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情報漏えい原因調査委託契約書

情報漏えいや不正アクセス発生時に、外部調査会社やセキュリティ専門業者へ原因調査を委託する際に利用できる契約書ひな形です。フォレンジック調査、秘密保持、個人情報管理、成果物、再発防止提案、損害賠償など実務上重要な条項を整理しています。

契約書名
情報漏えい原因調査委託契約書
バージョン / ファイル
1.00 / Word
作成日 / 更新日
特徴
情報漏えい事故発生時の調査委託に特化し、秘密保持と責任範囲を明確化している。
利用シーン
企業が外部セキュリティ会社へ情報漏えい調査を依頼する/不正アクセス発生時にフォレンジック調査を専門業者へ委託する
メリット
事故対応時の調査範囲や責任分担を契約で整理し、情報漏えい対応リスクを軽減できる。
ダウンロード数
6件
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情報漏えい原因調査委託契約書とは?

情報漏えい原因調査委託契約書とは、企業や団体において個人情報漏えい、不正アクセス、マルウェア感染、内部不正などの情報セキュリティ事故が発生した際に、外部のセキュリティ会社やフォレンジック調査会社へ原因調査業務を委託するための契約書です。近年は、サイバー攻撃や内部不正による情報漏えい事故が急増しており、事故発生後の迅速な調査対応が企業経営において重要視されています。特に個人情報保護法や取引先との契約上、情報漏えい発生時には原因調査・被害範囲確認・再発防止策の実施が求められるケースが増えています。
そのため、単なる業務委託契約ではなく、

  • 調査範囲
  • 秘密保持
  • ログ解析・フォレンジック調査
  • 個人情報の取扱い
  • 成果物の権利関係
  • 責任範囲
  • 損害賠償

などを明確に定めた専用契約書が必要になります。特に情報漏えい案件では、調査会社自身が大量の機密情報や個人情報へアクセスすることになるため、秘密保持義務を通常以上に厳格化することが実務上重要です。

情報漏えい原因調査委託契約書が必要となるケース

情報漏えい原因調査委託契約書は、以下のようなケースで利用されます。

  • 不正アクセス被害が発生した場合 →サーバー侵入経路、漏えい範囲、攻撃手法などを解析する必要があります。
  • 個人情報漏えい事故が発覚した場合 →顧客情報、従業員情報、マイナンバー等の漏えい有無を確認する必要があります。
  • ランサムウェア感染が発生した場合 →感染経路、暗号化範囲、バックアップ被害状況などを調査する必要があります。
  • 内部不正の疑いがある場合 →従業員による持出し、不正閲覧、USB転送等の調査が必要になります。
  • 取引先から調査報告を求められている場合 →事故原因や再発防止策を説明するため、外部専門会社の報告書が必要となります。
  • 行政報告対応が必要な場合 →個人情報保護委員会などへの報告資料作成支援が必要となる場合があります。

情報漏えい事故では、初動対応の遅れが企業信用の失墜につながるため、調査委託契約を迅速に締結できる体制が重要になります。

情報漏えい原因調査委託契約書に盛り込むべき主な条項

情報漏えい原因調査委託契約書では、以下の条項を整備することが重要です。

  • 委託業務の範囲
  • フォレンジック調査内容
  • ログ・端末解析条項
  • 秘密保持義務
  • 個人情報保護条項
  • 再委託制限
  • 成果物の権利帰属
  • 報酬・追加費用
  • 調査結果の保証範囲
  • 責任制限条項
  • 損害賠償条項
  • 反社会的勢力排除条項
  • 契約解除条項
  • 準拠法・管轄条項

これらを契約書へ明記することで、調査時のトラブルや責任分担を明確にできます。

条項ごとの解説と実務ポイント

1.委託業務範囲条項

情報漏えい調査では、「どこまで調査するか」を曖昧にすると大きなトラブルになります。
例えば、

  • メールログ解析のみか
  • PC端末フォレンジックまで行うのか
  • クラウドサービスも対象か
  • 対象期間をどこまで遡るのか

によって工数や費用が大きく変わります。そのため、契約書では調査対象、対象機器、解析範囲、調査方法を可能な限り具体的に記載することが重要です。

2.秘密保持条項

情報漏えい調査では、調査会社が極めて機密性の高い情報へアクセスします。
例えば、

  • 顧客情報
  • 社員情報
  • 営業秘密
  • システム構成情報
  • 認証情報

などを扱うケースがあります。そのため、通常のNDA以上に厳格な秘密保持条項を設定する必要があります。
また、

  • 事故発生事実そのもの
  • 調査実施中である事実
  • 調査結果

も秘密情報に含めることが重要です。

3.個人情報保護条項

調査対象に個人情報が含まれる場合、個人情報保護法への対応が必要です。
特に、

  • アクセス制限
  • ログ管理
  • 暗号化
  • 複製制限
  • データ持出し管理

などの安全管理措置を契約書上で定めることが重要になります。また、調査終了後のデータ返還・消去義務も明記しておく必要があります。

4.再委託制限条項

フォレンジック調査では、専門解析会社や海外ベンダーが関与することがあります。
しかし、無制限に再委託を認めると、

  • 情報管理が不透明になる
  • 責任所在が曖昧になる
  • 海外移転リスクが発生する

という問題があります。
そのため、

  • 事前承諾制
  • 再委託先への同等義務付与
  • 再委託先管理責任

を契約書へ明記することが重要です。

5.成果物条項

調査会社は通常、

  • 調査報告書
  • ログ分析資料
  • 再発防止提案書
  • 技術分析レポート

などを納品します。ここで問題となるのが著作権や利用権です。
一般的には、

  • 調査ノウハウは調査会社へ帰属
  • 事故報告書は依頼企業が利用可能

という形が多く採用されます。ただし、第三者提出予定がある場合は、利用範囲を契約で整理しておく必要があります。

6.責任制限条項

情報漏えい事故では、損害額が極めて高額になることがあります。
例えば、

  • 信用失墜
  • 顧客離れ
  • 行政対応費用
  • 株価下落
  • 損害賠償請求

などが発生する可能性があります。しかし、調査会社は「原因究明支援」を行う立場であり、事故自体の責任を負うわけではありません。
そのため、

  • 責任上限額
  • 間接損害免責
  • 逸失利益免責

を明記することが実務上極めて重要です。

7.損害賠償条項

一方で、調査会社自身が新たな情報漏えいを発生させた場合には責任問題となります。
そのため、

  • 秘密保持違反
  • 故意又は重過失
  • 不適切な情報管理

については損害賠償責任を負う旨を定める必要があります。

情報漏えい原因調査委託契約書を作成する際の注意点

  • 調査範囲を曖昧にしない 「原因調査一式」だけでは不十分です。対象機器や調査範囲を具体化しましょう。
  • 秘密保持を通常契約より厳格化する 事故発生事実そのものも秘密情報に含めることが重要です。
  • 個人情報保護法との整合を取る 委託先監督義務との関係上、安全管理措置を明記しましょう。
  • 追加費用発生条件を明確化する 調査範囲拡大に伴う追加解析費用などを定めておく必要があります。
  • 責任範囲を整理する 調査会社が事故自体の法的責任まで負わないことを明記する必要があります。
  • 再委託管理を徹底する 海外ベンダー利用時は越境移転リスクにも注意が必要です。
  • 行政報告対応の有無を確認する 個人情報保護委員会対応支援を業務範囲へ含めるか整理しましょう。

情報漏えい調査で特に問題となりやすいポイント

1.初動対応の遅れ

事故発覚から初動対応まで時間が空くと、ログ消失や証拠破壊につながることがあります。特にクラウド環境ではログ保存期間が短いケースもあるため、迅速な調査着手が重要です。

2.社内調査との役割分担

外部調査会社と社内情報システム部門との役割分担が曖昧だと、証拠取得漏れが発生する場合があります。契約書では、誰が何を実施するのかを整理することが重要です。

3.第三者公表との関係

調査報告書は、取引先・監督官庁・株主などへ提出される可能性があります。
そのため、

  • 利用範囲
  • 転載可否
  • 第三者開示条件

を整理しておく必要があります。

4.海外サーバー・海外事業者問題

クラウドサービスや海外ベンダー利用時は、国外データ移転が問題になることがあります。特に個人情報を扱う場合は、国外移転規制や越境データ移転条項への配慮が必要です。

まとめ

情報漏えい原因調査委託契約書は、サイバー攻撃や個人情報漏えい事故発生時に、外部専門業者へ調査を委託する際の重要な契約書です。
特に情報漏えい案件では、

  • 秘密保持
  • 個人情報保護
  • 責任範囲
  • 再委託管理
  • 成果物利用

を適切に整理しておかなければ、二次被害や責任トラブルにつながる可能性があります。また、近年は個人情報保護法やサイバーセキュリティ対応への社会的要求が高まっており、事故発生後の対応品質そのものが企業評価へ直結する時代になっています。そのため、単なる一般的な業務委託契約ではなく、情報漏えい事故対応に特化した契約書を整備し、迅速かつ適切なインシデント対応体制を構築することが重要です。

本ページに掲載するWebサイト制作契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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