この同意書を導入することで、次のようなメリットがあります。
- 顧客との連絡に関する認識のズレを防げる
- 無断連絡によるクレームを減らせる
- 個人情報管理体制が整っている印象を与えられる
- スタッフごとの対応のばらつきを防止できる
結果として、顧客満足度や事業者への信頼向上にもつながります。
作成・運用時の注意点
LINE/SNS顧客連絡同意書を運用する際には、以下の点に注意が必要です。
- 他社の同意書をそのまま流用しない
- 実際の運用内容と記載内容を一致させる
- 法令改正やサービス変更に応じて見直す
- スタッフ全員に内容を周知する
形式だけ整えても、実態と合っていなければ意味がありません。
まとめ
LINE/SNS顧客連絡同意書は、デジタル時代の顧客対応における重要な基盤です。 便利な連絡手段であるからこそ、事前の同意とルール整備が不可欠となります。同意書を整備しておくことで、事業者は安心してSNSを活用でき、顧客も納得した上で連絡を受け取ることができます。トラブルを未然に防ぎ、信頼関係を築くためにも、自社の運用に合った同意書を準備することが重要です。