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大浴場利用規約

ホテル・旅館が宿泊者等に大浴場を利用してもらう際のルールを定める利用規約のひな形です。入浴時の注意事項、健康・衛生管理、禁止事項、貴重品管理、事故対応、設備損傷、利用制限など、大浴場の安全な運営に必要な事項を整理しています。

契約書名
大浴場利用規約
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
ホテル・旅館の大浴場における安全・衛生管理と利用者の遵守事項を体系的に定めている。
利用シーン
ホテルが宿泊者向け大浴場の利用ルールを整備する/旅館が温浴施設での事故や利用者間のトラブル防止のため規約を設ける
メリット
入浴マナーや禁止事項、事故時の対応、施設側の責任範囲を明確にし、安全で円滑な大浴場運営につなげられる。
ダウンロード数
14件
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「大浴場利用規約」の本ひな形の利用にあたっては、必ず「契約書ひな形ダウンロード利用規約」をご確認ください。無料ダウンロードされた時点で、規約に同意いただいたものとさせていただきます。

大浴場利用規約とは?

大浴場利用規約とは、ホテル・旅館などが宿泊者や日帰り利用者に大浴場を利用してもらう際に、利用時間、入浴方法、禁止事項、健康上の注意、衛生管理、貴重品の管理、事故発生時の対応などを定める規約です。ホテル・旅館の大浴場は、不特定多数の利用者が同じ浴槽、洗い場、脱衣所などを利用する施設です。そのため、客室や一般的な館内設備とは異なり、転倒、体調不良、盗難、利用者同士のトラブル、設備の破損など、さまざまな問題が発生する可能性があります。

大浴場利用規約を整備する主な目的は、

  • 大浴場を安全かつ衛生的に利用するためのルールを明確にすること
  • 利用者による危険行為や迷惑行為を防止すること
  • 健康状態に応じた適切な入浴を促すこと
  • 盗難や紛失などに関する所持品管理のルールを明確にすること
  • 事故や設備トラブルが発生した場合の対応を明確にすること
  • ホテル・旅館と利用者の責任範囲を整理すること

にあります。特に大浴場では、浴槽や洗い場だけでなく、脱衣所、ロッカー、貴重品保管設備など複数の場所を利用するため、それぞれについて適切な利用ルールを設定することが重要です。大浴場利用規約は単なる入浴マナーの案内ではなく、施設の安全管理と利用者とのトラブル防止を支える重要なルールとして機能します。

大浴場利用規約が必要となるケース

大浴場利用規約は、ホテルや旅館が宿泊者向けに大浴場を設置している場合だけでなく、さまざまな施設で活用できます。代表的な利用ケースとして、次のようなものがあります。

  • ホテルが宿泊者専用の大浴場を設置している場合
  • 旅館が宿泊者向けに大浴場や温浴設備を提供している場合
  • ホテル・旅館が日帰り入浴サービスを提供している場合
  • 大浴場に脱衣所やロッカー、貴重品保管設備を設置している場合
  • 複数の宿泊者が共同で利用する浴場設備を運営している場合
  • 子どもを含む幅広い年齢の利用者が大浴場を利用する場合

大浴場では、利用者によって入浴方法やマナーに対する認識が異なる場合があります。例えば、浴槽内へのタオルの持込み、浴場内での撮影、大声での会話、浴槽への飛込みなどについて、施設側がルールを明確にしていなければ、利用者同士のトラブルにつながる可能性があります。そのため、ホテル・旅館側があらかじめ統一的な利用ルールを定め、館内掲示や宿泊案内などとあわせて利用者に周知することが重要です。

大浴場利用規約に盛り込むべき主な条項

ホテル・旅館向けの大浴場利用規約では、施設の運営方法に応じて内容を調整する必要がありますが、一般的には次のような事項を定めます。

  • 適用範囲
  • 利用時間
  • 大浴場の利用方法
  • 健康状態に関する注意事項
  • 子どもの利用条件
  • 禁止事項
  • 写真・動画撮影等の禁止
  • 貴重品および所持品の管理
  • 衛生管理
  • 事故・急病等への対応
  • 設備・備品を破損した場合の取扱い
  • 利用制限および退場
  • 設備故障等による利用中止
  • 損害賠償
  • 施設側の責任範囲
  • 規約の変更
  • 準拠法および管轄

これらを規約として整理することで、利用者が守るべきルールだけでなく、ホテル・旅館がどのような場合に利用を制限できるのかについても明確にできます。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 適用範囲

適用範囲では、誰が大浴場利用規約の対象になるのかを明確にします。ホテル・旅館の場合、宿泊者だけが利用できる施設もあれば、日帰り入浴者や宴会利用者などにも開放している施設があります。そのため、規約では「宿泊者その他当館が大浴場の利用を認めた者」など、実際の運営方法に対応できるよう対象者を定めておく方法があります。また、大浴場内の掲示や注意事項についても規約の一部として扱うことを定めておけば、浴場ごとに必要な細かなルールを掲示によって補完しやすくなります。

2. 利用時間

大浴場では、利用可能な時間帯を明確にすることが重要です。ホテル・旅館では、深夜から早朝にかけて清掃や設備点検を行う場合があります。また、男女の浴場を時間帯によって入れ替える施設もあります。そのため、大浴場利用規約では具体的な営業時間を固定して記載する方法だけでなく、「当館が別途定める時間」として、館内案内などで営業時間を周知する方法も考えられます。さらに、清掃、設備点検、衛生管理などが必要な場合には、通常の利用時間内であっても利用を一時的に制限できることを定めておくと、実際の施設運営に対応しやすくなります。

3. 利用方法

大浴場の基本的な利用方法についても規約に定めておきます。

例えば、

  • 浴槽に入る前に身体の汚れや石けん等を洗い流す
  • タオルや衣類を浴槽内に入れない
  • 洗い場を長時間占有しない
  • 備品を所定の場所に戻す

といったルールが考えられます。こうした事項は館内掲示だけでも案内できますが、基本的なルールを利用規約にも盛り込むことで、施設全体として統一した利用条件を示すことができます。

4. 健康状態に関する注意事項

大浴場利用規約では、利用者自身が健康状態を確認したうえで入浴することを明記しておくことが重要です。発熱や体調不良がある場合だけでなく、飲酒後や極度に疲労している状態では、安全な入浴が難しくなることがあります。また、心臓疾患、高血圧その他入浴に際して注意を要する疾病がある方、妊娠中の方などについては、必要に応じて医師等に相談したうえで利用するよう案内する方法があります。ただし、施設側が一律に医学的な安全性を判断できるわけではありません。そのため、健康状態について利用者自身に適切な判断を求めつつ、体調異常が発生した場合の対応についても定めておくことがポイントです。

5. 子どもの利用

乳幼児や子どもが大浴場を利用する場合には、保護者等による監督について定めておくとよいでしょう。浴場内は床が濡れているため、走ったり遊んだりすると転倒する危険があります。また、浴槽内で子どもだけにすることも安全管理上問題となる可能性があります。

そのため、

  • 保護者等が付き添うこと
  • 子どもを放置しないこと
  • 危険な行為をさせないこと

などを明記しておくことが考えられます。また、異性の浴場を利用できる子どもの年齢等については、施設所在地に適用されるルールや施設の運用基準を確認したうえで設定することが重要です。

6. 禁止事項

禁止事項は、大浴場利用規約の中心となる条項の一つです。

例えば、

  • 浴場内を走る行為
  • 浴槽への飛込みや潜水、遊泳
  • 大声や騒音など他の利用者への迷惑行為
  • 浴槽内で身体や衣類等を洗う行為
  • 設備や備品を破損・汚損する行為
  • 危険物等を持ち込む行為
  • 他の利用者のプライバシーを侵害する行為
  • 営業や勧誘を行う行為

などが挙げられます。禁止事項を具体的に定めておけば、問題行為が発生した際に、ホテル・旅館側が注意、利用中止、退場などを求めるための基準として活用できます。

7. 撮影機器等の使用

大浴場や脱衣所では、利用者のプライバシー保護が特に重要です。スマートフォンにはカメラ機能が標準的に搭載されているため、実際に撮影していなくても、使用方法によっては他の利用者に不安を与える場合があります。そのため、大浴場利用規約では、浴場や脱衣所における写真撮影、動画撮影、録音などを禁止し、必要に応じてスマートフォン等の使用方法についても施設独自のルールを設定するとよいでしょう。特にSNSへの写真・動画投稿が一般化している現在では、プライバシー保護の観点から明確なルールを設けることが重要です。

8. 貴重品・所持品の管理

脱衣所では、財布、腕時計、アクセサリー、スマートフォンなどの盗難や紛失が問題になる場合があります。そのため、ホテル・旅館側が貴重品ロッカー等を設置している場合には、その利用を案内するとともに、利用者自身による適切な管理を求めることが重要です。ただし、「盗難について施設は一切責任を負わない」といった全面的な免責だけに頼るのではなく、施設側に法令上の責任が生じる場合を考慮した規定にしておく必要があります。

9. 衛生管理

大浴場は多数の利用者が共同で使用するため、衛生管理に関する規定も重要です。利用者に対して衛生上の注意事項を守るよう求めるとともに、感染症への罹患が疑われる場合などには利用を控えるよう定めることが考えられます。また、安全・衛生管理上必要な場合に、施設側が利用の中止や退場を求められるようにしておくことも実務上重要です。

10. 事故・急病への対応

大浴場では、転倒、のぼせ、急な体調不良などが発生する可能性があります。そのため、事故や急病が発生した場合には、速やかに従業員へ連絡することを規定しておくとよいでしょう。また、ホテル・旅館側が必要と判断した場合には、救急機関への連絡など必要な措置を行えることを明記しておくことで、緊急時の対応を円滑にできます。

11. 設備・備品の破損

大浴場には、シャワー、蛇口、椅子、洗面設備、ロッカー、ドライヤーなどさまざまな設備や備品があります。利用者が故意または過失によってこれらを破損・汚損した場合には、修理費や交換費など合理的な原状回復費用の負担を求めることができる旨を定めておくことが考えられます。ただし、通常使用による経年劣化まで利用者の負担とすることがないよう、実際の原因を確認したうえで対応することが重要です。

12. 利用制限・退場

規約に違反する利用者がいた場合に備えて、施設側が利用を制限できる条件を定めておく必要があります。

例えば、

  • 禁止事項に違反した場合
  • 他の利用者に危険や著しい迷惑を及ぼす場合
  • 泥酔等により安全な入浴が困難な場合
  • 衛生上の問題がある場合
  • 従業員の合理的な指示に従わない場合

などです。利用制限について具体的な基準を定めることで、現場の従業員も一定の基準に基づいて対応しやすくなります。

13. 大浴場の利用中止

大浴場は、設備故障や衛生上の問題などによって突然利用できなくなる場合があります。

例えば、

  • 給湯設備の故障
  • 水質上の問題
  • 清掃・設備点検
  • 停電や断水
  • 地震、台風その他の自然災害

などが考えられます。こうした場合に、施設側が大浴場の全部または一部を一時的に利用停止できる旨を定めておくことで、安全を優先した施設運営がしやすくなります。

14. 損害賠償・責任範囲

大浴場利用規約では、利用者が規約違反や故意・過失によって施設または第三者に損害を与えた場合の責任についても定めます。一方、ホテル・旅館側についても、利用者自身の不注意、第三者の行為、施設側の合理的な管理を超える事由などによる損害について、どのように取り扱うかを整理しておくことが重要です。免責条項を設ける場合でも、法律上施設側が負うべき責任まで一律に免除する内容とするのではなく、「法令上責任を負う場合を除く」など、適用される法令を踏まえた内容にしておくことがポイントです。

大浴場利用規約を作成する際の注意点

大浴場利用規約は、他施設の規約をそのまま使用するのではなく、自施設の設備や運営方法に合わせて作成する必要があります。特に次のポイントを確認しましょう。

  • 実際の施設設備と規約を一致させる ロッカーや貴重品保管設備、サウナ、露天風呂など、施設によって利用できる設備は異なるため、実際の設備に合わせて内容を調整します。
  • 館内掲示との内容を統一する 利用規約では禁止されているのに浴場内の案内では許可されている、といった矛盾が生じないようにします。
  • 宿泊約款や館内利用規約との整合性を確認する 大浴場利用規約だけでなく、宿泊約款や館内施設利用規約など関連する規定との内容を確認することが重要です。
  • 子どもの利用条件を確認する 異性浴場の利用条件などについては、施設所在地で適用されるルールや行政上の取扱いを確認し、自施設の基準を設定します。
  • 過度な免責規定を設けない 事故、盗難、設備故障などについて施設側の責任を全面的に否定するのではなく、法令上の責任との整合性を考慮した規定にします。
  • 現場の従業員が運用できる内容にする 利用停止や退場を求める条件を明確にし、問題が発生した場合に従業員が判断しやすい規約にすることが重要です。
  • 定期的に規約を見直す 設備の追加、営業時間の変更、運営方法の変更などがあった場合には、大浴場利用規約についても見直します。

大浴場利用規約と館内施設利用規約の違い

ホテル・旅館では、大浴場利用規約とは別に館内施設利用規約を設ける場合があります。館内施設利用規約は、ラウンジ、売店、レストラン、フィットネス設備、共用スペースなど、ホテル・旅館内の施設全般を対象とする規約です。一方、大浴場利用規約は、大浴場特有の安全・衛生・プライバシー上の問題に対応することを目的としています。

大浴場では、

  • 濡れた床による転倒
  • 入浴による体調変化
  • 脱衣所での盗難・紛失
  • 浴場・脱衣所での撮影
  • 浴槽の衛生管理
  • 子どもの安全管理

など、大浴場特有のリスクがあります。そのため、館内施設全体の規約だけで対応するのではなく、大浴場について独立した利用規約を設けることで、より具体的な利用ルールを利用者に示すことができます。

大浴場利用規約はどこに掲示する?

規約を作成しても、利用者が確認できなければ十分なトラブル防止につながりません。ホテル・旅館では、例えば次のような場所で案内する方法があります。

  • 公式ウェブサイトの大浴場案内ページ
  • 宿泊予約ページ
  • チェックイン時の案内
  • 客室内の館内案内
  • 大浴場入口
  • 脱衣所
  • 館内案内用のQRコード

ただし、規約全文を大浴場入口に掲示すると情報量が多くなり、利用者が重要事項を確認しにくくなる場合があります。そのため、ウェブサイト等には規約全文を掲載し、大浴場入口や脱衣所では「浴場内での撮影禁止」「浴場内を走らない」「貴重品は所定の保管設備を利用する」など、特に重要な事項を簡潔に掲示する方法も考えられます。規約本文と現場の案内表示を組み合わせることで、利用者にルールを認識してもらいやすくなります。

大浴場利用規約を運用する際の実務ポイント

大浴場利用規約は、作成するだけでなく、実際のホテル・旅館運営に反映することが重要です。例えば、撮影禁止を規約に定めているのであれば、大浴場入口や脱衣所にも撮影禁止の案内を掲示することが考えられます。また、利用者が体調不良となった場合に備えて、従業員への連絡方法や緊急時の対応手順を施設内で共有しておくことも重要です。さらに、利用者から規約違反について申告があった場合や、従業員が危険行為を確認した場合に、誰が注意を行うのか、どのような場合に退場を求めるのかといった運用ルールも整理しておくと、対応のばらつきを抑えられます。利用規約と現場の運用を一致させることが、安全な大浴場運営につながります。

まとめ

大浴場利用規約は、ホテル・旅館が大浴場を安全かつ衛生的に運営するための基本的なルールを定める文書です。利用時間や入浴方法だけでなく、健康状態への注意、子どもの利用、禁止事項、撮影禁止、貴重品管理、事故対応、設備損傷、利用制限、損害賠償などを整理しておくことで、利用者にも施設側にも分かりやすい運用基準を設けることができます。特に大浴場は、転倒や急な体調不良、盗難、プライバシー侵害など、一般的な館内施設とは異なるリスクがあります。そのため、館内施設全体の利用規約とは別に、大浴場に特化した規約を整備することには大きな意味があります。また、規約を作成した後は、ウェブサイトへの掲載だけでなく、大浴場入口や脱衣所で重要事項を案内し、従業員の対応ルールにも反映させることが重要です。施設の設備、利用者層、営業時間、日帰り入浴の有無などによって必要な規定は異なるため、実際に使用する際には自施設の運営内容に合わせて調整し、必要に応じて弁護士その他の専門家による確認を受けることを推奨します。

本ページに掲載する大浴場利用規約のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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