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助言内容の利用に関する確認書(FP)

助言内容の利用に関する確認書(FP)は、ファイナンシャルプランナーが相談者へ提供する助言や試算の位置付け、利用方法、最終判断の主体、将来結果の非保証などを明確にするための確認書です。相談後の認識違いや責任範囲を整理する際に利用できます。

契約書名
助言内容の利用に関する確認書(FP)
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
FPの助言を参考情報として位置付け、相談者による最終判断や試算結果の非保証、専門業務との区分を明確にしています。
利用シーン
FP相談後に助言内容の利用条件を相談者と確認する/資産形成・住宅・保険・老後資金などの相談で助言に関する責任範囲を明確にする
メリット
FPの助言をどのように利用するかと最終的な意思決定の主体を明確にし、相談者との認識違いやトラブルの予防につなげられます。
ダウンロード数
7件
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助言内容の利用に関する確認書(FP)とは?

助言内容の利用に関する確認書(FP)とは、ファイナンシャルプランナー(FP)が相談者に対して提供した助言、情報、試算、シミュレーションなどについて、その性質や利用方法、最終的な判断を誰が行うのか、FPがどこまで責任を負うのかを確認するための書面です。FP相談では、家計改善、住宅購入、教育資金、老後資金、保険、資産形成など、相談者の生活や財産に関係する幅広いテーマが扱われます。そのため、相談者がFPから受けた説明を「必ずそのとおりにすればよい」「将来の結果まで保証されている」と受け取ってしまうと、後から認識の相違が生じる可能性があります。
そこで、相談時又は相談後に確認書を取り交わし、

  • FPの助言は意思決定を支援するための参考情報であること
  • 最終的な判断は相談者自身が行うこと
  • 試算やシミュレーションは一定の前提条件に基づくこと
  • 将来の収益や資産額などを保証するものではないこと
  • 税務や法務などは必要に応じて専門家への確認が必要であること
  • 相談者から提供された情報によって助言内容が変わること

などを明確にしておくことが重要です。助言内容の利用に関する確認書は、単なる免責のための書面ではありません。FPと相談者の双方が「何を相談し、どのような情報を受け取り、それをどのように利用するのか」を共有するための実務上の確認書として位置付けることができます。

助言内容の利用に関する確認書が必要となるケース

FP業務では、相談内容によって助言の種類や影響が大きく異なります。特に、相談者の具体的な行動や契約につながる相談では、助言の位置付けを明確にしておくことが重要です。

家計改善について助言する場合

家計相談では、毎月の収支、固定費、生活費、貯蓄額などを確認し、支出削減や貯蓄方法について助言することがあります。しかし、相談者ごとに家族構成、生活環境、収入、価値観などは異なります。そのため、FPが示した家計改善案を必ず実行しなければならないわけではありません。確認書によって、FPの提案は参考情報であり、実際にどの方法を採用するかは相談者が判断することを明確にできます。

ライフプランや老後資金を試算する場合

ライフプラン相談では、現在の収入や支出、将来の収入予測、住宅費、教育費、老後生活費などをもとに、将来のキャッシュフローを試算する場合があります。ただし、数十年後の収入や物価、金利、税制、社会保障制度などを正確に予測することはできません。そのため、試算結果について「将来この金額になることが保証されている」と誤解されないよう、一定の前提条件に基づく参考値であることを確認しておく必要があります。

資産形成や資産運用について相談を受ける場合

資産形成に関する相談では、預貯金、NISA、iDeCo、投資信託などについて一般的な情報を提供することがあります。金融商品には価格変動等のリスクがあり、将来の運用成果を確実に予測することはできません。また、FPが行える業務の範囲は、そのFPが保有する資格や登録、実際の業務形態等によって異なります。確認書では、一般的な情報提供と、法令上の資格・登録等を必要とする業務を区別することが重要になります。

住宅購入や住宅ローンについて助言する場合

住宅購入相談では、購入可能額、住宅ローン返済額、頭金、将来の家計収支などについて試算することがあります。しかし、実際の融資可否や借入条件は金融機関の審査によって決定されます。FPによる住宅ローンの試算結果が、金融機関による融資の承認や具体的な融資条件を保証するものではないことを確認しておくことが重要です。

保険について相談を受ける場合

保険相談では、現在加入している保険の内容を整理したり、必要保障額について検討したりすることがあります。FPの助言を参考に保険契約を変更・解約した結果、その後に事情が変化する可能性もあります。そのため、契約や解約等を行う際には、相談者自身が商品内容や保障内容、条件等を確認して最終判断を行うことを明確にしておく必要があります。

助言内容の利用に関する確認書に盛り込むべき主な項目

助言内容の利用に関する確認書では、単に「自己責任で利用してください」と記載するだけではなく、FP相談の実態に合わせて具体的な事項を整理することが大切です。主な項目としては、次のようなものが考えられます。

  • 確認書の目的
  • FPが提供する助言等の内容
  • 助言等の性質
  • 相談者による情報提供
  • 助言等の利用方法
  • 試算及びシミュレーションの取扱い
  • 金融商品等に関する情報の取扱い
  • 税務、法務その他の専門業務との区分
  • 法令、制度、市場環境等の変更
  • 第三者の商品及びサービスの取扱い
  • 相談者による最終判断
  • 将来結果等の非保証
  • 損害等への対応
  • FPから提供された資料等の取扱い
  • 相談者が確認すべき事項
  • 疑義が生じた場合の協議

これらを整理することで、FPが提供するサービスの範囲と相談者が負うべき判断の範囲を明確にしやすくなります。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 助言等の内容

まず明確にしておきたいのが、FPがどのような助言や情報を提供するのかという点です。FP相談といっても、その内容は家計、住宅、教育、老後、保険、資産形成など多岐にわたります。確認書では、家計収支に関する助言、ライフプラン、住宅・教育・老後資金、保険、資産形成、税制や社会保障制度に関する一般的な情報提供、各種試算など、想定される業務を整理しておくと分かりやすくなります。また、具体的な相談範囲を別の契約書や申込書で定めている場合には、それらの書面との関係も整理しておくとよいでしょう。

2. 助言の位置付け

助言内容の利用に関する確認書で特に重要なのが、FPによる助言の位置付けです。FPが選択肢を提示したからといって、相談者がその選択肢を必ず採用しなければならないわけではありません。例えば、FPが家計改善策として固定費の見直しを提案した場合でも、どの支出を削減するかは相談者自身が決めることになります。そのため、「助言は意思決定を支援するための参考情報である」と明確にしておくことが重要です。

3. 相談者による情報提供

FPによる助言や試算の精度は、相談者から提供される情報に大きく左右されます。例えば、年収、生活費、住宅ローン残高、保有資産などの情報が実際と異なっていれば、キャッシュフローの試算結果も変わります。確認書では、相談者が必要な情報を可能な限り正確かつ最新の状態で提供することや、情報の誤り・不足によって助言内容や試算結果が変化する可能性があることを明確にしておくことが大切です。

4. 試算・シミュレーションの取扱い

FP業務では、キャッシュフロー表や必要資金額、将来資産額などのシミュレーションを作成することがあります。これらは非常に有用ですが、あくまで設定された前提条件に基づく計算結果です。例えば、運用利率を年3%として計算しても、実際の運用成果が毎年3%になるとは限りません。また、物価や給与、社会保険料なども将来変化する可能性があります。したがって、確認書では、試算結果が将来の実績を保証するものではないことを明確にしておく必要があります。

5. 金融商品に関する情報提供

金融商品に関する相談では、特に業務範囲の整理が重要です。FPが一般的な制度や商品の仕組みを説明することと、資格・登録等が必要となる業務を行うことは同じではありません。そのため、実際にどのようなサービスを提供するのかについて、FPが保有する資格・登録や業務内容に応じた確認が必要です。また、相談者が金融商品等を選択するときには、商品説明書や契約締結前交付書面等を確認し、必要に応じて取扱金融機関等から説明を受けることも重要です。

6. 税務・法務等の専門業務との区分

FP相談では、税金、相続、社会保険、住宅、不動産など、他の専門資格と関係する話題が頻繁に登場します。そのため、一般的な情報提供と、個別具体的な税務判断や法律事務などを区別することが重要です。必要に応じて税理士、弁護士、司法書士、社会保険労務士その他の専門家への確認が必要になることをあらかじめ明記しておけば、相談者にとっても業務範囲が理解しやすくなります。

7. 情報変更に関する条項

FPが相談時に正確な情報を提供していても、その後に制度が変更されることがあります。特に、税制、社会保障制度、金利、金融商品等に関する情報は変化する可能性があります。そのため、相談時点の助言を何年も後にそのまま利用することには注意が必要です。継続相談契約などがない限り、過去の助言をFPが自動的に更新するわけではないことについても、必要に応じて確認書で整理しておくとよいでしょう。

8. 最終判断に関する条項

助言内容の利用に関する確認書の中心となる条項です。FPは、相談者が合理的な意思決定を行えるよう情報や選択肢を提示します。しかし、最終的に住宅を購入するか、保険を変更するか、どのような資産形成を行うかなどを決定するのは相談者です。「FPが提案したから契約した」という認識にならないよう、助言を採用するか否かの最終判断は相談者が行うことを明確にします。

9. 非保証に関する条項

FP相談では、将来に関する話題が多く扱われます。老後資金がいくら必要になるのか、資産がどの程度増えるのか、住宅購入後の家計がどうなるのかなどについて試算することはできますが、その結果を保証することはできません。
確認書では、例えば、

  • 将来の収益
  • 将来の資産額
  • 節税効果
  • 保険給付
  • 融資の承認
  • 不動産等の資産価値
  • 公的制度の継続

などについて、将来の結果を当然に保証するものではないことを明確にします。

10. 損害等への対応

責任に関する条項では、FP側の責任を一律に否定するのではなく、どのような事情によって結果が変化する可能性があるのかを整理することがポイントです。例えば、相談者から提供された情報の誤り、相談後の事情変更、法令・制度の変更、市場環境の変動、第三者が提供する商品やサービスなどは、FPだけではコントロールできません。一方で、確認書に免責条項を設ければFPがあらゆる責任から当然に免れるというものでもありません。実際の契約関係や適用法令を踏まえた内容にする必要があります。

確認書とFP相談契約書の違い

助言内容の利用に関する確認書とFP相談契約書は、役割が異なります。
FP相談契約書では、相談業務そのものについて、

  • どのような相談業務を行うのか
  • 相談料金はいくらか
  • 契約期間はいつまでか
  • キャンセルはどのように扱うか
  • 秘密保持や個人情報をどのように扱うか

といった契約条件を幅広く定めます。これに対し、助言内容の利用に関する確認書は、FPが提供した「助言等を相談者がどのように扱うのか」という点に重点を置いた書面です。したがって、FP相談契約書の代わりとして使用するのではなく、必要に応じて相談契約書や申込書と組み合わせて利用することが考えられます。

確認書を作成する際の注意点

相談者の自己責任だけを強調しない

確認書だからといって、「すべて相談者の自己責任であり、FPは一切責任を負わない」といった内容にすればよいわけではありません。確認書の目的は、一方的にFPの責任を排除することではなく、助言の性質や利用方法、双方の責任範囲を明確にすることです。実際の契約内容や適用される法令との整合性にも注意する必要があります。

相談内容に合わせて変更する

家計相談と資産形成相談では、確認すべきリスクが異なります。例えば住宅ローン相談であれば融資審査、資産形成相談であれば価格変動等、保険相談であれば保障内容や契約条件など、それぞれ固有の注意事項があります。すべてのFP業務で同じ確認書をそのまま使用するのではなく、実際のサービス内容に合わせて調整することが重要です。

契約書や利用規約との内容を統一する

すでにFP相談契約書や利用規約を設けている場合には、それらと確認書の内容が矛盾しないようにする必要があります。例えば、契約書では一定の継続的な情報提供を約束しているにもかかわらず、確認書では「一切更新しない」としていると、書面間で内容が食い違う可能性があります。関連する書面をセットで確認し、業務範囲、責任範囲、非保証などの表現を統一することが大切です。

FPの資格・登録・業務形態に合わせる

FPと呼ばれる事業者であっても、保有する資格や登録、所属する事業者、提供するサービスは同一ではありません。金融商品や保険等に関連するサービスを提供する場合には、実際の業務内容と必要となる資格・登録等を確認し、それに合わせて確認書を設計する必要があります。

署名欄だけでなく説明の過程も重視する

確認書は、相談者から署名をもらうことだけを目的とするものではありません。重要なのは、助言がどのような前提で行われているのか、どこまでがFPの業務なのか、最終判断を誰が行うのかを相談者が理解できるようにすることです。特に重要な事項については、書面を渡すだけではなく、相談時に説明する運用も検討するとよいでしょう。

電子契約で助言内容の利用確認を行う場合

オンラインFP相談では、面談そのものをWeb会議等で実施するケースも多く、確認書についても電子的に取り交わす運用が考えられます。電子化する場合には、誰が、どの内容について、いつ確認したのかを後から確認できるようにしておくことが重要です。また、相談契約書、オンライン相談同意書、助言内容の利用に関する確認書など複数の書面を使用する場合には、それぞれの役割を整理しておくと管理しやすくなります。相談前には相談条件を確認し、相談後には提供された助言の利用条件を確認するなど、FP相談の流れに合わせて書面を使い分ける方法も考えられます。

助言内容の利用に関する確認書を運用する際のポイント

実務では、確認書を作成するだけではなく、相談業務の流れに組み込むことが重要です。
例えば、

  • 相談申込み時に相談業務の範囲を説明する
  • 相談開始時に相談者から必要情報を確認する
  • 相談時に試算の前提条件を説明する
  • 助言を提示する際に選択肢や注意点を説明する
  • 相談終了時に助言内容の利用条件を確認する
  • 必要に応じて専門家や金融機関等への確認を案内する

といった流れを整えることが考えられます。確認書単体でトラブルを完全に防止できるものではありません。契約書、申込書、相談記録、説明資料等と組み合わせ、相談者との認識を継続的に確認することが重要です。

まとめ

助言内容の利用に関する確認書(FP)は、ファイナンシャルプランナーから提供された助言、情報、試算、シミュレーションなどについて、その利用方法と責任範囲を整理するための書面です。特に重要なのは、FPの助言が相談者の意思決定を支援するための参考情報であること、試算は一定の前提条件に基づいていること、将来の結果を保証するものではないこと、そして最終的な意思決定は相談者自身が行うことを明確にする点です。また、FP相談では金融、税務、法務、社会保障、不動産など複数の専門分野に関連する場合があります。一般的な情報提供と資格・登録等を必要とする専門業務を適切に区分し、必要に応じて各分野の専門家への確認を促すことも大切です。助言内容の利用に関する確認書をFP相談契約書や相談申込書、オンライン相談同意書などと適切に組み合わせることで、相談者にとってサービス内容が分かりやすくなり、FP側にとっても相談業務の範囲や助言の位置付けを明確にできます。

本ページに掲載する助言内容の利用に関する確認書(FP)のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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