SNSパスワード管理・セキュリティ確認書とは?
SNSパスワード管理・セキュリティ確認書とは、SNSアカウントを運用する際に、パスワード・二段階認証情報などの管理方法、権限の範囲、情報漏えい時の対応責任などを明確に取り決めるための書面です。
たとえば、企業がSNS運用代行会社や外部フリーランスにアカウント管理を依頼する場合、単に「パスワードを渡すだけ」では、万が一の事故時に責任の所在が不明確になります。
本書を用いることで、
- パスワードの保管方法(暗号化・安全な共有手段の利用)
- 二段階認証の設定ルール
- 不正アクセス時の報告・対応義務
- 情報削除・返還のタイミング
などをあらかじめ定め、双方の認識を一致させることができます。
特に企業の公式SNSでは、担当者交代や外部委託のタイミングでアカウントのセキュリティが脆弱になりやすいため、運用開始時に確認書を締結しておくことが推奨されます。
SNSパスワード管理・セキュリティ確認書が必要となるケース
SNSのアカウント運用は、個人による管理だけでなく、企業やチームによる共同運用が増えています。そのため、パスワード共有の場面でリスクが生じやすく、以下のようなケースで確認書の締結が有効です。
- SNS運用代行会社に委託する場合
外部業者にログイン情報を渡す際、取り扱い方針を明確にしておくことで、情報漏えいや不正利用を防止できます。 - 複数担当者による社内共同運用
部署内で複数人がSNSを投稿・管理する場合、パスワードの更新・共有ルールを明文化しておくと、責任分担が明確になります。 - フリーランスや個人事業主との連携
SNSマーケティング担当者、デザイナー、広告代理店など、複数の外部パートナーが関わる場合に、アカウント情報を安全に管理するための基準として活用できます。 - アカウント引き継ぎ時のトラブル防止
退職者・外注先変更の際に、ログイン情報を確実に返還・削除させるルールを定めておくことで、管理不備を防げます。
SNS運用に関わる情報は企業のブランド資産でもあるため、パスワード管理体制の文書化はリスクマネジメント上の必須対応といえます。
SNSパスワード管理・セキュリティ確認書に盛り込むべき主な条項
SNSアカウント管理に関する確認書を作成する際は、以下のような項目を網羅しておくことが重要です。
- 目的と定義
- 管理責任の所在
- パスワードの設定・変更ルール
- 二段階認証の運用方法
- 不正アクセス・漏えい時の対応
- 情報の返還・削除
- 秘密保持
- 再委託の禁止
- 監査・確認権限
- 免責事項
- 有効期間および協議・管轄裁判所
これらを具体的に条文化することで、運用中の混乱やトラブルを未然に防ぎ、セキュリティ面の信頼性を高められます。
条項ごとの解説と注意点
管理責任の所在
アカウントの所有権はあくまで依頼者にあることを明確にし、運用を委託された側(管理者)は第三者に情報を渡してはならない旨を定めます。特に、外部スタッフや代理店が複数関わる場合、アクセス権限の範囲を明記し、担当変更時のパスワード更新を義務づけておくと安全です。
パスワードの管理方法
SNS運用代行では、スプレッドシートやチャットでパスワードを共有するケースが多く見られますが、これは非常に危険です。確認書には「暗号化された共有ツールを使用」「メールやチャットでの共有を禁止」「6か月ごとに変更」といった具体的ルールを定めると効果的です。
二段階認証の設定
乗っ取り被害の多くは、二段階認証を設定していなかったことが原因です。依頼者が所有する端末で認証アプリを管理し、運用者が一時的にアクセスする場合は削除・報告の義務を明記します。
不正アクセス・漏えい時の対応
セキュリティ事故が発生した場合に誰が、どのような手順で報告・復旧を行うのかを定めることが重要です。特に、広告アカウントやクレジット情報が紐づいている場合、被害が拡大しやすいため、管理者側の賠償責任条項を加えておくと安心です。
情報の返還・削除
契約終了後、アカウント情報を削除・返却する手順を明確にしておくことは、企業の情報資産を守るうえで欠かせません。削除証跡の提出や、ログイン履歴のクリアなど、実務的対応もあわせて確認書に記載します。
秘密保持と再委託禁止
運用を受託した管理者が別の外部業者へ再委託する行為は、情報漏えいリスクを高めます。そのため、依頼者の書面承諾なしに第三者への委託を禁止する条文を必ず設けておきましょう。
免責事項
プラットフォーム側の障害や仕様変更によるアカウント停止などは、どちらの責任でもないケースが多いため、故意・重過失を除いて管理者を免責する規定を設けておくのが一般的です。
契約書を作成・利用する際の注意点
SNSパスワード管理・セキュリティ確認書を運用する際には、次の点にも注意が必要です。
- 実際の業務委託契約と整合性をとること
この確認書は単独で完結するものではなく、業務委託契約書などの主契約に付随して活用するのが望ましいです。 - アカウント種別を明確にすること
対象となるSNS名やアカウントIDを特定しておくことで、誤認・誤用を防げます。 - 共有方法のルール化
「Googleドライブ内の特定フォルダのみ」「暗号化済みのパスワードマネージャを使用する」など、運用実務に即した方法を記載しましょう。 - 退職者・外注先交代時のチェックリスト運用
引き継ぎ時に「パスワード削除済」「二段階認証の再設定済」などのチェック項目を設けることで、再委託や放置リスクを防止できます。 - 定期的な見直しを実施すること
SNSの仕様変更や新たな認証方法に合わせ、確認書を更新しておくことが、長期的な安全運用につながります。
まとめ
SNSアカウントは企業ブランドと直結する重要な資産です。一度パスワードが漏えいすれば、なりすまし投稿やアカウント停止など、信用失墜につながる深刻な被害が発生しかねません。
「SNSパスワード管理・セキュリティ確認書」を活用することで、
- パスワードの安全な取扱いルール
- 不正アクセス時の対応責任
- アカウント返還の手順
を明文化でき、リスクマネジメントの基盤を構築できます。
mysignでは、このような文書を電子署名付きで安全に締結・保管することが可能です。SNS運用を安心して行うために、ぜひ本確認書の活用をおすすめします。