チャット指示扱い条項・条文の役割
チャット指示扱い条項は、チャットツール上で行われる業務連絡や指示を、契約上どのように扱うかを明確にするための条文です。近年はSlackやChatworkなどを利用した業務連絡が一般化しており、口頭指示に近い形で業務が進行するケースも増えています。
しかし、チャットだけでやり取りを進めると、「正式な依頼だったのか」「誰が承認したのか」が曖昧になり、仕様変更や追加費用などを巡るトラブルにつながることがあります。そのため、本条項では、チャット指示の有効性や対象範囲、確認方法などを定め、認識違いを防止する役割があります。
チャット指示扱い条項・条文の書き方のポイント
- 利用するチャットツールを明確にする
Slack、Chatwork、Teamsなど、どのツールを対象とするかを定めておくことで、正式な連絡手段を明確にできます。
- 有効となる担当者を定める
誰からの指示が有効なのかを定めておくことで、権限のない担当者による依頼や誤解を防止できます。
- 重要事項の扱いを区別する
仕様変更や金額変更などの重要事項については、チャットだけで完結させず、別途メールや書面確認を求める方法が実務上よく用いられます。
- 確認時点を定める
送信時なのか、相手方の確認時なのかを定めることで、指示の成立時期に関する争いを防ぎやすくなります。
- 記録保存を意識する
チャット履歴が削除される可能性もあるため、必要に応じて保存やバックアップについて定めることも有効です。
チャット指示扱い条項・条文の注意点
- 口頭指示との区別を曖昧にしない
チャットを正式な指示手段とする場合、電話や口頭での依頼との違いを整理しておかないと、証拠関係が不明確になる可能性があります。
- 軽微な指示と重要事項を分ける
すべての内容をチャットのみで有効とすると、大きな仕様変更や追加費用の判断でトラブルになることがあります。
- 担当者変更時の運用に注意する
担当者が変更された場合、誰の指示が有効か不明確にならないよう、事前通知ルールを定めておくことが重要です。
- 既読確認だけに依存しない
既読機能がある場合でも、実際に内容を確認していないケースがあるため、重要事項については別途確認を行う運用が望まれます。