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保育利用契約書(保育園)

保育利用契約書(保育園)は、保育園と保護者との間で、児童の保育利用に関する条件を定める契約書です。保育内容や利用期間、保育時間、保育料、送迎、健康管理、アレルギー対応、緊急時対応、個人情報の取扱いなど、保育サービスの利用に必要な事項を整理しています。

契約書名
保育利用契約書(保育園)
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
保育園と保護者の権利義務を明確にし、日常の保育から健康管理・緊急時対応まで幅広く定めている。
利用シーン
保育園が入園時に保護者と保育利用条件を取り決める/民間保育施設が保育サービスの内容や料金、利用上のルールを明確にする
メリット
保育内容や料金、安全管理、送迎などの利用条件を事前に明文化することで、保育園と保護者間の認識のずれやトラブルを防ぎやすくなる。
ダウンロード数
2件
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保育利用契約書(保育園)とは?

保育利用契約書(保育園)とは、保育園などの保育施設と保護者との間で、児童に提供する保育サービスの内容や利用条件を明確にするために締結する契約書です。保育園では、単に児童を一定時間預かるだけではなく、食事、午睡、遊び、生活習慣への援助、健康管理、行事、園外活動など、児童の生活全般に関わるさまざまな保育を行います。そのため、利用開始前に保育園と保護者の双方が利用条件を確認し、責任の範囲や対応方法を明確にしておくことが重要です。保育利用契約書では、主に次のような事項を定めます。

  • 保育施設及び利用児童に関する情報
  • 提供する保育サービスの内容
  • 利用期間及び保育時間
  • 保育料その他の費用
  • 登園・降園及び送迎方法
  • 欠席・遅刻・早退時の連絡
  • 児童の健康状態や既往歴の申告
  • 食物アレルギーへの対応
  • 投薬に関する取扱い
  • 感染症や体調不良時の対応
  • 事故・けが・災害等の緊急時対応
  • 写真・動画及び個人情報の取扱い
  • 利用制限や契約終了・解除の条件

保育施設では、児童の生命や身体の安全に直接関わる場面が多いため、通常のサービス利用契約以上に、健康状態や緊急時対応などを具体的に定める必要があります。また、保育施設の種類や所在地によって適用される制度や手続が異なる場合があります。そのため、実際に保育利用契約書を作成する際には、施設の運営形態や自治体の制度、重要事項説明書、園則などとの整合性を確認することが重要です。

保育利用契約書が必要となるケース

保育利用契約書は、保育施設と保護者との間で継続的な保育サービスを提供する場合に活用できます。代表的な利用ケースとして、次のようなものがあります。

  • 保育園への入園時に保育内容や利用条件を確認する場合
  • 民間の保育施設が保護者と利用契約を締結する場合
  • 保育時間や延長保育の利用条件を明確にする場合
  • 保育料、給食費、教材費、行事費などの負担条件を確認する場合
  • 送迎者や児童の引渡し方法についてルールを定める場合
  • アレルギーや投薬など健康管理上の対応方法を確認する場合
  • 感染症や発熱時の登園・降園ルールを定める場合
  • 事故や災害発生時の対応方法を事前に確認する場合

特に保育園では、日々の送迎、健康状態、食事、緊急連絡など、保育園と保護者が連携しなければならない事項が多数あります。口頭説明だけでは、後になって「説明された内容と違う」「そのようなルールは知らなかった」といった認識の違いが生じる可能性があります。保育利用契約書として書面化することで、保育園側と保護者側の双方が同じ条件を確認できるようになります。

保育利用契約書に盛り込むべき主な条項

保育利用契約書を作成する場合、施設の運営形態などに応じて、次のような条項を盛り込むことが考えられます。

  • 契約の目的
  • 保育施設に関する情報
  • 利用児童に関する情報
  • 保育内容
  • 利用期間
  • 保育日・保育時間
  • 登園・降園及び送迎方法
  • 保育料その他の費用
  • 欠席・遅刻・早退時の連絡
  • 健康状態等の申告
  • アレルギー対応
  • 投薬
  • 体調不良時の対応
  • 感染症への対応
  • 事故・緊急時の対応
  • 災害時の対応
  • 保護者の協力義務
  • 禁止事項
  • 写真・動画の取扱い
  • 個人情報の取扱い
  • 相談・苦情対応
  • 利用制限
  • 契約終了・解除
  • 損害賠償
  • 不可抗力
  • 契約内容の変更
  • 準拠法・管轄

保育園では児童ごとに健康状態や家庭環境、保育時間などが異なります。そのため、単純な定型契約ではなく、施設共通のルールと児童ごとの利用条件を組み合わせて設計することがポイントです。

保育利用契約書の条項ごとの解説と実務ポイント

1. 保育内容に関する条項

保育内容に関する条項では、保育園が児童に対してどのようなサービスを提供するのかを定めます。一般的には、日常的な保育だけでなく、食事、午睡、遊び、生活習慣への援助、健康管理などが対象となります。また、保育園では季節行事、園外活動、健康診断などが実施される場合があります。通常の保育とは異なる活動については、必要に応じて事前に保護者へ知らせる仕組みを設けておくとよいでしょう。特別な費用が発生する活動や個別の承諾が必要となる活動についても、その取扱いを明確にしておくことが重要です。

2. 利用期間・保育時間に関する条項

保育利用契約では、いつからいつまで利用するのか、何曜日に利用できるのか、何時から何時まで保育を行うのかを明確にします。

具体的には、

  • 利用開始日
  • 利用終了日
  • 通常保育日
  • 通常保育時間
  • 児童ごとの利用時間
  • 延長保育の利用条件
  • 休園日

などを定めます。保育園全体の開園時間と、個々の児童が実際に利用する時間を分けて記載しておくことで、利用時間に関する認識の違いを防ぎやすくなります。

3. 保育料・利用料金に関する条項

保育料に関するトラブルを防止するためには、費用の種類と支払条件を明確にすることが重要です。

保育施設によっては、基本となる保育料以外にも、

  • 延長保育料
  • 給食費
  • 教材費
  • 行事費
  • その他実費

などが発生する場合があります。

契約書では、どのような費用が発生する可能性があるのかを明らかにするとともに、支払日、口座振替や銀行振込などの支払方法について定めます。

料金変更の可能性がある場合についても、法令や自治体の制度、施設の料金規程などとの関係を整理しておくことが重要です。

4. 登園・降園及び送迎に関する条項

保育園では、児童を誰に引き渡すのかという点が安全管理上非常に重要です。そのため、送迎を行うことができる者をあらかじめ届け出てもらい、届出のない者が迎えに来た場合の対応を決めておくことが考えられます。例えば、保護者以外に祖父母や親族、ベビーシッターなどが迎えに来る可能性がある場合、事前連絡や本人確認の方法を施設内で統一しておくと安全管理につながります。降園予定時間を超える場合の連絡方法についても、契約書や利用案内等で明確にしておくとよいでしょう。

5. 健康状態の申告に関する条項

安全な保育を行うためには、保護者から児童の健康情報を正確に提供してもらう必要があります。

特に重要となるのが、

  • 既往歴
  • 食物・薬物等のアレルギー
  • 服薬状況
  • 発達上の特性
  • その他保育上配慮が必要となる事項

などです。入園時だけでなく、その後に健康状態や服薬内容等が変わった場合にも、速やかに情報を更新してもらう仕組みを設けておくことが重要です。

6. アレルギー対応に関する条項

食物アレルギーは児童の生命や身体に関わる可能性があるため、保育利用契約書でも重要な項目の一つです。保護者からの口頭申告だけに頼るのではなく、施設の運用に応じて医師の診断書や生活管理に関する資料などを確認し、除去食・代替食等の対応方法を決めることが考えられます。一方、施設の調理設備や人員配置等によっては、すべての個別対応が可能とは限りません。そのため、保護者の希望だけで対応方法を決定するのではなく、児童の安全性と施設の対応可能範囲を確認したうえで具体的な方法を決めることが重要です。

7. 投薬に関する条項

保育時間中の投薬についても、事故防止の観点から明確なルールを設ける必要があります。原則として家庭での投薬を求める場合には、その旨を明示したうえで、保育時間中の投薬が避けられない場合の手続を定めます。薬の種類、服用時間、服用量、医師の指示内容などについて確認できる仕組みを設けることで、誤投薬等のリスク低減につながります。施設側で安全な投薬対応ができない場合の取扱いについても、あらかじめ明確にしておくことが重要です。

8. 体調不良・感染症への対応条項

保育中に児童が発熱したり、嘔吐や下痢などの症状が現れたりすることは珍しくありません。

そのため、

  • どのような場合に保護者へ連絡するのか
  • どのような場合に迎えを求めるのか
  • 感染症の場合に登園を控える条件
  • 再登園時に必要となる手続

などについて、施設の運用ルールと契約内容を整合させることが大切です。感染症への対応は、施設独自の判断だけではなく、適用される法令や行政機関の基準等を踏まえて運用する必要があります。

9. 事故・緊急時の対応条項

保育中に児童がけがをした場合や急激に体調が悪化した場合には、保護者への連絡だけでなく、救急搬送等が必要になる可能性があります。特に問題となるのが、緊急時に保護者へ連絡がつかないケースです。契約書では、児童の生命や身体を守るため緊急性が高い場合に、保育園が救急車の要請や医療機関への搬送など必要な措置を講じることができる旨を整理しておくことが考えられます。同時に、入園時には複数の緊急連絡先を確認し、変更があった場合には速やかに更新してもらうことも重要です。

10. 災害時の対応条項

地震、台風、豪雨、洪水、火災などが発生した場合には、通常どおりの保育を継続できない可能性があります。

保育利用契約書では、災害時に、

  • 保育時間を変更する場合があること
  • 早期降園を求める場合があること
  • 臨時休園を行う場合があること
  • 保護者に児童の引取りを求める場合があること

などを定めておくことが考えられます。契約書だけで完結させるのではなく、避難場所や緊急連絡方法などを定めた防災マニュアル等と連携して運用することが重要です。

11. 写真・動画の取扱いに関する条項

現在では、保育園がホームページやSNSなどを利用して園児の活動を紹介するケースがあります。一方、児童の写真や動画を外部に公開することについては、保護者ごとに考え方が異なります。そのため、園内での保育記録や保護者向け活動報告と、ホームページ・SNS・広告等への外部公開を区別して管理することが重要です。外部公開については、契約書とは別に写真・動画掲載同意書などを用意し、掲載範囲や媒体について保護者の意思を確認する方法も考えられます。

12. 個人情報の取扱いに関する条項

保育園は、児童やその家族について多くの個人情報を取り扱います。氏名、住所、電話番号だけではなく、家庭状況や健康状態、緊急連絡先など、適切な管理が必要となる情報も含まれます。そのため、保育利用契約書では、保育の提供、安全管理、緊急時対応、保育料管理、行政機関への報告など、必要な範囲で個人情報を利用することを明確にしておくことが重要です。施設のプライバシーポリシーや個人情報保護規程との内容の整合性についても確認しましょう。

13. 保護者の協力義務に関する条項

安全な保育は、保育園だけで実現できるものではありません。保護者にも、健康状態の申告、緊急連絡先の更新、送迎時間の遵守などについて協力してもらう必要があります。特に、電話番号や勤務先、送迎者などが変更されているにもかかわらず届出がない場合、緊急時の対応に支障が生じる可能性があります。そのため、変更事項について速やかに届け出る義務を契約上明確にしておくことが重要です。

14. 禁止事項に関する条項

保育施設では、児童だけでなく保護者、職員など多くの人が日常的に関わります。

施設の安全と正常な運営を守るため、

  • 暴力・脅迫行為
  • 職員等への著しい迷惑行為
  • 施設業務を妨害する行為
  • 他の児童や保護者のプライバシーを侵害する行為
  • 無断で営業・勧誘を行う行為

などを禁止事項として定めることが考えられます。ただし、禁止事項を理由として直ちに児童の保育利用を終了させるのではなく、児童の利益や適用される制度を踏まえて慎重に対応する必要があります。

15. 契約終了・解除に関する条項

保育利用契約がどのような場合に終了するのかについても明確にしておく必要があります。

例えば、

  • 利用期間が満了した場合
  • 卒園した場合
  • 保護者が所定の手続により退園を申し出た場合
  • 利用資格を失った場合
  • 保育施設自体が運営を終了した場合

などが考えられます。保育サービスは児童の生活に大きな影響を与えるため、一般的なサービス契約と同じ感覚で解除条項を運用することは適切ではない場合があります。関係法令や自治体の制度、行政上必要となる手続などを確認し、児童の利益と保育の継続性にも配慮することが重要です。

保育利用契約書と重要事項説明書・園則との違い

保育施設では、保育利用契約書以外にも重要事項説明書、園則、利用案内など複数の書類が使用されることがあります。保育利用契約書は、保育園と保護者との契約関係や双方の権利義務を明確にするための文書です。一方、重要事項説明書や利用案内などでは、施設概要、職員体制、開園時間、保育方針、利用料金、年間行事、持ち物、日常的な利用ルールなど、施設運営に関する具体的な情報を説明することが考えられます。複数の書類を使用する場合に重要なのは、それぞれの内容を一致させることです。例えば、契約書では延長保育が午後7時までとなっている一方、利用案内では午後8時までとなっているなど、書類ごとに条件が異なるとトラブルの原因になります。契約書を作成・改定する際には、関連する書類をまとめて確認することが重要です。

保育利用契約書を作成する際の注意点

施設の種類に合わせて内容を調整する

保育施設にはさまざまな運営形態があります。そのため、一般的な保育利用契約書をそのまま使用するのではなく、実際の施設に適用される制度や自治体のルールに合わせて内容を調整する必要があります。特に、保育料、入退園、利用期間、保育時間などについては、施設側だけで自由に決められない場合もあるため注意が必要です。

過度な免責条項を設けない

保育中には、転倒やけがなど一定の事故が発生する可能性があります。しかし、契約書に「施設は一切責任を負わない」と記載すれば、あらゆる責任を免れることができるわけではありません。保育施設側に故意又は過失がある場合など、法令上負うべき責任まで一律に排除する内容は避け、事故の原因や予見可能性、施設側が講じた安全対策などに応じて責任を判断できる内容とすることが重要です。

アレルギーや健康情報を必ず確認する

契約締結だけでなく、実際の保育開始前に健康情報を確認する仕組みを構築することが重要です。特に食物アレルギーや服薬については、契約書とは別に専用の申告書や確認書を設ける方法もあります。また、一度提出された情報を固定的に扱うのではなく、定期的に変更の有無を確認できる運用が望まれます。

緊急連絡先を最新の状態にする

事故や急病が発生した際、保護者へ連絡できないことは大きなリスクとなります。保護者本人だけでなく、必要に応じて複数の緊急連絡先を登録してもらい、電話番号や勤務先等が変わった場合には速やかに変更してもらう仕組みを整備しましょう。

写真・SNS掲載は個別に管理する

写真や動画の利用については、保育記録としての撮影と、不特定多数への公開を分けて考えることが重要です。特にホームページやSNSなどへの掲載は公開範囲が広いため、保護者の同意内容を明確に管理することが望まれます。

定期的に契約内容を見直す

保育制度や施設運営のルールが変更された場合、従来の契約書が現在の運用と一致しなくなることがあります。保育料の変更、延長保育時間の変更、新たなICTシステムの導入、写真共有サービスの利用など、運営内容に変更が生じた場合には契約書や関連規程への影響を確認しましょう。

電子契約で保育利用契約書を締結する場合

保育利用契約書を電磁的方法で締結・保管する運用を検討する場合には、契約本文だけでなく、保護者がどの文書について同意したのかを後から確認できるようにしておくことが重要です。例えば、保育利用契約書に加えて重要事項説明書、個人情報の取扱い、写真掲載に関する同意など複数の書類を電子化する場合、それぞれの文書の位置付けや同意状況を整理して管理する必要があります。また、契約内容を変更した場合には、旧版と新版を区別できるようにし、いつ、どの内容について合意したのか確認できる状態にしておくことが実務上重要です。

保育利用契約書を運用する際の実務ポイント

保育利用契約書は、作成して署名を受ければ終わりという文書ではありません。実際の保育運営と契約内容が一致していることが重要です。運用時には、特に次の点を確認しましょう。

  • 契約書と重要事項説明書、園則、利用案内の内容が一致しているか
  • 保育時間や延長保育料金が最新の内容になっているか
  • 緊急連絡先が更新されているか
  • アレルギーや服薬情報に変更がないか
  • 送迎者情報が最新になっているか
  • 写真・動画に関する同意内容を確認できる状態になっているか
  • 事故や災害発生時の対応が施設内で共有されているか
  • 契約書改定時に保護者への説明・通知が適切に行われているか

契約書に書かれたルールと実際の保育園の運用が異なっていれば、契約書を整備した意味が薄れてしまいます。保育利用契約書を施設運営の基本文書の一つとして位置付け、実際の保育内容や各種マニュアルと合わせて定期的に見直すことが大切です。

まとめ

保育利用契約書(保育園)は、保育園と保護者との間で、児童の保育サービスに関する利用条件や双方の役割を明確にするための重要な契約書です。保育内容や保育時間、保育料といった基本事項だけでなく、送迎、健康状態、アレルギー、投薬、感染症、事故、災害、個人情報など、児童の安全に関わる事項まで具体的に定めておくことがポイントです。また、保育施設では契約書以外にも重要事項説明書、園則、利用案内、各種同意書などが使用されるため、それぞれの内容に矛盾が生じないよう管理する必要があります。特に、施設の種類や所在地によって適用される制度や自治体の取扱いが異なる可能性があるため、実際にひな形を利用する場合には、自園の運営形態に合わせた調整が必要です。保育利用契約書を適切に整備することは、保育園側のリスク管理だけを目的とするものではありません。保護者に保育内容や利用ルールを分かりやすく示し、双方の認識を一致させることで、児童が安全かつ安定して保育を受けられる環境づくりにもつながります。

本ページに掲載する保育利用契約書(保育園)のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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