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生地仕入契約書

生地メーカー、繊維商社、生地卸業者とアパレル事業者などが継続的に生地を売買する際に利用できる生地仕入契約書のひな形です。発注方法、品質基準、検査、契約不適合責任、納品条件、支払条件、秘密保持など、生地取引で重要となる事項を整理しています。

契約書名
生地仕入契約書
バージョン / ファイル
1.00 / Word
作成日 / 更新日
特徴
生地取引特有の品質基準や検査条件、契約不適合責任を明確に定めている。
利用シーン
アパレルブランドが生地卸業者から継続的に生地を仕入れる/縫製工場向けの生地を繊維商社から定期購入する
メリット
生地の品質トラブルや納品条件に関する責任範囲を事前に明確化できる。
ダウンロード数
4件
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生地仕入契約書とは?

生地仕入契約書とは、アパレルメーカー、ファッションブランド、縫製工場、繊維商社、生地卸業者などが継続的に生地を売買する際に締結する契約書です。
生地の取引では、単純に商品を売買するだけではなく、

  • 生地の品質や仕様を明確にすること
  • 発注方法や納期を定めること
  • 検査方法や不良品対応を整理すること
  • 支払条件を明確にすること
  • トラブル発生時の責任範囲を定めること

が重要になります。特にアパレル業界では、生地の色ブレ、ロット差、縮率の違い、納期遅延などが発生しやすいため、口約束だけで取引を行うと大きな損失につながることがあります。そのため、生地仕入契約書は継続的な生地取引のルールを明文化し、取引先との認識違いを防ぐための重要な契約書として利用されています。

生地仕入契約書が必要となるケース

生地仕入契約書は以下のような場面で活用されます。

アパレルブランドが生地を継続購入する場合

オリジナルブランドを運営する企業が、生地卸業者や繊維商社から継続的に生地を仕入れる場合に利用されます。毎シーズン発注を行う取引では、都度契約書を作成する負担を減らせるため、基本契約として締結されることが一般的です。

OEM・ODM製品を製造する場合

OEMメーカーやODMメーカーが、製品製造用の生地を定期的に調達するケースでも利用されます。製造遅延を防ぐため、納期や品質基準を事前に整理しておくことが重要です。

縫製工場への材料供給を行う場合

ブランド運営会社が縫製工場へ生地を支給する前提で、生地業者から調達する際にも活用されます。ロット管理や検品ルールを定めておくことで、生産トラブルを軽減できます。

海外生地を輸入する場合

海外メーカーや海外商社から生地を輸入する場合にも、生地仕入契約書が重要になります。輸送中のリスクや品質保証範囲を明確にしておかなければ、後日大きな紛争に発展する可能性があります。

生地仕入契約書に盛り込むべき主な条項

一般的な生地仕入契約書では、以下の条項を定めます。

  • 契約の目的
  • 個別契約の成立方法
  • 発注および受注手続
  • 商品の品質基準
  • サンプル・見本の取扱い
  • 納品条件
  • 検査および検品方法
  • 契約不適合責任
  • 所有権および危険負担
  • 代金および支払条件
  • 知的財産権
  • 秘密保持義務
  • 再委託
  • 不可抗力
  • 契約解除
  • 反社会的勢力排除
  • 損害賠償
  • 契約期間
  • 管轄裁判所

これらの条項を整備することで、生地取引に関する大半のリスクを管理できるようになります。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 個別契約条項

生地仕入契約書は通常、基本契約として締結されます。

実際の商品取引は、

  • 発注書
  • 注文書
  • メール
  • ECシステム

などによって行われます。そのため、どの時点で契約が成立するのかを明確にしておくことが重要です。

例えば、

  • 発注時に成立するのか
  • 受注確認時に成立するのか
  • 出荷時に成立するのか

を契約書で定めておく必要があります。

2. 品質基準条項

生地取引では品質トラブルが最も多く発生します。

例えば、

  • 色味が異なる
  • 厚みが違う
  • 縮率が想定と異なる
  • 風合いが異なる
  • ロットごとの差異がある

といった問題です。しかし生地は天然素材や染色工程の影響を受けるため、完全に同一品質を維持することは困難です。そのため、「業界上通常認められる範囲の誤差」を許容する条項を設けることが一般的です。

3. サンプル条項

アパレル業界ではサンプル帳やスワッチを見て発注することが少なくありません。

しかし、

  • 量産時の染色差
  • 製造ロット差
  • 季節による素材差

などにより、見本と完全一致しない場合があります。そのためサンプルは参考資料であることを契約上明確にしておくことが重要です。

4. 納品条項

納品条件は取引の中心となる条項です。

具体的には、

  • 納品場所
  • 納品方法
  • 送料負担
  • 梱包方法
  • 納期

などを定めます。特にアパレル業界ではシーズン商品の販売時期が重要なため、納期遅延による損害が大きくなる傾向があります。

5. 検査条項

納品後にいつまで検査できるのかを定める条項です。

検査期限を定めておかなければ、

  • 半年後のクレーム
  • 製造開始後のクレーム
  • 販売後の返品請求

などが発生する可能性があります。通常は受領後数日から2週間程度の検査期間を設定することが多くなっています。

6. 契約不適合責任条項

旧民法の瑕疵担保責任に代わる制度です。

納品された生地が契約内容と異なる場合、

  • 交換請求
  • 修補請求
  • 代金減額請求
  • 損害賠償請求

などが可能になります。一方で、加工後の生地についてまで無制限に責任を負うことは、生地業者にとって過大な負担になります。そのため責任範囲を適切に制限することが実務上重要です。

7. 支払条件条項

代金回収リスクを防ぐための条項です。

一般的には、

  • 月末締め翌月末払い
  • 月末締め翌々月末払い
  • 納品後30日以内払い

などの条件が採用されます。振込手数料負担者も明確にしておくべきです。

8. 秘密保持条項

生地取引では、

  • 独自素材情報
  • ブランド企画情報
  • 新商品の仕様
  • 販売戦略
  • 取引価格

などの重要情報が共有されます。そのため秘密保持義務を定めることで情報漏えいリスクを抑えることができます。

9. 不可抗力条項

近年では感染症や国際情勢の影響により、生地供給が停止するケースも増えています。

例えば、

  • 地震
  • 洪水
  • 感染症流行
  • 戦争
  • 輸送障害

などが発生した場合に責任を免除するための条項です。

10. 解除条項

相手方の信用不安が発生した場合に備える条項です。

例えば、

  • 支払遅延
  • 倒産
  • 差押え
  • 重大な契約違反

などが生じた際に迅速に契約を終了できるようになります。

生地仕入契約書を作成する際の注意点

品質基準を具体化する

品質基準が曖昧なまま契約すると、後日トラブルになる可能性があります。

可能であれば、

  • 素材構成
  • 厚み
  • 縮率
  • 色差許容範囲
  • 検査基準

を別紙仕様書で定めることが望ましいでしょう。

ロット差の扱いを明確にする

生地は製造ロットによって差異が生じます。ロット差をどこまで許容するかを定めておかなければ、継続取引に支障が生じる可能性があります。

輸入品の場合は貿易条件も整理する

海外から調達する場合は、

  • 輸送費負担
  • 関税負担
  • 保険負担
  • 危険負担移転時期

も契約書または個別契約で明確化しておくべきです。

知的財産権侵害に注意する

柄物生地やデザイン生地の場合、著作権や商標権の問題が発生することがあります。特にオリジナルデザインを使用する場合は、権利帰属を明確にしておくことが重要です。

継続取引を前提に契約を設計する

生地取引は単発よりも継続取引が一般的です。

そのため、

  • 更新条項
  • 価格改定条項
  • 最低発注数量
  • 納期変更手続

などを事前に整理しておくと、長期的な取引が安定します。

まとめ

生地仕入契約書は、アパレル業界や繊維業界における継続的な生地取引のルールを定める重要な契約書です。生地取引では、品質、色味、ロット差、納期、検査基準など特有の論点が多く存在するため、一般的な売買契約書だけでは十分に対応できない場合があります。適切な生地仕入契約書を整備することで、品質トラブルや納品トラブルを未然に防ぎ、仕入先と安定した取引関係を構築することが可能になります。

本ページに掲載する生地仕入契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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