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医療広告掲載契約書

医療機関が広告代理店やWebメディア運営会社へ医療広告の掲載・運用を委託する際に利用できる医療広告掲載契約書のひな形です。医療広告ガイドライン対応、広告表現の責任分担、掲載停止、知的財産権、秘密保持など医療広告特有の条項を整理しています。

契約書名
医療広告掲載契約書
バージョン / ファイル
1.00 / Word
作成日 / 更新日
特徴
医療広告ガイドラインと広告掲載実務に対応した医療業界向け契約内容を整理している。
利用シーン
クリニックが広告代理店へWeb広告運用を委託する/美容医療機関がポータルサイトへ広告掲載を依頼する
メリット
医療広告規制に関する責任分担や広告停止時の対応を事前に明確化できる。
ダウンロード数
9件
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「医療広告掲載契約書」の本ひな形の利用にあたっては、必ず「契約書ひな形ダウンロード利用規約」をご確認ください。無料ダウンロードされた時点で、規約に同意いただいたものとさせていただきます。

医療広告掲載契約書とは?

医療広告掲載契約書とは、クリニック、歯科医院、病院、美容医療機関などが、広告代理店、Webメディア運営会社、ポータルサイト運営者、SNS広告運用会社などに対して、医療広告の掲載や運用を依頼する際に締結する契約書です。医療広告は、一般的な広告と異なり、医療法や医療広告ガイドラインの規制を受けます。特に、治療効果を過度に強調する表現、患者の体験談、ビフォーアフター写真、最上級表現、比較優良広告、費用のみを強調する表示などは、内容によって問題となる可能性があります。厚生労働省の事例解説書でも、バナー広告や検索広告、リスティング広告から遷移するページの表現について、広告可能事項や限定解除要件との関係が示されています。そのため、医療広告掲載契約書では、単に広告枠や掲載料金を定めるだけでなく、広告表現の確認責任、医療広告ガイドラインへの対応、掲載停止時の処理、行政指導があった場合の対応、広告素材の権利関係、個人情報の取扱いなどを明確にしておく必要があります。

医療広告掲載契約書が必要となるケース

医療広告掲載契約書は、医療機関が外部事業者に広告掲載や広告運用を依頼する場面で必要になります。

  • クリニックが広告代理店にGoogle広告やSNS広告の運用を依頼する場合
  • 歯科医院が地域医療ポータルサイトへ広告を掲載する場合
  • 美容クリニックが施術紹介ページやLP制作を外部業者へ依頼する場合
  • 病院が採用広告や診療科紹介広告をWeb媒体へ掲載する場合
  • 医療機関が記事広告、タイアップ広告、動画広告を掲載する場合
  • 予約サイトや比較サイトに医療機関情報を掲載する場合

特に美容医療、歯科矯正、インプラント、自由診療、AGA、医療脱毛などは、広告表現によるトラブルが起こりやすい分野です。自由診療では、治療内容、費用、主なリスク、副作用、治療期間、回数などの情報が不足していると、広告規制上問題となる可能性があります。

医療広告掲載契約書に盛り込むべき主な条項

医療広告掲載契約書には、以下のような条項を盛り込むことが一般的です。

  • 契約の目的
  • 広告掲載業務の内容
  • 掲載媒体、掲載期間、広告枠の条件
  • 医療広告ガイドライン等の遵守
  • 広告素材の提供と権利保証
  • 広告内容の確認、修正、承認手続
  • 広告掲載料、運用手数料、支払方法
  • 掲載停止、配信停止、広告審査不承認時の対応
  • 成果報告、レポート提出
  • 個人情報、患者情報の取扱い
  • 知的財産権の帰属
  • 秘密保持義務
  • 損害賠償、免責
  • 契約期間、解除、反社会的勢力排除
  • 準拠法、合意管轄

一般的な広告掲載契約書と比べて、医療広告掲載契約書では、広告表現の適法性と責任分担をより具体的に定めることが重要です。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 業務内容条項

業務内容条項では、乙がどの広告業務を行うのかを明確にします。広告掲載といっても、実務上はさまざまな業務が含まれます。

  • 広告枠への掲載のみ
  • 広告文やバナーの制作
  • LPや記事広告の制作
  • Google広告、Yahoo!広告、SNS広告の運用
  • 広告審査対応
  • 配信結果のレポート作成
  • 改善提案、ABテスト、クリエイティブ修正

契約書では、どこまでが広告掲載料に含まれ、どこからが追加費用になるのかを明確にしておく必要があります。たとえば、広告文の修正が何回まで無料なのか、画像差し替えやLP改修が別料金なのかを定めておくと、後日のトラブルを防ぎやすくなります。

2. 医療広告ガイドライン遵守条項

医療広告掲載契約書で最も重要なのが、医療広告ガイドライン遵守条項です。医療広告では、患者を誤認させる表現や、客観的根拠のない優良性表示が問題となります。たとえば、絶対安全、必ず治る、地域No.1、最高水準、最先端、口コミで大人気といった表現は、根拠や文脈によって規制上問題になる可能性があります。厚生労働省の事例解説書でも、広告が禁止される事例や、ウェブサイト上の表現例が整理されています。契約書では、甲である医療機関が医学的内容の正確性を確認し、乙である広告事業者が媒体ルールや広告審査上の確認を行う、といった役割分担を定めることが実務的です。

3. 広告内容の確認・承認条項

医療広告では、広告代理店や媒体側が制作した広告文であっても、最終的に医療機関名で表示される以上、医療機関側の確認が欠かせません。そのため、契約書では、広告掲載前に甲が内容を確認し、承認したうえで掲載を開始する流れを定めます。

  • 乙が広告案を作成する
  • 甲が医学的内容、診療内容、費用、リスク表示を確認する
  • 必要に応じて修正を行う
  • 甲の承認後に広告掲載を開始する

この流れを契約書に明記しておくことで、掲載後に表現内容をめぐって責任の所在が曖昧になることを防げます。

4. 広告素材の提供条項

広告に使用する写真、ロゴ、院内画像、医師紹介文、症例写真、患者向け説明文などは、医療機関側が提供することも多くあります。この場合、契約書では、甲が提供する素材について、第三者の著作権、肖像権、商標権、プライバシー権を侵害していないことを保証する条項を設けます。特に注意が必要なのは、患者の写真や症例画像です。患者本人の同意を得ているか、個人が特定されない加工がされているか、広告利用の範囲が明確になっているかを確認する必要があります。

5. ビフォーアフター写真・症例写真に関する条項

美容医療、歯科矯正、インプラント、医療脱毛などでは、症例写真やビフォーアフター写真を広告に使用することがあります。ただし、写真だけを掲載して効果を強調する表示は、患者に誤認を与えるおそれがあります。厚生労働省の事例解説書では、治療内容、費用、主なリスク、副作用、治療期間、回数などの詳細情報が重要とされています。契約書では、症例写真を使用する場合に、甲が必要な同意取得と法令確認を行うこと、乙が甲の承認なく症例写真を加工・転用しないことを定めるとよいでしょう。

6. 掲載停止・修正対応条項

医療広告は、掲載後に行政機関、媒体運営者、広告審査機関などから修正要請や掲載停止要請を受けることがあります。そのため、契約書では、次のような場合に広告を停止又は修正できることを定めます。

  • 医療広告ガイドライン違反のおそれがある場合
  • 媒体審査により広告が承認されなかった場合
  • 行政機関から指導、警告、是正要請を受けた場合
  • 第三者から権利侵害の申立てがあった場合
  • 広告内容が事実と異なることが判明した場合

掲載停止時に広告費を返金するのか、既に発生した運用手数料をどう扱うのかも、事前に定めておくと安心です。

7. 報酬・広告費条項

医療広告掲載契約では、広告掲載料、広告運用手数料、制作費、媒体費など、複数の費用項目が発生します。

  • 月額固定費
  • 広告媒体費
  • 運用手数料
  • 初期設定費
  • LP制作費
  • 記事制作費
  • 成果報酬

特に成果報酬型の場合、医療広告や医療機関の集患活動との関係で慎重な設計が必要です。契約書では、成果の定義、計測方法、支払時期、キャンセル時の扱いを明確にしておくことが重要です。

8. 成果保証の否認条項

広告代理店や媒体運営者が広告運用を行っても、予約数、来院数、売上、問い合わせ数などを必ず保証できるわけではありません。そのため、契約書では、乙が広告成果を保証しないことを明記します。たとえば、表示回数、クリック数、問い合わせ数、予約数、成約数などは、広告文だけでなく、診療内容、価格、地域性、競合状況、季節要因、口コミ、サイト導線などにも左右されます。成果保証の否認条項を置くことで、期待値のズレによるトラブルを防ぐことができます。

9. 個人情報・患者情報の取扱い条項

医療広告運用では、問い合わせフォーム、予約フォーム、資料請求、LINE登録、電話計測などを通じて、患者又は見込み患者の個人情報を取り扱うことがあります。この場合、個人情報保護法に基づく適切な管理が必要です。契約書では、乙が取得した個人情報を広告運用目的以外に利用しないこと、第三者提供を行わないこと、安全管理措置を講じること、契約終了後に返還又は削除することを定めます。特に医療機関の場合、氏名、連絡先だけでなく、症状、診療希望内容、既往歴、相談内容など、センシティブな情報が含まれることがあります。一般的な広告契約よりも慎重な取扱いが求められます。

10. 知的財産権条項

広告掲載にあたって制作されるバナー、広告文、記事、LP、動画、画像加工データなどの権利帰属も重要です。契約書では、次の点を明確にします。

  • 甲が提供したロゴ、写真、文章の権利は甲に帰属すること
  • 乙が制作した広告素材の権利が誰に帰属するか
  • 契約終了後も甲が制作物を利用できるか
  • 二次利用、改変、転載の可否
  • 制作データの納品有無

権利帰属が曖昧なままだと、契約終了後に広告素材を自院サイトで使えるのか、別の広告代理店に引き継げるのかをめぐってトラブルになることがあります。

11. 秘密保持条項

医療広告掲載業務では、広告費、集患状況、患者層、問い合わせ数、診療メニュー別の反応率、経営戦略など、医療機関の営業上重要な情報を取り扱うことがあります。そのため、甲乙双方に秘密保持義務を課すことが重要です。広告代理店が複数の医療機関を担当している場合、競合クリニックに広告運用データや集患ノウハウが漏れないよう、秘密情報の範囲を明確にしておく必要があります。

12. 損害賠償・免責条項

医療広告に関するトラブルでは、広告掲載停止、行政指導、患者からのクレーム、第三者の権利侵害、媒体アカウント停止などが発生する可能性があります。契約書では、どのような場合に損害賠償責任を負うのか、責任範囲をどこまでとするのかを定めます。たとえば、甲が提供した情報に誤りがあった場合は甲の責任、乙が甲の承認を得ずに不適切な広告表現を掲載した場合は乙の責任、といった形で整理します。また、媒体側の仕様変更、広告審査基準の変更、検索アルゴリズムの変動、SNSアカウント停止、通信障害など、乙がコントロールできない事由については免責条項を設けることが一般的です。

医療広告掲載契約書を作成する際の注意点

広告表現の最終確認者を明確にする

医療広告では、広告代理店が作った文章であっても、医療機関の広告として表示される以上、医療機関側の確認が非常に重要です。契約書では、医学的内容、診療内容、費用、リスク、副作用、治療期間、回数などについて、甲が確認責任を負うことを明記しておくと実務上スムーズです。

媒体審査に通らない場合の扱いを定める

Google広告、SNS広告、医療系ポータルサイトなどでは、媒体ごとの広告審査があります。医療広告ガイドライン上の問題がなくても、媒体独自の審査基準により広告が掲載できない場合があります。そのため、契約書では、広告審査に通らなかった場合の修正対応、再審査、費用負担、契約解除の可否を定めておくことが重要です。

自由診療広告では必要情報を不足させない

自由診療の広告では、治療内容や費用だけでなく、主なリスク、副作用、治療期間、回数などの情報を適切に記載する必要があります。特に、美容医療や歯科自由診療では、安さや効果だけを強調すると問題になりやすいため注意が必要です。

口コミ・体験談の利用に注意する

患者の体験談や口コミは、医療広告では慎重に扱う必要があります。患者個人の感想であっても、広告として利用する場合には、治療効果を保証するような印象を与えないか、誘引性が強すぎないかを確認する必要があります。契約書では、口コミ、レビュー、体験談を広告素材として利用する場合、甲の事前承認を必要とする条項を設けるとよいでしょう。

広告停止時の返金・精算方法を明確にする

医療広告では、行政指導、媒体審査不承認、広告アカウント停止などにより、予定していた期間の広告掲載ができない場合があります。このような場合に、掲載料を返金するのか、既に発生した制作費や運用手数料は返金対象外とするのかを契約書で明確にしておく必要があります。

医療広告掲載契約書を導入するメリット

医療広告掲載契約書を作成することで、医療機関と広告事業者の双方にメリットがあります。

  • 医療広告ガイドラインへの対応責任を明確にできる
  • 広告表現の確認フローを整理できる
  • 広告審査や掲載停止時のトラブルを防ぎやすい
  • 広告費、運用手数料、制作費の支払条件を明確にできる
  • 症例写真や患者情報の取扱いを適切に管理できる
  • 制作物の著作権や利用範囲を明確にできる
  • 契約終了後の素材利用やデータ返還を整理できる

特に、医療広告は一般広告よりも規制リスクが高いため、口頭依頼や簡単な申込書だけで進めるのではなく、契約書で責任分担を明確にしておくことが重要です。

まとめ

医療広告掲載契約書は、医療機関が広告代理店やWebメディア運営会社に広告掲載・広告運用を依頼する際に、広告内容、費用、責任分担、掲載停止時の対応、個人情報管理、知的財産権などを明確にするための契約書です。医療広告は、医療法や医療広告ガイドラインの規制を受けるため、一般的な広告掲載契約よりも慎重な設計が求められます。特に、自由診療、症例写真、ビフォーアフター、口コミ、費用表示、最上級表現などはトラブルになりやすいため、契約書上で確認手続や責任分担を明確にしておくことが大切です。医療機関側にとっては、広告代理店任せにせず、広告内容の最終確認者として関与する体制を整えることが重要です。一方、広告事業者側にとっても、医療機関から提供された情報の正確性や、承認後の責任範囲を契約で明確にしておくことで、不要な紛争を防ぐことができます。医療広告掲載契約書を整備しておくことで、広告効果を追求しながらも、法令遵守とリスク管理を両立した広告運用を行いやすくなります。

本ページに掲載する医療広告掲載契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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