契約を締結・取り交わす 公開日:2026年8月12日 更新日:2026年8月12日

契約締結の流れ|契約前の確認から署名・押印・保管までの手順

契約締結の流れ|契約前の確認から署名・押印・保管までの手順

契約を締結するときは、契約書に署名や押印をするだけではなく、契約相手の確認、条件の整理、契約書の最終確認、締結後の保管まで順番に進めることが大切です。

契約内容に認識の違いが残ったまま締結すると、支払条件や契約期間、業務範囲などをめぐって後からトラブルになる可能性があります。

このページでは、契約を初めて取り交わす方にもわかりやすいように、契約締結までの基本的な流れを7つの手順に分けて解説します。

契約締結の基本的な流れ

  1. 契約相手と契約の目的を確認する
  2. 契約条件を整理する
  3. 契約書を準備する
  4. 契約内容を最終確認する
  5. 署名・押印または電子契約で締結する
  6. 締結済みの契約書を双方で確認する
  7. 契約書を保管・管理する
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そもそも契約はいつ成立する?

契約締結の手続きを確認する前に、契約がどのように成立するのかを押さえておきましょう。

民法第522条では、契約内容を示した「申込み」に対して相手方が「承諾」したときに契約が成立することを基本としています。

また、法令に特別の定めがある場合を除き、契約を成立させるために契約書の作成など特定の方式をとることは原則として必要とされていません。

契約の成立と「契約書を作ること」は同じではありません。
契約書は、誰とどのような内容で合意したのかを後から確認できるようにするための重要な記録です。重要な取引では、合意内容を書面や電子データとして明確に残しておくことが大切です。

なお、契約や取引の種類によっては、法令上、書面の作成・交付・承諾方法などについて特別なルールが設けられている場合があります。

1.契約相手と契約の目的を確認する

最初に「誰と」「何について」契約するのかを確認します。

法人との契約であれば会社の正式名称、個人との契約であれば氏名など、契約当事者を正しく特定することが重要です。

必要に応じて、契約を締結する担当者に契約締結の権限があるかについても確認します。

最初に確認しておきたい項目

  • 契約相手の氏名・会社名
  • 住所・所在地
  • 契約の目的
  • 取引する商品・サービス・業務内容
  • 契約を締結する担当者
  • 必要に応じた契約締結権限の確認

会社名や契約当事者を間違えたまま契約書を作成すると、締結後の修正が必要になることがあります。契約書を作り始める前に確認しておきましょう。

2.契約条件を整理する

次に、相手方と具体的な契約条件を整理します。

契約の種類によって必要な項目は異なりますが、一般的には次のような内容を確認します。

  • 契約の対象・業務内容
  • 契約金額・報酬
  • 支払方法・支払期限
  • 契約開始日・契約期間
  • 更新の有無・更新方法
  • 契約を終了・解約する場合の条件
  • 成果物や納品がある場合の条件
  • 秘密情報の取扱い
  • 知的財産権などの取扱い
  • 契約違反や損害が発生した場合の取扱い

すべての契約に同じ条項が必要なわけではありません。実際の取引内容に必要な条件を整理し、双方の認識を合わせることが重要です。

3.契約書を準備する

契約条件がまとまったら、その内容を契約書として整理します。

契約書は、過去の契約書や一般的なひな形をそのまま使用するのではなく、今回の取引内容と合っているかを確認したうえで作成します。

マイサインでは、契約書を準備するときに参考にできる
契約書ひな形・テンプレート
を掲載しています。

契約期間、秘密保持、解除、損害賠償など、個別の条項を確認したい場合は、
契約書の条項・条文例
も確認できます。

ひな形は「完成した契約書」ではなく、契約書を作るための参考資料として利用します。
契約相手、取引内容、金額、期間などに合わせて内容を確認してください。

4.契約内容を最終確認する

契約書が完成したら、署名・押印などを行う前に最終確認をします。

この段階では、契約条件だけでなく、会社名や日付などの基本情報についても確認します。

確認項目 確認する内容
契約当事者 氏名・会社名・所在地などに誤りがないか
契約内容 合意した商品・サービス・業務範囲になっているか
金額 契約金額・報酬・消費税などの記載に誤りがないか
支払条件 支払期限・支払方法などが明確か
契約期間 開始日・終了日・更新条件が合っているか
解除・解約 終了条件や事前通知などの条件を確認したか
添付書類 別紙・仕様書などを含めて最終版が揃っているか
締結するファイル 双方が確認した最終版と同じ内容か

特に注意したいのが「最終版の取り違え」です。

修正を何度か行った契約書では、古いファイルを誤って送付しないよう、締結する契約書を双方で確認してから手続きを進めます。

5.署名・押印または電子契約で契約を締結する

内容の確認が完了したら、契約締結の手続きを行います。

代表的な方法には、紙の契約書へ署名・押印する方法と、電子契約を利用する方法があります。

紙の契約書で締結する場合

紙の場合は、最終版の契約書を確認したうえで、契約内容や社内ルール等に応じて署名・押印などを行います。

一般的な契約については、押印そのものが契約成立の必須要件とは限りません。

ただし、契約や手続きの種類によって特別な方式が求められる場合や、当事者間で署名・押印の方法を定めている場合がありますので、個別に確認してください。

電子契約で締結する場合

電子契約では、契約書を電子データで確認し、オンライン上で署名・同意などの手続きを行います。

電子署名法第3条では、一定の要件を満たす本人による電子署名が行われた電磁的記録について、真正に成立したものと推定する規定があります。

一方で、すべての電子的な署名・同意が自動的に同条の要件を満たすという意味ではありません。

電子契約を利用するときは、契約内容だけでなく、誰が、いつ、どの契約書について手続きを行ったのかを確認できる記録を残すことも重要です。

6.締結済みの契約書を双方で確認する

契約締結後は、双方が締結済みの契約内容を確認できるようにします。

紙の場合は双方が保有する契約書、電子契約の場合は締結済みの電子データなど、最終的に合意した契約内容を後から確認できる状態にしておきます。

契約書とは別に仕様書や別紙などが契約内容の一部になっている場合は、それらも合わせて管理します。

7.契約書を保管・管理する

契約は、締結した時点で管理が終わるわけではありません。

契約期間中は、支払条件、更新時期、解約期限などを確認する必要があるため、必要なときに契約書を探せる状態にしておくことが重要です。

契約書と一緒に管理したい情報

  • 契約相手
  • 契約書の名称
  • 契約締結日
  • 契約開始日
  • 契約終了日
  • 自動更新の有無
  • 更新・解約の通知期限
  • 締結済みの契約書・関連資料

また、所得税法・法人税法上の保存義務者となる事業者が、契約書などの取引情報を電子データで授受した場合には、電子帳簿保存法に基づく電子取引データの保存についても確認が必要です。

単に契約書を保存するだけでなく、契約終了や更新のタイミングまで管理できるようにしておくと、更新忘れや解約期限の見落としを防ぎやすくなります。

契約締結前のチェックリスト

最後に、契約を締結する前に確認しておきたい項目をまとめます。

  • 契約相手の氏名・会社名は正しい
  • 契約の目的・取引内容が明確になっている
  • 契約金額・支払条件を確認した
  • 契約期間・更新条件を確認した
  • 解除・解約条件を確認した
  • 必要な別紙・仕様書が揃っている
  • 双方が同じ最終版を確認している
  • 署名・押印・電子契約などの締結方法を確認した
  • 締結後の契約書を双方で確認できる
  • 契約書の保管・期限管理方法を決めている

紙の契約と電子契約、手続きの違いは?

契約条件を確認し、双方が合意した内容を記録するという基本的な考え方は、紙の契約でも電子契約でも同じです。

項目 紙の契約 電子契約
契約書 電子データ
締結手続き 署名・押印など 電子署名・オンライン上の署名や同意など
受け渡し 対面・郵送など オンライン
保管 紙の原本等を管理 電子データを管理

どちらを利用する場合でも、契約相手、契約内容、締結した事実、最終的な契約書を後から確認できるようにしておくことが重要です。

よくある質問

契約書に印鑑を押さないと契約は成立しませんか?

一般的な契約では、押印がなければ契約が成立しないというわけではありません。民法では、法令に特別の定めがある場合を除き、契約成立に特定の方式を必要としないことが原則です。

ただし、契約の種類によって特別な方式が必要な場合があります。また、締結した事実や合意内容を後から確認できるように記録を残しておくことが重要です。

契約締結日と契約開始日は同じ日ですか?

必ずしも同じとは限りません。

契約書へ署名などを行った日と、契約の効力を開始する日を別に定める場合があります。契約書には、いつから契約が適用されるのか分かるよう明確に記載しておきましょう。

メールで合意した場合でも契約は成立しますか?

契約は、原則として申込みと承諾によって成立するため、契約書への署名・押印だけが契約成立の方法ではありません。

ただし、メールのやり取りだけでは契約条件や最終的な合意内容が分かりにくくなる場合があります。重要な取引では、双方が合意した契約内容を明確な形で残しておくことが大切です。

電子契約でも契約を締結できますか?

電子的な方法で契約を締結することも可能です。

ただし、契約や取引の種類によって書面の作成・交付方法などに個別のルールが設けられている場合があります。電子化する前に、対象となる契約について特別な要件がないか確認してください。

契約締結の流れをまとめると

契約締結では、署名や押印だけを見るのではなく、契約前の確認から締結後の保管までを一つの手続きとして管理することが重要です。

  1. 契約相手と目的を確認する
  2. 契約条件を整理する
  3. 契約書を準備する
  4. 最終版を双方で確認する
  5. 署名・押印または電子契約で締結する
  6. 締結済み契約書を双方で確認する
  7. 契約書と期限を管理する

最初からこの流れで進めることで、契約条件の確認漏れや契約書の取り違え、更新・解約期限の見落としなどを防ぎやすくなります。

契約手続きをオンラインで行う方法

紙の契約書では、契約書の印刷、押印、郵送、返送、保管など、契約を締結するまでに複数の作業が発生します。電子契約を利用すると、契約書の確認から署名・同意、締結済み契約書の保管までをオンラインで進めることができます。

マイサイン(mysign)では、PDFの契約書をアップロードし、契約相手へ署名を依頼できます。契約相手はマイサインへの会員登録やログインをする必要がなく、受け取った案内からスマートフォンやパソコンで契約内容を確認し、署名・同意できます。

契約手続きでは、単に契約書をオンラインで送るだけでなく、誰に契約を依頼したのか、いつ契約書が確認され、いつ署名・同意され、契約が完了したのかを記録として残すことも重要です。マイサインでは、こうした契約締結に関する情報と契約書をまとめて管理できます。

紙の契約書を郵送して取り交わしている場合や、契約相手と離れた場所で契約する機会が多い場合は、電子契約を利用することで契約手続きをシンプルにできます。

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