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投資判断に関する確認書(FP)

投資判断に関する確認書(FP)は、ファイナンシャルプランナーから資産運用や投資に関する情報提供を受ける際に、投資のリスクや非保証、相談業務の範囲を確認し、金融商品の購入・売却などの最終的な投資判断を相談者自身が行うことを明確にするための書面です。

契約書名
投資判断に関する確認書(FP)
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
FPによる情報提供と相談者自身の最終的な投資判断を区別し、投資リスク、非保証、責任範囲を明確にできる。
利用シーン
FPが資産運用について相談者へ情報提供を行う場合/投資信託や株式などを含む資産形成相談を行う際に投資判断の責任関係を確認する場合
メリット
投資結果を保証する相談ではないことや最終的な投資判断の主体を明確にし、FPと相談者の認識の相違やトラブルを予防できる。
ダウンロード数
5件
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目次

投資判断に関する確認書(FP)とは?

投資判断に関する確認書(FP)とは、ファイナンシャルプランナー(FP)が相談者に対して資産形成や資産運用に関する情報提供、説明、試算などを行う際に、FPが行う相談業務の範囲と、最終的な投資判断の責任が相談者自身にあることを確認するための書面です。FPへの相談では、家計状況や将来のライフプランを踏まえて、資産形成、投資信託、株式、債券、NISA、iDeCoなどについて話題になることがあります。しかし、FPから説明を受けたからといって、その金融商品について利益が生じることや、元本が維持されることが保証されるわけではありません。また、FPが保有する資格や登録の内容によっては、法律上行うことのできる業務の範囲にも違いがあります。

そのため、投資に関連する相談を行う場合には、

  • FPがどのような情報を提供するのか
  • 投資にはどのようなリスクがあるのか
  • 元本や利益が保証されるのか
  • シミュレーションをどのように扱うのか
  • 最終的な投資判断を誰が行うのか
  • FPが対応できない専門業務は何か
  • 投資結果についてFPがどこまで責任を負うのか

といった点を事前に明確にしておくことが重要です。投資判断に関する確認書を作成しておけば、FPによる情報提供と相談者による投資判断を区別しやすくなり、相談後の認識の相違を防止するためにも役立ちます。

投資判断に関する確認書が必要となるケース

投資判断に関する確認書は、特にFPが資産形成や資産運用に関連する相談を受ける場合に利用を検討できます。

資産運用について相談を受ける場合

相談者から「余裕資金をどのように運用すればよいか」「老後に向けてどのように資産を形成すればよいか」などの相談を受けるケースです。FPが資産運用について一般的な情報を提供する場合であっても、相談者によっては、その説明を将来の運用成果に関する保証のように受け取ってしまう可能性があります。そのため、情報提供の性質と最終的な投資判断の主体を明確にしておくことが重要です。

NISAやiDeCoについて説明する場合

NISAやiDeCoなどの制度を利用した資産形成について相談を受けるケースでも確認書を活用できます。制度そのものについて説明することと、実際にどの商品を購入するかを決定することは別の問題です。制度に関する情報提供を行ったうえで、実際の金融商品の選択や取引については、相談者自身が最新の商品情報やリスク等を確認して判断することを明確にしておくと、相談業務の位置付けを整理しやすくなります。

投資信託や株式などが相談内容に含まれる場合

相談の過程で投資信託、株式、債券その他の金融商品について話題になる場合にも注意が必要です。金融商品には、価格変動、金利変動、為替変動、信用状況などによって損失が発生する可能性があります。そのため、相談者に対して投資にはリスクがあることを説明するとともに、FPから情報提供を受けたこと自体が投資成果を保証するものではないことを確認しておく必要があります。

運用シミュレーションを提示する場合

「毎月3万円を一定の利率で運用した場合」「一定期間積立投資を継続した場合」など、将来の資産額をシミュレーションするケースもあります。こうした試算は、相談者にとって分かりやすい資料となる一方、表示された金額が将来確実に得られると誤解される可能性があります。確認書では、シミュレーションは一定の条件や仮定に基づく参考情報であり、将来の結果を保証するものではないことを明確にしておくことが大切です。

投資判断に関する確認書に盛り込むべき主な項目

投資判断に関する確認書では、FPと相談者の責任関係を分かりやすくするため、主に次の事項を定めます。

  • 確認書の目的
  • FPが行う相談の内容
  • 最終的な投資判断の主体
  • FPによる情報提供の位置付け
  • 元本及び利益の非保証
  • 試算・シミュレーションの取扱い
  • 情報の正確性及び変更可能性
  • 相談者による情報提供
  • 第三者の商品・サービスの取扱い
  • 専門業務の取扱い
  • 利益相反等に関する事項
  • 投資結果についての責任
  • 相談者による確認事項

単純に「投資は自己責任です」と記載するだけではなく、どのような情報をFPが提供し、どの部分から相談者自身が判断するのかを具体的に整理することがポイントです。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 目的に関する条項

最初に、確認書を作成する目的を明確にします。投資判断に関する確認書の場合は、FPが行う資産形成・資産運用相談について、相談業務の内容や範囲、投資判断に関する責任の所在を確認することが中心となります。確認書の目的を明記することで、単なる免責書面ではなく、FPと相談者が相談条件について共通認識を持つための文書として位置付けることができます。

2. 本相談の内容に関する条項

FPがどのような相談を行うのかを記載します。

例えば、

  • 資産形成や資産運用についての一般的な情報提供
  • 預貯金、株式、債券、投資信託等に関する一般的な説明
  • NISAやiDeCo等の制度に関する情報提供
  • リスクとリターン、分散投資、長期投資等についての説明
  • ライフプランを踏まえた資産配分に関する一般的な情報提供

などが考えられます。実際のサービス内容に合わせて、対応する業務と対応しない業務を整理することが重要です。

3. 投資判断に関する条項

投資判断に関する確認書の中心となる条項です。金融商品の購入、売却、保有、積立、解約などについて、最終的な判断は相談者自身が行うことを明確にします。また、FPから受け取った説明だけで判断するのではなく、実際の取引に際しては、金融機関や金融商品取引業者等から交付される資料などを確認することも重要です。投資には商品ごとに異なるリスクがあるため、相談者自身が商品内容や手数料、価格変動リスク、信用リスク、為替変動リスク、流動性リスク等を確認するという考え方も盛り込んでおくとよいでしょう。

4. FPによる情報提供の位置付けに関する条項

FPによる相談と、法令上一定の資格、登録又は許認可等が必要となる専門業務との関係を整理する条項です。FP資格を持っていることだけで、すべての金融・法律・税務関連業務を自由に行えるわけではありません。特に投資に関する業務では、実際に提供するサービスの内容によって金融商品取引法その他の法令との関係を検討する必要があります。そのため、確認書では、FPが保有する資格や登録等の範囲を超える業務を行わないことを明確にしておくことが重要です。また、金融商品取引法上の登録を受けていないFPが利用する場合には、実際の相談内容が登録を必要とする業務に該当しないよう、確認書だけでなくサービスそのものの設計を確認する必要があります。

5. 元本及び利益の非保証に関する条項

投資には損失が発生する可能性があります。

そのため、

  • 元本を保証しないこと
  • 利益を保証しないこと
  • 将来の価格を保証しないこと
  • 過去の実績が将来の成果を保証するものではないこと

などを明確にします。「過去5年間ではこの程度上昇している」「過去の平均リターンはこの程度だった」という情報を提示したとしても、それが将来も継続するとは限りません。過去の実績と将来の結果を明確に区別することが大切です。

6. 試算・シミュレーションに関する条項

FP相談では、将来の資産額を数値で示すシミュレーションが行われることがあります。しかし、シミュレーションは設定した運用利率、積立額、運用期間その他の仮定によって結果が変わります。さらに、実際には市場環境、金利、為替、物価、税制、社会保障制度なども変化する可能性があります。そのため、シミュレーション結果については「将来予測」ではなく「一定条件に基づく参考値」であることを明確にしておくことが重要です。

7. 情報の正確性及び変更に関する条項

FPが相談時点で正確な情報を提供していても、その情報が将来にわたって同じとは限りません。

特に、

  • 税制
  • 社会保障制度
  • NISA・iDeCo等の制度
  • 金融商品の内容
  • 手数料
  • 金利
  • 為替
  • 市場価格

などは変更される可能性があります。したがって、実際に取引を行う時点では最新情報を確認する必要があることを明記しておくとよいでしょう。

8. 相談者による情報提供に関する条項

FPによる分析やシミュレーションは、相談者から提供された情報を前提として行われます。例えば、収入や支出、資産、負債、家族構成などについて実際と異なる情報が提供されれば、FPが行う試算結果も実態と異なる可能性があります。そのため、相談者に対して必要な情報を可能な範囲で正確に提供してもらうことや、重要な変更が生じた場合には必要に応じてFPへ伝えてもらうことを定めます。

9. 第三者の商品・サービスに関する条項

FPが証券会社、銀行、保険会社その他の事業者の商品やサービスについて情報提供するケースがあります。この場合、FPによる紹介と、実際の商品提供者との契約を区別することが重要です。金融商品の購入等については、相談者と取扱事業者との間で契約が成立するため、相談者自身が当該事業者の契約条件や商品内容を確認する必要があります。

10. 専門業務に関する条項

資産運用相談では、税金、相続、法律、社会保険、金融商品など複数の専門分野が関係することがあります。確認書では、FPが別途必要な資格や登録等を有している場合を除き、他の専門家等に限定される業務は相談範囲に含まれないことを整理します。専門的な判断が必要な場合には、弁護士、税理士その他の適切な専門家等への相談が必要となる場合があります。

11. 利益相反等に関する条項

FPが特定の商品やサービスを紹介することで紹介料や手数料等を受け取る場合には、相談者の判断に影響する可能性があります。そのため、実際の業務形態に応じて、経済的利益が存在する場合の説明方法などを定めておくことが考えられます。相談者側も、紹介を受けたことだけを理由に契約するのではなく、商品の内容、条件、リスク等を確認して判断することが重要です。

12. 投資結果に関する責任条項

投資判断に関する確認書では、投資による利益・損失とFPの責任を整理します。相談者自身が最終的な投資判断を行った場合、その投資結果について原則として相談者自身が負担するという考え方を明確にします。ただし、「FPは一切責任を負わない」と無制限に記載すればよいわけではありません。FPの故意又は過失によって損害が発生した場合など、法令上責任を負うべきケースまで一律に免責できるとは限らないため、過度な免責条項にならないよう注意が必要です。

投資判断に関する確認書と契約書の違い

投資判断に関する確認書は、FP相談そのものを成立させるための契約書というよりも、投資に関する重要事項について相談者の理解を確認する補助的な書面として利用することが想定されます。

例えば、FP相談を継続的に提供する場合には、別途、

  • ファイナンシャルプランニング契約書
  • 資産形成相談契約書
  • 資産運用相談契約書
  • スポット相談契約書
  • 継続相談契約書
  • オンラインFP相談利用規約

などを作成し、その契約書等と投資判断に関する確認書を組み合わせて使用する方法があります。契約書では報酬、契約期間、相談業務の内容、秘密保持、個人情報、契約解除などの基本条件を定め、確認書では投資判断に関する重要事項を重点的に確認するという役割分担ができます。

投資判断に関する確認書を作成するメリット

FPの業務範囲を明確にできる

FPがどのような相談を行い、どこから先が相談者自身の判断又は他の専門家等に確認すべき事項なのかを整理できます。これにより、相談者がFPのサービス範囲を過大に認識するリスクを抑えやすくなります。

投資結果に関する認識の相違を防止できる

投資で損失が発生すると、「FPに勧められたから購入した」「利益が出ると思っていた」といった認識の相違が生じる可能性があります。相談開始時や投資関連の説明を行う前に、元本・利益の非保証と最終的な判断主体を確認しておけば、このようなトラブルを予防する材料になります。

シミュレーションの誤解を防止できる

資産形成相談では将来の金額を数字で示すことが多いため、相談者がその数字を確定的なものと受け取ってしまう可能性があります。確認書でシミュレーションの前提と非保証を明確にしておけば、「試算」と「将来確実に得られる金額」を区別しやすくなります。

投資判断に関する確認書を作成・利用する際の注意点

確認書だけで法令上の問題を回避できるわけではない

非常に重要なのが、確認書を作成すれば、どのような投資関連サービスでも提供できるようになるわけではないという点です。実際に提供するサービスが法令上一定の登録等を必要とする業務に該当する場合、「これは一般的な情報提供です」「投資判断は自己責任です」と確認書に記載しただけで、その業務の法的性質が変わるわけではありません。したがって、投資関連サービスでは、確認書の文言だけではなく、実際のサービス内容や報酬体系、個別商品の取扱いなどを踏まえて業務範囲を設計する必要があります。

FPの実際のサービス内容に合わせる

FPによって提供するサービスは異なります。家計改善だけを扱うFPと、資産形成について幅広く相談を受けるFPでは、必要となる確認事項も異なります。そのため、インターネット上のひな形をそのまま使用するのではなく、自身のサービス内容に合わせて調整することが重要です。

金融商品を紹介する場合は特に注意する

一般的な資産形成の説明から、特定の金融商品に関する説明へ踏み込む場合には、業務の法的位置付けについて慎重な確認が必要です。特に、個別商品の価値等の分析に基づく助言、取引の媒介その他の行為については、具体的なサービス内容に応じて金融商品取引法等との関係が問題となり得ます。FPがどの資格・登録等に基づいて何を行うのかを明確にしておくことが大切です。

自己責任という表現だけに依存しない

投資判断は相談者自身が行うという確認は重要ですが、「自己責任」と記載しておけばFP側の責任がすべてなくなるわけではありません。

確認書では、単なる責任回避を目的とするのではなく、

  • FPが提供するサービス
  • 相談者が確認する事項
  • 投資に伴うリスク
  • 非保証となる事項
  • 専門業務との境界

を具体的に説明することが重要です。

確認した記録を残す

書面で確認する場合には、確認日、相談者の氏名、FP又は事業者名などを記載できるようにしておくと、いつ、誰との間で確認したのかを記録できます。電子契約サービスを利用して確認書を取り交わす方法もあり、オンラインFP相談との相性もよいでしょう。

投資判断に関する確認書と併せて整備したい書類

FPが資産形成や資産運用に関する相談サービスを提供する場合、投資判断に関する確認書だけですべての条件を定めるのではなく、目的ごとに書類を整理すると管理しやすくなります。

例えば、

  • FP相談契約書
  • FP相談申込書
  • 資産形成相談契約書
  • 資産運用相談契約書
  • 相談業務の範囲に関する確認書
  • 将来予測に関する免責確認書
  • 元本保証なしに関する確認書
  • 助言内容の利用に関する確認書
  • 個人情報の取扱いに関する同意書

などを、実際のサービス内容に応じて組み合わせることが考えられます。契約書で相談サービス全体の条件を定め、各確認書によって重要事項を個別に確認することで、FPと相談者の双方にとって分かりやすい契約・確認体制を構築できます。

まとめ

投資判断に関する確認書(FP)は、資産形成や資産運用について相談を行う際に、FPによる情報提供の位置付けと相談者自身による最終的な投資判断を明確にするための書面です。投資には価格変動等による損失の可能性があり、FPによる説明やシミュレーションが将来の利益や元本を保証するものではありません。そのため、確認書では、投資判断の主体、元本・利益の非保証、シミュレーションの取扱い、情報変更の可能性、FPの業務範囲、専門業務との区別、投資結果に関する責任などを具体的に整理することが重要です。また、確認書を作成すること自体によって、資格や登録等を必要とする業務を行えるようになるわけではありません。実際のFPサービスの内容が関係法令に適合していることを前提として、そのサービス内容に合った確認書を作成する必要があります。投資関連の相談は、相談者の大切な資産に直接関係する分野です。FPと相談者の認識を事前に合わせ、安心して相談を進めるためにも、投資判断に関する確認事項を書面として残しておくことが重要です。

本ページに掲載する投資判断に関する確認書(FP)のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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