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教育資金相談契約書(FP)

教育資金相談契約書(FP)は、子どもの進学や就学に必要な教育費について、ファイナンシャルプランナーへ資金計画の作成や家計分析、奨学金・教育ローン等の情報提供を依頼する際に利用できる契約書です。相談範囲や報酬、個人情報の取扱いなどを明確にできます。

契約書名
教育資金相談契約書(FP)
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
教育費の試算から資金準備、奨学金・教育ローン等の情報提供まで、FPによる教育資金相談の業務範囲を明確に定められる。
利用シーン
子どもの大学進学に向けて教育資金計画をFPへ相談する/複数の子どもの進学費用と住宅資金・老後資金を含めた家計計画をFPへ相談する
メリット
教育資金相談の内容、FPが対応できる業務範囲、報酬、責任範囲を事前に明確化し、相談者とFPの認識のずれを防止できる。
ダウンロード数
17件
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教育資金相談契約書とは?

教育資金相談契約書とは、子どもの進学や就学に必要となる教育費について、相談者がファイナンシャルプランナー(FP)へ資金計画の作成、家計状況の整理、教育費の試算、奨学金・教育ローン等に関する情報提供などを依頼する際に、その相談内容や条件を定める契約書です。教育資金は、住宅資金や老後資金と並んで、家庭における大きな支出の一つです。幼稚園や保育施設から小学校、中学校、高等学校、大学、大学院、専門学校など、どのような進路を選択するかによって必要となる金額や支出時期は大きく変わります。さらに、教育費として考える必要があるのは授業料だけではありません。入学金、教材費、受験費用、通学費、一人暮らしをする場合の住居費や生活費、留学費用なども考慮する必要があります。そこでFPへの相談では、現在の家計状況や貯蓄額、子どもの年齢、希望する進路などを整理し、将来どの時点でどの程度の教育資金が必要になるのかを試算します。ただし、FPへの相談内容や責任範囲を明確にしていないと、相談者がFPによる試算を将来の結果の保証と受け取ったり、金融商品や奨学金等についてFPがどこまで対応するのかについて認識の違いが生じたりする可能性があります。

そのため、教育資金相談契約書によって、

  • 相談業務の具体的な内容
  • 教育資金の試算範囲
  • 相談者が提供する情報
  • FPが対応できる業務の範囲
  • 相談報酬や実費
  • 成果物の取扱い
  • 個人情報や秘密情報の取扱い
  • 将来予測や試算に関する責任範囲

などをあらかじめ明確にしておくことが重要です。

教育資金相談契約書が必要となるケース

教育資金相談契約書は、FPが単発の質問に回答するだけではなく、相談者の家計状況や家族構成などを確認しながら具体的な教育資金計画を作成する場合に特に重要になります。

子どもの大学進学に向けて教育資金を準備する場合

代表的なのが、子どもの大学進学を見据えた資金計画です。大学進学では、入学金や授業料だけでなく、受験費用、教材費、通学費などさまざまな支出が発生します。自宅から通学できない場合には、住居費や生活費なども考慮しなければなりません。FPが現在の貯蓄額や家計収支を確認し、進学時期までに必要となる資金を試算する場合には、相談の前提条件や業務範囲を契約書で整理しておくことが適しています。

複数の子どもの教育費を計画する場合

子どもが複数いる家庭では、それぞれの進学時期が重なり、一定期間に教育費の負担が集中する可能性があります。そのため、子どもごとの進学予定や教育費を整理し、家計全体で無理のない資金計画を検討する必要があります。このような相談では、多数の家計情報や将来予測を取り扱うため、相談業務の内容や情報管理について契約書で明確にする意味が大きくなります。

教育資金と住宅資金・老後資金をまとめて検討する場合

教育資金だけを優先して準備すると、住宅ローンの返済や老後資金の形成など、ほかのライフプランに影響する場合があります。そのためFP相談では、教育資金を単独で考えるのではなく、住宅資金や老後資金などを含めた家計全体のキャッシュフローから検討するケースがあります。教育資金相談契約書では、こうしたライフプランとの調整についても相談業務に含めることができます。

奨学金や教育ローンについて情報提供を受ける場合

自己資金だけで教育費を準備することが難しい場合、奨学金、教育ローン、給付金、助成制度などを検討することがあります。FPからこれらの制度について一般的な情報提供を受ける場合にも、契約書によって業務範囲を明確にしておくことが重要です。特に、制度に関する情報提供と、実際の申込みや審査結果の保証は別の問題であるため、その違いを契約上明確にしておく必要があります。

教育資金相談契約書に盛り込むべき主な条項

教育資金相談契約書では、一般的に次のような事項を定めます。

  • 契約の目的
  • 相談業務の内容
  • 相談業務の範囲
  • 法令上の資格を要する業務の取扱い
  • 相談者による情報提供
  • 資料等の提出
  • 相談報酬及び実費
  • 教育資金計画書等の成果物
  • 知的財産権
  • 個人情報の取扱い
  • 秘密保持
  • 利益相反等
  • 相談者による最終的な意思決定
  • 契約期間
  • 中途解約及び解除
  • 損害賠償及び免責
  • 準拠法及び合意管轄

教育資金相談では、単に相談料金を決めるだけでは十分ではありません。FPがどこまで対応し、どこから先は相談者自身又は他の専門家・関係機関が対応するのかを明確にすることがポイントです。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 目的条項

目的条項では、FPが何のために相談業務を行うのかを定めます。教育資金相談の場合には、相談者又はその家族の進学や就学に必要となる資金について、家計状況、教育方針、進学予定などを整理し、教育資金計画に関する相談や情報提供を行うことを目的として設定できます。目的を明確にしておけば、教育資金とは関係のない業務まで契約に含まれていると解釈されるリスクを抑えることができます。

2. 相談業務の内容

教育資金相談契約書で特に重要なのが、FPが担当する業務を具体的に列挙する条項です。

例えば、

  • 教育方針や進学予定のヒアリング
  • 進学に伴う教育費の試算
  • 入学金、授業料、教材費、受験費用等の整理
  • 家計状況の確認
  • 必要な教育資金及び準備時期の試算
  • 奨学金や教育ローン等に関する一般的な情報提供
  • 住宅資金や老後資金との調整
  • キャッシュフロー表等の作成

などが考えられます。相談内容を具体化しておくことで、契約締結後の業務範囲を判断しやすくなります。

3. 教育費の試算に関する条項

教育資金計画では将来の支出を試算しますが、将来実際に必要となる金額を正確に確定することはできません。進学先の変更、授業料の改定、物価変動、留学の有無、一人暮らしの開始などによって必要額は変わります。そのため契約書には、FPが提示する金額は一定の前提条件に基づく参考値であり、実際の教育費を保証するものではないことを定めておくことが重要です。

4. 奨学金・教育ローン等に関する条項

FPが奨学金や教育ローン、給付金、助成制度などについて説明する場合には、情報提供の範囲を明確にします。制度には、それぞれ利用条件、所得要件、申込期限、審査などがあります。また、制度自体が将来的に変更されることもあります。そのため、FPから提供された情報だけで申込みを判断するのではなく、実際に制度を利用するときには、相談者自身が実施主体や金融機関などから最新情報を確認することを契約上明らかにしておくとよいでしょう。

5. 法令上の資格を要する業務に関する条項

FP資格を有していることと、法律・税務・金融商品・保険などに関するすべての業務を行えることは同じではありません。相談内容によっては、弁護士、税理士、司法書士、行政書士、金融商品取引業者、保険募集人など、別の資格や登録等が必要になることがあります。そのため契約書では、FPが必要な資格等を有していない業務については行わず、必要に応じて専門家や関係機関への相談を案内できるようにしておくことが重要です。

6. 相談者による情報提供条項

教育資金の試算は、相談者から提供される情報によって結果が大きく変わります。

例えば、

  • 家族構成
  • 子どもの年齢
  • 希望する進路
  • 世帯収入
  • 毎月の支出
  • 預貯金その他の資産
  • 住宅ローン等の負債
  • 現在準備している教育資金

などが重要な基礎情報になります。相談者から提供された情報に誤りや漏れがあれば、FPが適切に計算しても結果が実態と合わなくなる可能性があります。そのため、相談者には正確な情報を提供してもらい、重要な変更があった場合にはFPへ通知してもらう条項を設けます。

7. 報酬及び費用条項

教育資金相談が有料の場合は、報酬額だけでなく、支払期限、支払方法、実費の負担について定めます。例えば、相談料とは別に交通費や資料取得費などが発生する可能性がある場合には、それらが報酬に含まれるのか、別途相談者が負担するのかを明確にしておく必要があります。複数回の面談を予定している場合には、1回ごとの料金なのか、相談プラン全体の料金なのかについても明確にしておくとトラブル防止につながります。

8. 成果物に関する条項

FP相談では、教育資金計画書、キャッシュフロー表、教育費試算表、相談報告書などを作成する場合があります。契約書では、どのような成果物を提供するのかを明確にするとともに、その成果物が作成時点の情報と一定の前提条件に基づいていることを確認します。また、FPが独自に作成した書式や計算方法、ノウハウなどについては、相談者へ成果物を渡したからといって当然に権利まで移転するわけではないことを整理しておくことも重要です。

9. 個人情報・秘密保持条項

教育資金相談では、家計に関する詳細な情報をFPへ提供することになります。収入、支出、預貯金、負債、家族構成、子どもの進学予定など、第三者へ知られたくない情報も多く含まれます。そのため、FPが取得した個人情報について利用目的を限定し、適切な安全管理を行うことが重要です。さらに、個人情報に該当するか否かにかかわらず、相談業務を通じて知った非公知情報を第三者へ漏えいしないよう、秘密保持条項も設けておくとよいでしょう。

10. 利益相反に関する条項

FPによっては、相談業務とは別に金融機関、保険会社その他の事業者との関係を有している場合があります。例えば、特定の商品やサービスの紹介によって紹介料や手数料等を受け取る仕組みがある場合、相談者に対する助言との間に利益相反が生じる可能性があります。そのため、相談内容に重要な影響を及ぼす可能性のある経済的利益が存在する場合には、その旨を適切に説明する仕組みを設けておくことが考えられます。

11. 最終判断に関する条項

FPの役割は、相談者の意思決定に必要な情報を整理し、教育資金計画を検討するための支援を行うことです。

最終的に、

  • どの学校へ進学するか
  • 教育費をどの程度準備するか
  • 奨学金を利用するか
  • 教育ローンを利用するか
  • 家計のどの支出を見直すか

などを決定するのは相談者自身です。この点を契約書で明確にすることで、FPの助言と相談者自身による意思決定を区別できます。

12. 中途解約・解除条項

教育資金相談は複数回の面談にわたることもあるため、途中で相談を終了する場合の取扱いも定めておく必要があります。特に有料相談の場合は、既に実施した相談業務についてどのように報酬を精算するのかが重要です。また、虚偽情報の提供や重大な契約違反など、信頼関係を維持できない事情が発生した場合に契約を解除できるようにしておくことも考えられます。

13. 免責条項

教育資金相談では将来予測を取り扱うため、免責条項は重要な意味を持ちます。例えば、相談時点では適切な試算であっても、その後に物価、金利、税制、社会保障制度、奨学金制度などが変更されれば、当初の計画と実際の結果が異なる可能性があります。そのため、FPが将来の教育費や制度内容、経済環境などを保証するものではないことを明確にします。ただし、免責条項を設ければFPがあらゆる責任を免れるわけではありません。消費者契約法その他の強行法規との関係にも注意し、過度に一方的な免責規定とならないようにすることが重要です。

教育資金相談契約書を作成する際の注意点

相談範囲を曖昧にしない

FP相談では、相談を進めるうちに教育資金以外の問題が出てくることがあります。住宅ローン、老後資金、保険、資産形成、相続などへ相談内容が広がるケースもあります。どこまで当初の相談料金に含まれるのかを明確にしていないと、追加業務をめぐってトラブルになる可能性があります。そのため、教育資金相談契約書では、対象となる業務をできるだけ具体的に記載することが重要です。

金融商品の勧誘と一般的な情報提供を区別する

教育資金の準備方法を検討すると、預貯金だけでなく金融商品や保険商品などの話題が出る場合があります。しかし、FPとして一般的な情報を提供することと、法令上の登録や資格等を前提として個別の商品を取り扱うことは区別して考える必要があります。実際のサービス内容に応じて、FPが保有する資格、登録、所属先などを確認し、契約内容との整合性を確保することが重要です。

奨学金等の最新情報を相談者にも確認してもらう

奨学金、教育ローン、給付制度等については、対象者、所得要件、給付額、金利、申込期間その他の条件が変更される場合があります。FPが相談時点で制度を説明したとしても、数年後に実際に申込みを行う段階では内容が変わっている可能性があります。そのため、契約書上も最新情報について関係機関へ確認することを明確にしておくことが重要です。

将来の結果を保証する表現を避ける

教育資金計画は将来予測であり、実際の結果を確約できるものではありません。教育費だけでなく、世帯収入、物価、金利、家族構成、進学先なども変化します。したがって、FPが作成する教育資金計画書やキャッシュフロー表については、一定の前提条件に基づく試算であることを明記しておく必要があります。

家族の個人情報を適切に取り扱う

教育資金相談では、契約者本人だけでなく、配偶者や子どもなど家族に関する情報を取り扱う可能性があります。必要以上の情報を取得せず、取得した情報については利用目的を明確にし、相談業務に必要な範囲で適切に管理することが重要です。

契約書を実際の相談プランに合わせる

教育資金相談といっても、サービス内容はFPによって異なります。1回のみのスポット相談、複数回の継続相談、教育資金計画書の作成を含むプラン、家計全体のキャッシュフロー分析まで含むプランなどがあります。そのため、ひな形をそのまま使用するのではなく、実際のサービス内容に合わせて、

  • 面談回数
  • 相談時間
  • 相談方法
  • 成果物
  • 報酬
  • キャンセル条件
  • 追加相談の料金

などを具体化することが大切です。

教育資金相談契約書とFP相談申込書の違い

教育資金相談を受け付ける際には、契約書とは別に相談申込書を使用する場合があります。相談申込書は、相談者の氏名、連絡先、相談希望日時、家族構成、相談内容などを確認するための書類として利用できます。一方、教育資金相談契約書は、FPと相談者との間における権利義務やサービス提供条件を定めるものです。

そのため、

  • 相談申込書では申込内容や相談者情報を確認する
  • 契約書では業務範囲、報酬、責任、秘密保持等を定める

という形で役割を分けることができます。継続的な有料相談や教育資金計画書の作成まで行う場合には、単なる申込書だけでなく、契約条件を整理した契約書を用意することが重要です。

教育資金相談契約書を電子契約で締結するメリット

教育資金相談は、オンライン面談で実施されることも多くなっています。その場合、契約書についても電子契約を利用することで、相談開始までの手続きを効率化できます。電子契約を利用すれば、相談者とFPが離れた場所にいる場合でも、契約書を郵送して記名押印し、返送するといった手続きを省略できます。また、契約書を電子データとして管理することで、過去の契約内容を確認しやすくなり、相談プラン、報酬、契約期間などの確認にも役立ちます。特にオンラインFP相談との相性がよく、申込み、契約締結、オンライン面談、成果物の提供までをデジタル上で進めやすくなります。

まとめ

教育資金相談契約書は、子どもの進学や就学に必要となる教育資金について、相談者とファイナンシャルプランナーの間で相談内容や条件を明確にするための契約書です。教育資金相談では、教育費の試算だけでなく、家計分析、資金準備、奨学金や教育ローン等の情報提供、住宅資金や老後資金との調整など、相談内容が幅広くなる場合があります。そのため、契約書では相談業務の内容を具体的に定めるとともに、FPが対応できる業務の範囲、相談者の情報提供義務、報酬、成果物、個人情報、秘密保持、利益相反、最終的な意思決定、免責などを整理しておくことが重要です。また、教育資金計画は将来の教育費や家計状況を一定の条件に基づいて試算するものであり、将来の結果を保証するものではありません。こうした性質を相談者とFPの双方が契約段階で確認しておくことで、認識のずれやトラブルの防止につながります。教育資金相談契約書のひな形を利用する場合には、相談回数、相談方法、成果物の有無、料金体系、保有資格や実際に提供するサービスの範囲などに合わせて内容を調整することが大切です。

 

本ページに掲載する教育資金相談契約書(FP)のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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