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司法書士への情報提供同意書(FP)

司法書士への情報提供同意書(FP)は、FPが相談者の相続、不動産、資産・負債、家族構成などの情報を司法書士へ提供する際に使用する同意書です。提供する情報や利用目的、司法書士との連携範囲、同意の撤回などを明確にできます。

契約書名
司法書士への情報提供同意書(FP)
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
FPから司法書士へ提供する相談者情報の範囲や利用目的、情報共有方法、同意の撤回などを明確に定めている。
利用シーン
FPが相続・遺言相談で相談者の財産や親族情報を司法書士へ提供する/住宅・不動産相談で登記手続に必要な情報を司法書士へ提供する
メリット
司法書士との専門家連携に必要な情報提供について事前に相談者の同意を得ることで、情報共有の範囲と責任関係を明確にできる。
ダウンロード数
6件
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司法書士への情報提供同意書(FP)とは?

司法書士への情報提供同意書(FP)とは、ファイナンシャルプランナー(FP)が相談者から取得した個人情報や相談情報を、相続、不動産登記、商業・法人登記、成年後見などの専門的な相談や手続のために司法書士へ提供する際、あらかじめ相談者本人の同意を確認するための書面です。FPへの相談では、家計や資産形成だけでなく、住宅購入、相続対策、遺言、財産承継など、司法書士の専門業務と関係する問題が生じることがあります。例えば、相続相談では、FPが相談者の資産状況や今後の生活設計を整理したうえで、相続登記などについて司法書士との連携が必要になることがあります。また、住宅購入では、不動産取得に伴う登記手続について司法書士への相談が必要になる場合があります。このような専門家連携を円滑に進めるためには、FPが保有している相談者の情報を司法書士へ共有することが有効です。一方で、FPが取り扱う情報には、次のような重要な個人情報が含まれる可能性があります。

  • 氏名、住所、生年月日、連絡先
  • 家族構成や親族関係
  • 預貯金や有価証券などの資産情報
  • 住宅ローンや借入金などの負債情報
  • 土地や建物などの不動産情報
  • 相続、遺言、贈与に関する相談内容
  • FPとの相談内容や作成資料

そのため、FPが司法書士へ情報を提供するときは、何のために、どのような情報を、誰に提供するのかを相談者へ説明し、その同意を明確にしておくことが重要です。司法書士への情報提供同意書を作成しておけば、相談者本人の意思を確認するとともに、FPと司法書士との情報共有の範囲を整理しやすくなります。

司法書士への情報提供同意書が必要となるケース

FPと司法書士が連携する場面は多岐にわたります。特に、次のようなケースでは情報提供同意書を用意しておくことが考えられます。

相続について相談する場合

FPが相談者から相続について相談を受けた場合、相談者本人だけでなく、配偶者、子、親その他の親族に関する情報や、不動産、預貯金、有価証券、保険などの財産情報を確認することがあります。その後、相続登記など司法書士への相談が必要になったとき、相談者自身が同じ内容を一から説明するより、本人の同意を得たうえでFPから必要な情報を司法書士へ提供した方が、専門家間の連携を進めやすくなる場合があります。

遺言・財産承継について相談する場合

将来の相続対策として、FPへの相談から遺言や財産承継に関する専門的な相談へ発展する場合があります。この場合、家族構成、保有資産、不動産など、FPが相談の過程で把握した情報を司法書士へ提供することがあります。提供する情報と利用目的を同意書によって明確にしておけば、相談者にとっても、どこまで情報が共有されるのかを確認しやすくなります。

住宅購入や不動産について相談する場合

住宅購入や不動産取得についてFPへ相談する場合、住宅ローンや資金計画だけでなく、不動産の権利関係や登記手続が関係することがあります。FPから司法書士へ相談者の氏名、住所、不動産情報などを提供するのであれば、その情報提供について本人の同意を取得しておくことが重要です。

成年後見や財産管理について相談する場合

高齢期の生活設計や資産管理に関するFP相談をきっかけとして、成年後見や財産管理について司法書士への相談が必要となるケースも考えられます。このような場合には、相談者の資産や家族構成など慎重な取扱いが求められる情報を共有する可能性があるため、提供目的と情報の範囲を明確にする必要があります。

法人の登記に関する相談へつなぐ場合

FPが経営者や個人事業主から相談を受けている場合、法人設立や役員変更などに関連して司法書士との連携が必要になることがあります。個人向けFP相談だけでなく、事業承継や経営者の資産形成などを取り扱うFPにとっても、司法書士への情報提供同意書を利用する場面が考えられます。

司法書士への情報提供同意書に盛り込むべき主な項目

司法書士への情報提供同意書では、単に情報提供に同意すると記載するだけではなく、情報提供の内容や条件を具体的に整理することが重要です。

主な項目として、次のような内容が挙げられます。

  • 情報提供の目的
  • 情報提供先となる司法書士・司法書士法人
  • 提供する個人情報や相談情報の範囲
  • 情報の利用目的
  • 情報提供の方法
  • 必要最小限の情報提供
  • 司法書士による情報の取扱い
  • 司法書士からFPへの情報共有
  • 司法書士への正式な依頼との区別
  • FPの業務範囲
  • 司法書士への報酬・費用
  • 同意の任意性
  • 同意の撤回
  • 個人情報の管理
  • 同意の有効期間

これらを整理することで、相談者、FP、司法書士のそれぞれが情報共有の目的や範囲を確認しやすくなります。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 情報提供の目的

最初に明確にしておきたいのが、司法書士へ情報を提供する目的です。FPが保有する相談者情報を、目的を限定せず第三者へ提供できるような内容にするのではなく、相続、遺言、不動産登記、成年後見など、相談者に対する支援に必要な範囲で提供することを明確にします。例えば、相続相談のために取得した情報であれば、司法書士との相続手続に関する連携など、相談者が想定できる目的を記載することが重要です。

2. 情報提供先

情報提供同意書では、情報を提供する司法書士又は司法書士法人を明確にしておくことが望まれます。司法書士・司法書士法人名、担当者名、所在地、連絡先などを記載できるようにしておけば、相談者は自分の情報が誰に提供されるのかを確認できます。複数の提携司法書士へ情報を提供する可能性がある場合には、実際の運用方法に合わせて提供先の記載方法を検討する必要があります。

3. 提供する情報の範囲

FPが取り扱う情報は非常に広範囲です。家計相談だけでも、氏名や住所といった基本情報に加えて、収入、支出、預貯金、保険、住宅ローン、家族構成などを取り扱う可能性があります。

司法書士への情報提供同意書では、例えば、

  • 本人確認に必要な情報
  • 家族・親族に関する情報
  • 不動産情報
  • 資産・負債情報
  • 相続・遺言に関する情報
  • 登記に関する情報
  • 成年後見や財産管理に関する情報
  • FPとの相談内容

など、提供する可能性のある情報を整理します。ただし、あらゆる情報を無条件で提供するのではなく、司法書士との連携に必要な範囲に限定することが重要です。

4. 提供方法

実務では、情報提供の方法も確認しておく必要があります。紙の書類だけでなく、電子メール、オンラインストレージ、情報共有システムなどを利用するケースも増えています。特に資産情報や家族情報などを電子的に送信する場合には、誤送信や第三者による不正アクセスなどにも注意しなければなりません。同意書に提供方法を定めるとともに、実際の運用では適切な安全管理措置を講じることが重要です。

5. 必要最小限の情報提供

FPが把握している相談者情報のすべてを司法書士へ提供する必要があるとは限りません。例えば、不動産登記について司法書士へ相談するために、相談者の家計に関するすべての情報が必要になるとは限りません。情報提供同意書では、相談や手続の目的に照らして必要な範囲で情報を提供することを明確にしておくとよいでしょう。

6. 司法書士からFPへの情報共有

FPと司法書士の連携では、FPから司法書士への一方向の情報提供だけでなく、司法書士からFPへ情報が戻ることも考えられます。

例えば、司法書士から、

  • 必要書類についての連絡
  • 相談者に確認すべき事項
  • 手続の進捗状況
  • 今後必要となる対応

などがFPへ共有される場合があります。そのため、必要に応じて司法書士からFPへの情報共有についても相談者の意思を確認できる内容にしておくことが考えられます。

7. 司法書士への依頼との区別

重要なポイントの一つが、情報提供への同意と司法書士への正式な業務依頼を区別することです。相談者がFPによる情報提供に同意したからといって、それだけで司法書士との委任契約等が成立するとは限りません。司法書士へ正式に業務を依頼する場合には、業務内容や報酬、費用などについて、相談者と司法書士との間で別途確認することが必要です。同意書にもこの点を記載しておけば、単なる情報共有と正式な専門業務の依頼との混同を防ぎやすくなります。

8. FPの業務範囲

FPと司法書士が連携する場合、それぞれの業務範囲を明確にしておくことも大切です。FPが司法書士を紹介したり、相談に必要な情報を整理したりすることと、司法書士が行う専門業務をFP自身が行うことは別の問題です。そのため、同意書では、FPによる情報提供や専門家紹介が、司法書士の専門業務そのものをFPが提供することを意味しないことを確認しておくとよいでしょう。

9. 費用・報酬

FPへの相談料と司法書士への報酬は、別々に発生する可能性があります。司法書士への情報提供について同意しただけで、司法書士の報酬までFPへの相談料に含まれると相談者が認識してしまうと、後に費用をめぐるトラブルになる可能性があります。司法書士への正式な依頼に伴う報酬や実費などについては、相談者と司法書士との間で別途確認することを明確にしておくことが重要です。

10. 同意の任意性

情報提供についての同意が相談者本人の意思によるものであることも明記しておきます。一方で、司法書士との連携が必要な相談について情報提供への同意が得られない場合には、FPが予定していた支援の一部を実施できない可能性があります。そのため、同意しないことが可能であることと、同意しない場合に生じ得る実務上の影響の双方を説明することがポイントです。

11. 同意の撤回

相談者が一度情報提供に同意した後、事情が変わって情報共有を希望しなくなる場合もあります。そこで、FPへの申し出によって将来に向かって同意を撤回できる旨を定めておくことが考えられます。ただし、撤回前に既に行われた情報提供まで当然に取り消されるわけではありません。また、既に司法書士へ提供された情報については、司法書士側の法令上・職務上の保存義務等との関係も考慮する必要があります。

12. 個人情報の管理

司法書士への情報提供同意書では、個人情報の管理についても整理しておく必要があります。FPは相談者から取得した情報について、個人情報の保護に関する法律その他の関係法令や、自社のプライバシーポリシー等に従って適切に取り扱う必要があります。特に、資産、負債、家族構成などの情報は相談者にとって重要性の高い情報です。アクセス権限の管理、誤送信防止、適切な保存など、実際の情報管理体制についても同意書とは別に整備しておくことが大切です。

司法書士への情報提供同意書と他の書類との違い

司法書士への情報提供同意書は、司法書士との業務委託契約書や相談申込書そのものではありません。この書面の中心的な目的は、FPが保有する相談者情報を司法書士へ提供することについて、相談者本人の意思を確認することにあります。そのため、実際に司法書士へ登記等の業務を依頼するときには、司法書士側で必要となる委任状、本人確認資料、依頼に関する書面その他の手続が別途必要になる場合があります。また、FPが税理士、保険代理店、不動産会社など複数の外部事業者と連携している場合、司法書士への情報提供同意だけで、これらすべての第三者への情報提供まで当然にカバーできるとは限りません。提供先ごとに目的や提供情報が異なる場合には、それぞれの情報提供について適切な同意方法を検討することが重要です。

司法書士への情報提供同意書を作成する際の注意点

提供先を曖昧にしない

誰に情報が提供されるのかは、相談者にとって重要な事項です。可能であれば、司法書士又は司法書士法人の名称などを記載し、提供先を確認できるようにします。

提供情報を必要以上に広げない

念のためという理由だけで、FPが保有するすべての情報を提供対象とすることは避けた方がよいでしょう。司法書士への相談内容に応じて、提供する情報を必要な範囲に整理することが重要です。

相談者への説明と実際の運用を一致させる

同意書には限定的な情報提供しか記載されていないにもかかわらず、実際にはそれを超える情報を提供しているという状態は避けなければなりません。誰が、どのタイミングで、何を司法書士へ送るのかという社内フローについても整理しておくことが望まれます。

プライバシーポリシー等との整合性を確認する

FP事業者がプライバシーポリシーや個人情報保護方針を設けている場合には、情報提供同意書の内容と矛盾しないよう確認することが重要です。第三者提供に関する記載、個人情報の利用目的、問い合わせ窓口、保存・管理方法などについて、関連文書全体で整合性を確保します。

専門家の紹介と業務依頼を混同しない

FPが提携司法書士を紹介する場合でも、相談者が必ずその司法書士へ業務を依頼しなければならないという意味にはなりません。司法書士への情報提供、司法書士の紹介、司法書士への正式な業務依頼という各段階を区別して運用することで、相談者との認識のずれを防ぎやすくなります。

電子契約・オンライン同意にも対応する

FP相談がオンラインで行われる場合には、情報提供同意書についても電子的に取得する方法が考えられます。電子契約サービス等を利用する場合は、誰がいつ同意したのかを後から確認できる状態にしておくことで、情報提供についての意思確認を記録として管理しやすくなります。

司法書士への情報提供同意書を活用するメリット

司法書士への情報提供同意書を整備するメリットは、単に個人情報の提供について同意を取得できることだけではありません。第一に、相談者が情報共有の内容を事前に確認できます。提供先、提供目的、提供する情報などを明確にすることで、自分の情報がどのように利用されるのかを把握しやすくなります。第二に、FPと司法書士の役割分担を整理できます。FPによるライフプランニング等の相談と司法書士による専門業務を区別することで、それぞれの役割が明確になります。第三に、専門家連携を円滑に進めやすくなります。相談者の同意を確認したうえで必要な情報を共有できれば、相談者が同じ情報を繰り返し説明する負担の軽減にもつながります。第四に、情報提供についての記録を残すことができます。口頭のみの同意ではなく書面や電子的な記録を残しておけば、後から提供範囲や同意内容を確認しやすくなります。

まとめ

司法書士への情報提供同意書(FP)は、FPが相談者から取得した個人情報や相談情報を、相続、遺言、不動産登記、成年後見その他の専門的な相談・手続のため司法書士へ提供する際に、相談者本人の意思を確認するための重要な書面です。FP相談では、資産、負債、家族構成、不動産、相続など、プライバシー性の高い情報を取り扱うことがあります。そのため、司法書士との連携が必要だからといって、情報共有の目的や範囲を曖昧にすることは適切ではありません。情報提供同意書では、提供先、提供する情報、利用目的、提供方法、司法書士からFPへの情報共有、同意の任意性、撤回方法、個人情報の管理などを具体的に整理することが重要です。また、情報提供への同意と司法書士への正式な業務依頼は区別して考える必要があります。司法書士への依頼に伴う業務内容や報酬等については、相談者と司法書士との間で別途確認することが基本となります。FPが司法書士をはじめとする専門家と適切に連携する仕組みを整えることは、相談者に対してより幅広い支援を行うためにも有効です。司法書士への情報提供同意書を活用し、相談者が情報共有の内容を理解したうえで専門家連携を進められる体制を整えておきましょう。

本ページに掲載する司法書士への情報提供同意書(FP)のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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