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芸能プロダクション所属契約書

芸能プロダクション所属契約書は、タレント・俳優・モデル・アーティストなどが芸能事務所に所属する際に使用する契約書です。マネジメント業務、出演案件、報酬、肖像利用、知的財産権、SNS運用、契約期間や終了後の処理など、所属関係で重要となる事項を整理しています。

契約書名
芸能プロダクション所属契約書
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
芸能事務所と所属タレントの権利義務を整理し、マネジメント、報酬、肖像・知的財産権、契約終了後の取扱いまで幅広く定めています。
利用シーン
芸能プロダクションが新人タレント・俳優・モデルと所属契約を締結する場合/アーティストやインフルエンサーが芸能事務所のマネジメントを受けて活動する場合
メリット
所属期間中の活動条件や報酬・権利関係を明確にし、芸能事務所と所属者の認識違いや契約トラブルを予防できます。
ダウンロード数
14件
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芸能プロダクション所属契約書とは?

芸能プロダクション所属契約書とは、タレント、俳優、モデル、歌手、アーティスト、インフルエンサーなどが芸能プロダクションや芸能事務所に所属し、芸能活動を行う際の条件を定める契約書です。芸能活動では、一般的な業務委託契約とは異なり、出演案件の獲得やスケジュール管理だけでなく、肖像・芸名の利用、出演料の受領・分配、SNSの運用、写真・映像・楽曲などの知的財産権、契約終了後の活動など、幅広い事項について事前にルールを決める必要があります。芸能プロダクション所属契約書を作成する主な目的は、次のとおりです。

  • 芸能プロダクションが担当するマネジメント業務を明確にすること
  • 所属者が行う芸能活動の範囲を明確にすること
  • 出演料や広告料などの報酬配分を明確にすること
  • 氏名、芸名、肖像、写真、映像などの利用条件を定めること
  • 楽曲、写真、映像などの知的財産権の取扱いを整理すること
  • SNSや動画配信サービスにおける活動ルールを定めること
  • 契約期間や中途解約、契約終了後の処理を明確にすること

芸能活動は、プロダクション、所属者だけでなく、テレビ局、制作会社、広告代理店、出版社、イベント会社、スポンサーなど多数の関係者が関与することがあります。そのため、口頭だけで所属条件を決めてしまうと、出演報酬や肖像利用、退所時の取扱いなどをめぐって認識の違いが生じる可能性があります。所属時点で契約条件を書面化しておくことは、芸能プロダクションと所属者の双方にとって重要です。

芸能プロダクション所属契約書が必要となるケース

芸能プロダクション所属契約書は、芸能事務所と所属者との継続的なマネジメント関係を構築する場合に利用できます。

代表的な利用ケースとして、次のようなものがあります。

  • 芸能プロダクションが新人タレントと所属契約を締結する場合
  • 俳優が芸能事務所に所属して出演案件の営業や管理を依頼する場合
  • モデルがモデル事務所から広告・撮影案件の紹介を受ける場合
  • 歌手やアーティストがプロダクションによるマネジメントを受ける場合
  • インフルエンサーや動画配信者が芸能事務所に所属する場合
  • 既に活動しているタレントが別の芸能プロダクションと新たに所属契約を締結する場合

特に近年は、テレビや映画だけでなく、YouTube、Instagram、TikTokなどを利用した芸能・広告活動も一般的になっています。そのため、従来型の出演管理だけではなく、SNSアカウントの管理、動画コンテンツ、広告案件、ライブ配信などを想定した契約内容にしておくことも重要です。

芸能プロダクション所属契約書に盛り込むべき主な条項

芸能プロダクション所属契約書では、所属するという事実だけを記載するのではなく、具体的な活動条件を整理する必要があります。主な条項としては、次のものが挙げられます。

  • 契約の目的
  • 芸能活動の範囲
  • プロダクションが行うマネジメント業務
  • 第三者との契約・活動に関するルール
  • 個別案件の決定方法
  • 所属者の義務
  • 出演料などの報酬及び分配方法
  • 交通費、衣装費、レッスン費などの費用負担
  • 肖像・氏名・芸名等の利用
  • 著作権その他の知的財産権
  • 実演やコンテンツの利用
  • SNS等の利用
  • 秘密保持
  • 個人情報の取扱い
  • ハラスメント防止
  • 健康・安全への配慮
  • 契約期間
  • 中途解約及び契約解除
  • 契約終了後の処理
  • 損害賠償
  • 準拠法及び合意管轄

これらを具体的に定めることで、所属期間中だけでなく、契約終了時に発生するトラブルについても予防しやすくなります。

芸能プロダクション所属契約書の条項ごとの解説

1. 芸能活動の範囲

最初に明確にしておきたいのが、所属者がどのような活動を行うのかという点です。芸能活動には、テレビ、ラジオ、映画、舞台、広告、モデル、音楽、イベントなどさまざまな種類があります。さらに現在では、SNS、動画配信、ライブ配信、Webメディアへの出演なども重要な活動になっています。契約書では、現在予定している活動だけに限定しすぎず、関連する活動まで一定の範囲で定義しておく方法が考えられます。一方、芸能活動という言葉だけであらゆる活動を包括的に義務付けるのではなく、具体的な案件について所属者が内容を確認できる仕組みを設けておくことも重要です。

2. マネジメント業務

芸能プロダクションが何を行うのかも重要な契約条件です。一般的なマネジメント業務としては、出演案件の営業、取引先との交渉、契約調整、スケジュール管理、広報・宣伝、プロフィールや宣材写真の管理などがあります。契約書に業務内容が記載されていないと、所属者側が期待していたサポートと、プロダクション側が予定していた業務との間に差が生じる可能性があります。そのため、プロダクションが担当する主要な業務を列挙し、そのほか芸能活動を円滑に行うため合理的に必要な業務を含める形にしておくと整理しやすくなります。

3. 個別案件の決定

所属契約を締結したからといって、所属者があらゆる出演依頼を無条件に受けなければならないという設計にする必要はありません。出演する番組や広告によっては、所属者自身のイメージや今後の活動方針に大きな影響を与える可能性があります。そのため、プロダクションから案件を提示するときには、可能な範囲で仕事内容、日時、場所、報酬などを説明し、所属者が判断できるようにすることが重要です。一方、一度正式に受諾し、制作会社や広告主との契約や準備が進んだ後に一方的に辞退すると、プロダクションだけでなく第三者にも損害が生じる可能性があります。受諾前と受諾後を区別したルールを定めておくと、実務上のトラブルを防止しやすくなります。

4. 報酬・マネジメント料

芸能プロダクション所属契約で特に重要なのが報酬です。出演料、広告料、イベント出演料などを誰が受領し、そのうちいくらを所属者に支払い、いくらをプロダクションのマネジメント料とするのかを明確にしておく必要があります。

例えば、契約書や別紙で、

  • 報酬の配分方法
  • マネジメント料
  • 報酬の締日と支払日
  • 振込手数料の負担者
  • 源泉徴収等の取扱い
  • 報酬から控除する費用

などを定める方法があります。案件によって報酬条件が大きく異なる場合は、所属契約ですべて固定するのではなく、基本的な算定方法を定めた上で個別案件ごとに条件を確認する方法も考えられます。

5. 費用負担

報酬とあわせて明確にしておきたいのが、芸能活動に必要な費用です。芸能活動では、交通費、宿泊費、衣装費、宣材写真の撮影費、レッスン費などさまざまな費用が発生します。これらをすべて所属者が負担するのか、プロダクションが負担するのか、案件によって決めるのかを明確にしておかないと、後から精算をめぐって問題になる可能性があります。特に、プロダクションが一旦立て替え、後から所属者の報酬から控除する方式では、控除する費用の内容や金額を確認できるようにしておくことが大切です。

6. 肖像・氏名・芸名の利用

芸能活動では、所属者本人の氏名、芸名、写真、映像、音声、プロフィールなどが宣伝材料として広く使用されます。プロダクションが所属者を営業・宣伝するためには一定の利用権限が必要となりますが、利用範囲を無制限にすると、所属者が想定していない広告などに肖像が使用される問題が生じる可能性があります。そこで、所属期間中についてはマネジメント、営業、広報、宣伝などに必要な範囲で利用を認め、第三者の商品・サービスの広告利用などについては個別案件として条件を確認する方法が考えられます。契約終了後の利用についても重要です。退所後もプロフィールページや広告写真が残り続けるケースがあるため、既に公開された制作物の保存と、新たな広告利用とを区別して定めておくとよいでしょう。

7. 知的財産権

芸能活動では、写真、動画、楽曲、歌詞、文章、デザインなど多数の著作物が制作されます。これらについて、所属しているという理由だけですべての権利が当然にプロダクションへ帰属するとは限りません。所属者自身が制作した楽曲や文章、プロダクションが制作した宣材物、第三者の制作会社が制作した映像などでは、それぞれ権利関係が異なる可能性があります。そのため、所属契約では基本的な権利処理の考え方を定め、重要な作品については個別契約で著作権の帰属や利用許諾の範囲を明確にする方法が適しています。

8. 実演・コンテンツの利用

歌手、俳優、タレントなどの場合、著作権だけでなく、歌唱、演奏、演技などの実演に関する権利処理も重要になります。ライブ映像を収録して動画配信サービスで公開する場合や、過去の出演映像を再利用する場合など、当初の出演だけではなく二次的な利用が発生することがあります。収録、配信、販売、編集、再利用などが想定される場合には、個別案件ごとに利用方法や対価などを確認することが重要です。

9. SNS・動画配信サービスの利用

現在の芸能活動では、SNSアカウント自体が重要な事業資産になる場合があります。

そのため、プロダクションが公式アカウントを開設・管理する場合には、

  • 誰がアカウントを管理するのか
  • 誰が投稿できるのか
  • ログイン情報を誰が保管するのか
  • 広告収益等をどのように扱うのか
  • 契約終了後にアカウントを誰が使用するのか

といった点を整理しておく必要があります。また、所属者本人の個人アカウントについても、未公表の出演情報や取引先の秘密情報などを投稿しないよう、最低限のルールを設けることが考えられます。

10. 秘密保持

所属者は芸能活動を通じて、テレビ番組の企画、未発表の商品、広告キャンペーン、出演者情報など、公開前の情報を知る機会があります。こうした情報がSNS等で公開されると、所属者だけでなくプロダクションにも大きな信用問題が生じる可能性があります。そのため、秘密情報の第三者への開示・漏えいを禁止するとともに、公知情報や適法に取得した情報など秘密情報に該当しないものも整理しておくとよいでしょう。秘密保持条項については、プロジェクトで参照している契約書でも、秘密情報の定義、第三者への開示禁止、目的外利用の禁止などを具体的に定める構成が採用されています。

11. ハラスメント・安全への配慮

芸能活動では、撮影、収録、イベント、ロケなどさまざまな現場で活動します。契約書には、暴力、脅迫、性的言動その他のハラスメントを禁止する条項や、生命・身体に重大な危険を及ぼす活動を強制しないことなどを定めておくことが考えられます。危険を伴う撮影や特殊な実演を行う場合には、安全対策について事前に確認することも重要です。

12. 契約期間・更新

所属契約では、契約開始日と終了日を明確にします。また、契約期間満了後に自動的に更新するのか、双方が改めて合意した場合に更新するのかによっても契約終了の方法が変わります。契約期間が長期間になる場合には、所属者の活動状況やプロダクションのマネジメント状況が変化する可能性もあるため、更新時に契約条件を見直せる仕組みにしておくことが重要です。

13. 中途解約・契約解除

契約期間だけでなく、途中で所属関係を終了できる条件も明確にしておく必要があります。例えば、一定期間前に通知することで中途解約できる制度を設ける方法があります。一方、重大な契約違反、信頼関係を著しく損なう行為、支払不能などが発生した場合には、通常の中途解約とは別に契約解除を認めることも考えられます。中途解約と契約違反による解除を区別して定めることで、どのような場合に所属関係を終了できるのかが分かりやすくなります。

契約終了後の取扱いも重要

芸能プロダクション所属契約では、契約を締結するときだけでなく、退所するときの条件も非常に重要です。

契約終了時には、

  • 未払い報酬の精算
  • 契約期間中に受注した案件の処理
  • 貸与物の返還
  • 公式SNSアカウントの取扱い
  • プロフィールや宣材写真の削除・保存
  • 契約期間中に制作されたコンテンツの利用
  • 退所後に入金された出演料等の分配

などを確認する必要があります。例えば、契約終了日の前に出演したCMについて、退所後に出演料が入金されることも考えられます。その場合、契約が終了したという理由だけで処理方法が不明確にならないよう、契約期間中の活動から生じた報酬については従来の分配条件を適用するなど、あらかじめルールを定めておくことが有効です。

芸能プロダクション所属契約書を作成する際の注意点

専属契約か非専属契約かを明確にする

所属契約を作成するときは、所属者が他のプロダクションや第三者と自由に取引できるのかを明確にする必要があります。専属契約にする場合でも、どの活動まで専属対象とするのか、所属者が契約前から行っている活動をどう扱うのかなどを検討することが重要です。単に他社との活動を全面的に禁止するだけではなく、芸能プロダクションが管理する必要のある活動範囲を具体的に整理すると、双方にとって分かりやすい契約になります。

報酬の算定方法を曖昧にしない

出演料の何%が所属者に支払われるのか、プロダクションのマネジメント料はいくらなのか、経費はどこまで控除されるのかなど、金銭条件は可能な限り明確にしましょう。案件ごとに条件が異なる場合には、所属契約だけですべてを決める必要はありません。基本ルールを所属契約に記載し、個別案件について書面や電磁的方法で報酬条件を確認する仕組みを採用する方法もあります。

肖像利用を無制限にしない

芸能プロダクションにとって所属者の写真や映像を利用できることは営業上重要ですが、利用目的や期間が極端に広い契約はトラブルの原因になり得ます。プロダクション自身の所属タレント紹介に使う場合と、第三者企業の商品広告に利用する場合とでは性質が異なります。そのため、通常のプロモーション利用と広告案件等による商業利用を区別して定めることがポイントです。

契約終了後の活動を過度に制限しない

退所後の芸能活動について広範な制限を設ける場合は、期間、対象となる活動、必要性などを慎重に検討する必要があります。契約終了後については、一律に活動を禁止するのではなく、既存案件の処理、秘密情報の保護、契約期間中に制作したコンテンツの権利処理など、本当に必要となる事項を中心に定めることが重要です。

未成年者と契約する場合は別途検討する

所属者が未成年者の場合には、成人の所属者と同じ契約書をそのまま使用するのではなく、年齢や契約内容に応じた対応が必要です。保護者等の関与、学業への配慮、活動時間、安全管理、報酬管理など、成人との契約とは異なる事項を検討する必要があります。未成年タレントを継続的に受け入れる芸能プロダクションでは、所属契約書だけでなく、必要に応じて保護者の同意・確認に関する書類も整備しておくとよいでしょう。

契約の名称だけで判断しない

芸能プロダクションとの契約は、所属契約、専属契約、マネジメント契約などさまざまな名称が使われます。しかし、契約関係の法的な取扱いは書類のタイトルだけで決まるものではなく、実際の業務内容、指揮命令の程度、報酬の仕組みなど具体的な契約内容や活動実態も踏まえて判断されます。そのため、他社の契約書の名称だけを参考にするのではなく、自社が実際にどのような形で所属者をマネジメントするのかを整理して契約書へ反映することが重要です。

電子契約で芸能プロダクション所属契約書を締結する場合

芸能プロダクション所属契約書についても、契約当事者や契約内容に応じて、電磁的方法による締結を検討できます。芸能活動では、所属者とプロダクションの所在地が離れているケースや、所属者が撮影・公演等で頻繁に移動するケースもあります。電子契約を活用すれば、契約書の送付、確認、締結、保管までオンラインで進めやすくなります。また、所属契約だけでなく、個別案件に関する合意書、肖像利用に関する書類、契約変更に関する合意書などを電子的に管理することで、どの時点でどの条件に合意したのかを整理しやすくなります。ただし、電子契約を利用する場合でも、契約内容そのものが適切であることが前提です。特に報酬、契約期間、肖像等の利用、知的財産権、中途解約などの重要事項については、締結前に双方が内容を十分に確認することが大切です。

芸能プロダクション所属契約書とマネジメント契約書の違い

芸能プロダクション所属契約書と芸能マネジメント契約書は、実務上近い意味で使用されることがあります。所属契約書は、芸能プロダクションへの所属関係そのものを含め、芸能活動全般について包括的な条件を定める契約として利用されることがあります。一方、マネジメント契約書は、プロダクション等がタレントの営業、スケジュール管理、交渉、広報などのマネジメント業務を提供することを中心に設計する場合があります。ただし、書類の名称だけで契約内容が決まるわけではありません。重要なのは、実際の契約書で、プロダクションが何を行うのか、所属者がどのような義務を負うのか、報酬や権利をどのように処理するのかを具体的に定めることです。

まとめ

芸能プロダクション所属契約書は、芸能事務所とタレント、俳優、モデル、アーティスト、インフルエンサーなどとの継続的な所属・マネジメント関係を明確にするための重要な契約書です。単に所属することだけを定めるのではなく、マネジメント業務、個別案件の決定方法、出演報酬、費用負担、肖像・芸名の利用、知的財産権、SNS、秘密保持、契約期間、中途解約、退所後の処理などを具体的に定めておくことがポイントです。特に芸能活動では、本人の肖像や実演そのものが経済的価値を持つため、一般的な業務委託契約以上に権利関係を丁寧に整理する必要があります。また、所属契約は長期間継続する可能性があるため、契約締結時だけでなく、更新時や契約終了時にどのような処理を行うのかについても明確にしておくことが重要です。芸能プロダクションと所属者の双方が安心して活動を続けるためにも、実際のマネジメント方法や報酬体系に合わせて契約内容を調整し、必要に応じて弁護士等の専門家による確認を受けることをおすすめします。

本ページに掲載する芸能プロダクション所属契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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