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発明譲渡同意書

発明譲渡同意書は、従業員や開発者が創出した発明について、その権利を企業に帰属させるための同意書です。特許を受ける権利や職務発明の取扱い、対価、協力義務などを整理し、知的財産トラブルを未然に防止します。

契約書名
発明譲渡同意書
バージョン / ファイル
1.00 / Word
作成日 / 更新日
特徴
発明の権利帰属と対価、職務発明との関係を明確に整理している
利用シーン
企業が従業員の発明権利を取得する場合/外部開発者から技術成果の権利譲渡を受ける場合
メリット
発明の権利帰属を明確化し、将来的な特許・知財トラブルを防止できる
ダウンロード数
6件
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発明譲渡同意書とは?

発明譲渡同意書とは、従業員や外部開発者などが創出した発明について、その権利を企業に帰属させるための合意書です。特許を受ける権利は原則として発明者個人に帰属しますが、企業活動においては、そのままでは事業活用ができないため、契約により権利を取得する必要があります。特に企業では、研究開発や製品開発の過程で日々多くの発明が生まれますが、これらの権利関係が曖昧なままだと、以下のようなリスクが発生します。

  • 特許出願ができない、または無効になる
  • 発明者から権利主張を受ける
  • 第三者へのライセンスや売却ができない
  • M&Aや資金調達時に評価が下がる

そのため、発明譲渡同意書は単なる書面ではなく、「企業の知的財産戦略を支える基盤」として重要な役割を果たします。

発明譲渡同意書が必要となるケース

発明譲渡同意書は、特に以下のような場面で必要となります。

  • 従業員が業務の中で発明を行った場合 →職務発明として会社に帰属させるために必要です。
  • 業務委託先やフリーランスが技術開発を行う場合 →成果物の権利が委託先に残るリスクを防ぎます。
  • 共同開発プロジェクトにおいて発明が生まれた場合 →権利の帰属を事前に整理しておかないと紛争の原因になります。
  • スタートアップで知財整理を行う場合 →投資や売却時に権利関係が明確であることが重要です。
  • 退職者が関与した発明が存在する場合 →後日の権利主張を防ぐために書面化が必要です。

このように、発明が関与するほぼすべてのビジネスシーンで必要になる重要文書です。

発明譲渡同意書に盛り込むべき主な条項

発明譲渡同意書には、以下の条項を必ず盛り込む必要があります。

  • 発明の定義
  • 譲渡対象の範囲
  • 権利の帰属
  • 対価(報酬)
  • 協力義務(出願手続など)
  • 秘密保持義務
  • 保証条項
  • 職務発明規程との関係
  • 損害賠償
  • 準拠法・管轄

これらを適切に設計することで、実務上のトラブルを大幅に回避できます。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 譲渡対象の範囲

最も重要なのが「どこまでの発明を譲渡対象とするか」です。 単に「発明」と記載するだけでは不十分であり、以下のように明確にする必要があります。

  • 過去の発明を含むのか
  • 将来の発明を含むのか
  • 業務関連発明の範囲
  • 会社リソース使用の有無

特にスタートアップでは、「入社前の発明」や「副業での発明」の扱いが争点になりやすいため注意が必要です。

2. 権利の帰属

特許を受ける権利は、法律上は発明者に帰属します。そのため、契約により会社へ移転する旨を明確に記載する必要があります。また、以下の点も重要です。

  • 出願権限が会社にあること
  • 発明者が勝手に出願しないこと
  • 会社が自由に実施・ライセンスできること

この条項が曖昧だと、後に権利争いになる可能性が高まります。

3. 対価(相当の利益)

職務発明の場合、発明者には「相当の利益」を与える必要があります。これは日本の特許法上の重要な考え方です。実務では以下の方法が採用されます。

  • 一時金(出願時・登録時)
  • 成果連動報酬
  • 社内規程による一律基準

重要なのは、「合理的な算定基準」を設けることです。これがないと、過去には数億円規模の訴訟に発展した事例もあります。

4. 協力義務

特許出願には、発明者の署名や説明が必要です。そのため、発明者に対して協力義務を課す条項は必須です。

  • 書類への署名義務
  • 発明内容の説明義務
  • 補正・審査対応への協力

特に退職後の協力を確保するための規定も重要です。

5. 秘密保持条項

発明は公開前の情報であるため、漏えいすると新規性が失われ、特許取得が不可能になる場合があります。そのため、以下を明確にします。

  • 開示禁止
  • 目的外利用禁止
  • 退職後の継続義務

この条項は特許戦略の根幹です。

6. 保証条項

発明者が「第三者の権利を侵害していない」ことを保証する条項です。特に外部委託の場合は重要で、以下のリスクを防ぎます。

  • 他社技術の無断流用
  • 著作権侵害
  • 共同発明者の未整理

保証がないと、企業側が全責任を負うことになります。

7. 職務発明との関係

企業には通常「職務発明規程」が存在します。発明譲渡同意書はこれと整合させる必要があります。

  • 規程との優先関係
  • 報酬ルールの統一
  • 社内運用との整合

契約と規程が矛盾していると、無効と判断されるリスクがあります。

発明譲渡同意書を作成する際の注意点

  • 包括譲渡の範囲を広げすぎない 過度に広い条項は無効や争いの原因になります。
  • 対価を明確にする 報酬が不明確だと、後の紛争リスクが高まります。
  • 職務発明規程と整合させる 社内ルールと契約のズレは重大なリスクです。
  • 退職後の対応を規定する 協力義務や秘密保持は継続させる必要があります。
  • 共同発明の整理を行う 複数人が関与している場合、持分や権利関係を明確にします。

まとめ

発明譲渡同意書は、企業の知的財産を守るための極めて重要な契約書です。特許は企業価値そのものに直結する資産であり、その帰属が曖昧であることは大きな経営リスクとなります。
適切に設計された発明譲渡同意書を整備することで、

  • 知的財産の確実な確保
  • トラブルの未然防止
  • 企業価値の向上

が実現できます。特にスタートアップや技術系企業においては、「後から整備する」のではなく、初期段階から契約を整えておくことが重要です。発明が生まれる環境にある企業ほど、この同意書は必須の法的インフラといえるでしょう。

本ページに掲載するWebサイト制作契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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