与信審査条件の条項・条文の役割
与信審査条件条項は、取引先の信用状況を確認し、代金未払いや取引リスクを未然に防止するための条文です。継続的な取引や高額取引では、相手方の経営状況や支払能力が重要になるため、事前および継続的な与信確認を行えるようにしておく必要があります。
また、信用状況が悪化した場合の対応方法をあらかじめ定めておくことで、取引停止や条件変更を円滑に行いやすくなります。売買契約、業務委託契約、継続取引基本契約などでよく利用されます。
与信審査条件の書き方のポイント
- 審査実施のタイミングを明確にする
契約締結前だけでなく、契約期間中にも与信確認を実施できるよう定めておくことで、継続的なリスク管理がしやすくなります。
- 提出資料の範囲を定める
決算書や財務資料など、必要となる資料の例を記載しておくことで、資料提出を求めやすくなります。
- 信用不安時の対応を定める
取引停止、前払化、担保提供など、信用状況悪化時に取り得る対応を明記しておくと実務上有効です。
- 合理的判断基準を意識する
一方的な運用とならないよう、「合理的に判断した場合」などの表現を用いることで、条項のバランスを保ちやすくなります。
- 解除条項との整合性を取る
与信悪化を理由に契約解除できる場合は、契約全体の解除条項との内容を整合させることが重要です。
与信審査条件の注意点
- 審査基準が不明確にならないようにする
過度に抽象的な内容だと、恣意的な運用と受け取られる可能性があるため、一定の基準や運用方針を整理しておくことが重要です。
- 過剰な資料要求に注意する
必要以上の情報提出を求めると、相手方との関係悪化や情報管理上の問題につながる可能性があります。
- 取引停止条件を整理する
信用不安時に直ちに取引停止できるのか、協議を要するのかを明確にしておかないと、運用時にトラブルとなる場合があります。
- 個人情報・機密情報の管理に配慮する
与信審査で取得した資料には機密情報が含まれる場合があるため、管理方法や利用範囲にも注意が必要です。