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団体送客契約書

団体送客契約書は、旅行会社や旅行代理店、団体手配事業者などがホテル・旅館へ団体宿泊客を送客する際の基本条件を定める契約書です。宿泊料金、送客手数料、予約変更、キャンセル、精算方法など継続的な団体送客取引に必要な事項を整理できます。

契約書名
団体送客契約書
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
ホテル・旅館への継続的な団体送客について、予約手続から料金・手数料の精算、キャンセル時の取扱いまで体系的に定められる。
利用シーン
旅行会社がツアー参加者をホテル・旅館へ継続的に送客する/団体手配事業者が社員旅行や研修旅行などの宿泊団体を宿泊施設へ送客する
メリット
団体送客に伴う料金、手数料、人数変更、キャンセル、責任範囲などを事前に明確化し、ホテル・旅館と送客事業者間のトラブルを防止しやすくなる。
ダウンロード数
4件
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団体送客契約書とは?

団体送客契約書とは、旅行会社、旅行代理店、団体旅行の手配事業者などが、ホテル・旅館などの宿泊施設へ団体宿泊客を送客する際に、双方の取引条件を定める契約書です。個人の宿泊予約とは異なり、団体送客では、一度に多数の客室を確保するだけでなく、食事、宴会、会議室、添乗員の宿泊、部屋割り、宿泊者名簿など、さまざまな事項について調整する必要があります。また、予約後に参加人数が増減したり、団体全体がキャンセルになったりする可能性もあるため、あらかじめ取引条件を明確にしておくことが重要です。団体送客契約書では、主に以下のような事項を定めます。

  • 対象となるホテル・旅館
  • 団体予約の申込方法
  • 宿泊料金・食事料金などの取扱い
  • 送客手数料
  • 料金の精算方法
  • 宿泊人数・客室数の確定時期
  • 予約変更・キャンセルの条件
  • 添乗員・引率者の取扱い
  • 個人情報の取扱い
  • 事故・苦情発生時の対応
  • 不可抗力が発生した場合の対応
  • 契約解除・契約期間

継続的に団体客の送客を受けるホテル・旅館では、予約のたびにすべての条件を決めるよりも、団体送客契約書によって共通する基本条件を定め、個々の宿泊については予約確認書などで具体的な条件を確定する方法が実務上利用しやすいでしょう。

団体送客契約書が必要となるケース

団体送客契約書は、ホテル・旅館と送客事業者との間で、継続的又は一定規模の団体宿泊取引を行う場合に活用できます。

旅行会社からツアー客の送客を受ける場合

旅行会社が企画するツアーの宿泊先としてホテル・旅館を継続的に利用するケースです。ツアーごとに宿泊人数や日程は異なりますが、料金の精算方法、送客手数料、キャンセル条件などについて共通ルールを設けておけば、個別予約の手続きを簡素化できます。

社員旅行や研修旅行の団体を受け入れる場合

企業の社員旅行、研修旅行、福利厚生旅行などを取り扱う事業者から宿泊客の紹介を受けるケースでも利用できます。

このような団体では、客室だけでなく、

  • 宴会場
  • 会議室
  • 食事
  • 研修設備
  • 貸切スペース

などを同時に利用する場合があります。そのため、宿泊以外の料金や変更条件についても個別予約で明確にすることが重要です。

修学旅行や学生団体を受け入れる場合

修学旅行、部活動、スポーツ大会、ゼミ合宿など、学校関係の団体を受け入れるケースです。学生団体では、一般の団体旅行以上に、引率者との連絡体制、食物アレルギーへの対応、緊急時の対応、館内利用ルールなどを確認する必要があります。

スポーツ団体や合宿を受け入れる場合

スポーツチームやクラブなどの宿泊では、大人数での連泊や食事提供、設備利用などが伴うことがあります。宿泊人数の変更が発生する可能性もあるため、最終人数の確定期限や人数減少時のキャンセル料について明確にしておくと、トラブル防止につながります。

団体手配事業者から継続的に送客を受ける場合

旅行会社だけでなく、企業や学校などの団体宿泊を手配する事業者から継続的に送客を受ける場合にも、基本契約として団体送客契約書を活用できます。ただし、実際の契約内容を決める際には、相手方の事業内容や取引形態を確認し、旅行業法その他の関係法令との整合性を確認する必要があります。

団体送客契約書に盛り込むべき主な条項

団体送客契約書では、少なくとも次のような事項を検討します。

  • 契約の目的
  • 対象となる宿泊施設
  • 団体顧客の定義
  • 個別予約の成立条件
  • 予約情報・宿泊者名簿
  • 宿泊料金等
  • 送客手数料
  • 料金の精算方法
  • 予約内容の変更
  • 宿泊人数の確定
  • キャンセル料
  • 添乗員・引率者の取扱い
  • 双方の責任
  • 宿泊約款・利用規則との関係
  • 特別な配慮を必要とする宿泊者への対応
  • 個人情報の取扱い
  • 秘密保持
  • 事故・苦情への対応
  • 不可抗力
  • 損害賠償
  • 反社会的勢力の排除
  • 契約解除
  • 契約期間
  • 準拠法・合意管轄

団体送客契約書だけですべての宿泊条件を固定するのではなく、基本的な取引条件を本契約で定め、具体的な宿泊日、人数、客室数、料金などについて個別予約で決定する構成にすると運用しやすくなります。

団体送客契約書の条項ごとの解説

1. 個別予約に関する条項

継続的な団体送客では、基本契約を締結しただけで特定の日程の宿泊予約が成立するわけではありません。

そのため、個別予約について、

  • 誰が予約を申し込むのか
  • どのような情報を通知するのか
  • いつ予約が成立するのか
  • 予約確認書を発行するのか

などを明確にします。例えば、旅行会社からホテルへ予約申込みを行い、ホテルが承諾した時点で個別予約が成立すると定める方法があります。基本契約と個別予約の内容が異なる場合にどちらを優先するかについても、あらかじめ規定しておくことが重要です。

2. 宿泊料金に関する条項

団体宿泊では、一般の宿泊料金とは異なる団体料金を設定することがあります。

契約書では、宿泊料金だけでなく、

  • 食事料金
  • 宴会料金
  • 会議室料金
  • 施設利用料金
  • 追加サービス料金
  • 税金等

についても整理しておくとよいでしょう。すべての金額を基本契約に記載する必要はなく、別途料金表や個別予約によって定める方法も考えられます。

3. 送客手数料に関する条項

送客事業者に対してホテル・旅館から手数料を支払う場合は、その計算方法を明確にする必要があります。

例えば、

  • 宿泊料金の一定割合
  • 宿泊者1名あたりの固定金額
  • 1予約あたりの固定金額

などの設定方法があります。特に注意したいのが、手数料の計算対象です。宿泊料金だけを対象とするのか、食事料金を含めるのか、税金や現地追加料金を含めるのかによって金額が変わります。後から双方の認識が食い違わないよう、算定対象となる料金について明確にしておきましょう。

4. 精算方法に関する条項

団体宿泊では、誰が宿泊料金を回収するのかを明確にすることが非常に重要です。

代表的には、

  • 旅行会社等が団体顧客から料金を受領し、ホテル・旅館へ支払う
  • ホテル・旅館が団体顧客から直接料金を受領する

という方法があります。また、宿泊者が現地で追加注文した飲食、売店商品、クリーニングなどについては、宿泊者本人が直接精算する方式もあります。請求締日、支払期限、振込先、振込手数料の負担者まで定めておけば、経理上のトラブルを防止しやすくなります。

5. 人数確定に関する条項

団体予約では、予約申込み時点の人数と実際の宿泊人数が異なることがあります。例えば、当初50名で予約していたものの、直前に45名になるケースです。ホテル・旅館側では、予約人数を基準として客室、食材、人員などを準備するため、いつまで人数変更を受け付けるかを明確にする必要があります。

そのため、

  • 最終人数の確定期限
  • 人数減少時の取扱い
  • 人数増加時の取扱い

を定めておくことが重要です。

6. キャンセル料に関する条項

団体送客契約において、特に重要なのがキャンセル条件です。団体予約が取り消されると、多数の客室が一度に空室になる可能性があります。食材や人員を既に手配している場合には、宿泊施設側に大きな影響が生じることもあります。

そのため、例えば、

  • 宿泊日の何日前からキャンセル料が発生するか
  • キャンセル料を何%とするか
  • 一部人数減少の場合にも適用するか
  • 無連絡不泊をどのように扱うか

などを具体的に定めます。ホテル・旅館が既に宿泊約款や団体向けキャンセル規定を設けている場合には、その内容との整合性も確認しておきましょう。

7. 添乗員・引率者に関する条項

団体旅行では、添乗員、学校教員、スポーツチームの監督などが同行する場合があります。一般の宿泊者とは異なる料金や客室条件を設定することもあるため、添乗員等の宿泊料金や食事条件について個別予約で定められるようにしておくと便利です。また、緊急時の連絡窓口として、添乗員や引率責任者の氏名・連絡先をホテル側へ共有する運用も考えられます。

8. 宿泊約款・利用規則との関係

団体送客契約書は、旅行会社等とホテル・旅館との取引条件を定める契約です。一方、実際にホテル・旅館を利用する宿泊者には、宿泊施設が定める宿泊約款や利用規則が適用される場合があります。そのため、団体送客契約書でも、団体顧客による施設利用について宿泊約款や利用規則が適用されることを明確にしておくことが重要です。旅行会社等に対して、必要な利用条件を宿泊者へ周知してもらうこともトラブル防止につながります。

9. 個人情報に関する条項

団体予約では、ホテル・旅館へ多数の宿泊者情報が提供される場合があります。

例えば、

  • 氏名
  • 連絡先
  • 宿泊者名簿
  • 部屋割り
  • 食事に関する情報
  • 特別な配慮に必要な情報

などです。これらの情報について、利用目的を明確にするとともに、個人情報保護法その他の関係法令に従って適切に取り扱う必要があります。また、個人情報の漏えい等が発生した場合に、双方がどのように連絡・対応するかを定めておくことも重要です。

10. 事故・苦情への対応に関する条項

団体宿泊では、宿泊者からの苦情や、館内での事故、設備トラブルなどが発生する可能性があります。問題が発生した場合に旅行会社とホテルのどちらが対応するのか不明確だと、宿泊者への対応が遅れるおそれがあります。そのため、事故や重大な苦情が発生した場合には双方が必要な情報を共有し、原因となった当事者が自己の責任で対応するなど、基本的なルールを定めておくとよいでしょう。

11. 不可抗力に関する条項

台風、地震、洪水、感染症の流行、交通機関の大規模な運休などにより、予定していた団体旅行そのものが実施できなくなる場合があります。このようなケースについては、通常の自己都合キャンセルと同じ扱いにするのか、それとも別途協議するのかを契約上整理しておくことが重要です。

不可抗力が発生した場合の、

  • 予約変更
  • 予約取消し
  • 代替措置
  • 料金
  • 既に提供したサービスの精算

などについて協議できる条項を設けておくと、予期せぬ事態にも対応しやすくなります。

12. 契約解除に関する条項

継続的な団体送客取引では、相手方が料金を支払わない、本契約に重大な違反をする、経営状態が著しく悪化するなど、取引を継続することが困難になる場合があります。そこで、一定期間を設けて違反の是正を求め、それでも改善されない場合に解除できる条項や、破産手続開始の申立てなど重大な事情が生じた場合に直ちに解除できる条項を設けます。契約終了時に既に成立している団体予約をどう扱うかについても明確にしておくことが重要です。

団体送客契約書を作成する際の注意点

基本契約と個別予約を分けて管理する

団体送客では、すべての条件を基本契約だけで確定することは現実的ではありません。

宿泊日、人数、客室数、客室タイプ、食事、料金などは予約ごとに異なるため、

  • 団体送客契約書=継続取引の共通ルール
  • 予約確認書等=各団体の具体的条件

という形で管理すると分かりやすくなります。また、両者の内容が矛盾した場合にどちらを優先するかも定めておきましょう。

送客手数料の計算方法を曖昧にしない

手数料率だけを記載しても、計算対象となる金額が不明確ではトラブルになる可能性があります。例えば、宿泊料金10万円、食事料金3万円、施設利用料2万円という予約で、手数料率が10%だった場合、どの料金を基準として計算するかによって手数料額が変わります。そのため、料率だけでなく算定対象についても具体的に決めることが重要です。

人数減少と団体全体のキャンセルを区別する

団体予約では、全員がキャンセルするケースだけでなく、一部の参加者だけが参加を取りやめるケースもあります。そのため、団体全体の予約取消しだけでなく、宿泊人数や客室数が減少した場合の取扱いについても規定しておきましょう。特に大規模団体では、数名の変更でも客室割りや食事数に影響するため、最終人数確定期限を設定することが重要です。

宿泊約款や既存のキャンセル規定と整合させる

ホテル・旅館が既に宿泊約款や利用規則を定めている場合、団体送客契約書の内容と矛盾しないよう注意が必要です。例えば、宿泊約款ではキャンセル料50%、団体送客契約では30%となっていると、実際の取消し時にどちらを適用するのか問題になる可能性があります。団体取引について別条件を設定する場合には、個別予約を含め、適用関係を明確にしておくことが大切です。

旅行会社等の取引形態を確認する

一口に団体送客といっても、単なる顧客紹介なのか、旅行会社が宿泊料金を収受するのか、旅行商品として販売するのかなど、取引形態はさまざまです。取引内容によって契約上の役割や責任関係が変わるため、実際の事業スキームを確認したうえで契約書を作成する必要があります。特に旅行業に該当する取引については、旅行業法その他の関係法令との整合性について専門家への確認を検討するとよいでしょう。

特別な配慮が必要な団体について個別条件を設定する

修学旅行、スポーツ合宿、高齢者団体などでは、通常の団体旅行とは異なる対応が必要になることがあります。食物アレルギー、車椅子利用、緊急連絡体制などについては、すべてを基本契約で固定するのではなく、必要に応じて個別予約や確認書などで具体的な条件を定める方法が適しています。

団体送客契約書と旅行会社との宿泊基本契約書の違い

団体送客契約書と旅行会社との宿泊基本契約書は内容が似ていますが、想定する取引の重点が異なる場合があります。

団体送客契約書は、団体顧客をホテル・旅館へ送客する取引に焦点を当て、

  • 団体人数の確定
  • 人数変更
  • 送客手数料
  • 団体キャンセル
  • 添乗員・引率者

などを具体的に定める点が特徴です。一方、旅行会社との宿泊基本契約書は、個人・団体を含めた旅行会社との宿泊取引全般について基本条件を定める用途も考えられます。実際には契約書の名称だけで判断するのではなく、どのような送客・販売・精算スキームを採用しているかに合わせて内容を決めることが重要です。

団体送客契約書を電子契約するメリット

ホテル・旅館では、複数の旅行会社や団体手配事業者と契約することがあります。紙の契約書で管理すると、契約更新時期や最新の契約条件を確認する際に手間がかかることがあります。

電子契約を活用すれば、

  • 契約締結をオンラインで完結しやすい
  • 契約書を電子データとして一元管理しやすい
  • 過去の契約書を検索しやすい
  • 遠方の旅行会社とも契約手続きを進めやすい
  • 契約書の郵送や保管に伴う作業を削減しやすい

といったメリットがあります。特に多数の旅行会社・送客事業者と取引する宿泊施設では、基本契約を電子化することで契約管理の効率化につながります。

まとめ

団体送客契約書は、旅行会社、旅行代理店、団体手配事業者などからホテル・旅館へ団体宿泊客を送客する際の基本条件を定める契約書です。団体宿泊では、個人予約とは異なり、多数の客室や食事をまとめて手配するため、人数変更やキャンセルが宿泊施設の運営に大きな影響を与える可能性があります。

そのため、

  • 予約の成立時期
  • 宿泊料金
  • 送客手数料
  • 料金の精算方法
  • 最終人数の確定期限
  • 予約変更・キャンセル料
  • 添乗員・引率者の取扱い
  • 個人情報の取扱い
  • 事故・苦情への対応
  • 不可抗力
  • 契約解除

などについて、事前に明確なルールを設けておくことが重要です。また、基本契約ですべてを固定するのではなく、宿泊日、人数、客室数、食事、料金などは個別予約で確定する仕組みにすることで、さまざまな団体旅行に対応しやすくなります。団体送客の取引形態は、旅行会社が料金を収受するケース、ホテル・旅館が宿泊者から直接料金を受け取るケースなどによって異なります。実際に団体送客契約書を利用する際は、自社の宿泊約款、キャンセル規定、料金体系、送客事業者との取引方法などに合わせて内容を調整し、必要に応じて弁護士その他の専門家へ確認することをおすすめします。

本ページに掲載する団体送客契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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