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担当鑑定士指定確認書

担当鑑定士指定確認書は、不動産鑑定評価を依頼する際に、案件を担当する不動産鑑定士をあらかじめ指定・確認するための書類です。担当者の氏名や登録番号、役割、変更手続、補助者の関与などを明確にし、円滑な鑑定評価業務につなげます。

契約書名
担当鑑定士指定確認書
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
不動産鑑定評価を担当する鑑定士を明確に指定し、担当範囲や変更時の取扱いまで整理できる。
利用シーン
企業や個人が鑑定評価を依頼する際に担当鑑定士を指定する/専門性や過去の実績を踏まえて特定の不動産鑑定士による担当を希望する
メリット
担当者と責任範囲を事前に明確化することで、認識のずれを防ぎ、鑑定評価業務を円滑に進めやすくなる。
ダウンロード数
8件
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「担当鑑定士指定確認書」の本ひな形の利用にあたっては、必ず「契約書ひな形ダウンロード利用規約」をご確認ください。無料ダウンロードされた時点で、規約に同意いただいたものとさせていただきます。

目次

担当鑑定士指定確認書とは?

担当鑑定士指定確認書とは、不動産鑑定評価を依頼する際に、案件を主として担当する不動産鑑定士をあらかじめ指定し、その担当者の氏名、登録番号、役割、担当範囲、変更手続などを依頼者と不動産鑑定事務所との間で確認するための書類です。不動産鑑定評価では、対象となる不動産の種類や所在地、評価目的によって求められる知識や経験が異なります。そのため、依頼者としては、特定地域の評価実績が豊富な不動産鑑定士や、オフィス、商業施設、工場、ホテル、収益不動産など特定分野に詳しい不動産鑑定士に担当してもらいたい場合があります。

担当鑑定士指定確認書を作成しておけば、

  • 誰が主たる担当不動産鑑定士なのか
  • どの案件について担当するのか
  • 担当不動産鑑定士がどの範囲の業務を行うのか
  • 補助者や他の不動産鑑定士が関与できるのか
  • 途中で担当者を変更する場合にどう対応するのか

といった事項を明確にできます。特に、企業の資産評価、担保評価、相続・事業承継、M&A、訴訟・裁判手続など、評価結果が重要な意思決定や手続に利用される案件では、担当者を明確にしておくことが業務管理の面でも重要です。本プロジェクトでは、契約書・確認書について、単なる簡易書式ではなく、実際の取引で問題となりやすい事項まで体系的に盛り込む方針としているため、担当者の指定だけでなく、変更、補助者の関与、独立性、資料提供、秘密保持などについても整理しています。

担当鑑定士指定確認書が必要となるケース

担当鑑定士指定確認書は、すべての不動産鑑定評価で必ず作成しなければならない書類というわけではありません。しかし、担当者そのものが依頼先を選定する重要な要素となっている場合には、書面によって確認しておくことが有効です。

1. 特定分野に詳しい不動産鑑定士を指定する場合

不動産には、住宅、マンション、オフィス、店舗、ホテル、物流施設、工場、倉庫、山林、農地などさまざまな種類があります。案件によっては、対象不動産について豊富な評価経験を持つ不動産鑑定士を指定することが重要になります。例えば、大規模な収益物件の評価を依頼する場合に、収益不動産の鑑定評価経験が豊富な不動産鑑定士を指定するケースが考えられます。

2. 特定地域の評価実績を重視する場合

不動産価格は地域性の影響を大きく受けます。そのため、対象不動産が所在する地域の市場動向や取引事情に詳しい不動産鑑定士に担当してもらいたい場合があります。このような場合、担当鑑定士指定確認書に担当者を明記しておけば、依頼時に想定していた担当者と実際の担当者が異なるといった認識のずれを防ぎやすくなります。

3. 継続案件で同じ不動産鑑定士を指定する場合

企業が保有不動産について定期的に鑑定評価を依頼している場合などには、過去の経緯を把握している不動産鑑定士に継続して担当してもらうことがあります。同一の担当者が継続して関与することで、過去の評価条件や対象不動産の変化を把握しやすくなります。ただし、担当者を継続指定する場合でも、鑑定評価そのものについて一定の結果を要求することは適切ではありません。担当者の指定と評価結果の指定は区別する必要があります。

4. 裁判や紛争に関連する鑑定評価を依頼する場合

訴訟、遺産分割、共有物分割、賃料増減額など、不動産価格が争点となる場面では、担当する不動産鑑定士の専門性や経験が特に重視されることがあります。このような案件では、担当者を明確にするとともに、誰が現地調査や評価判断を行うのかについても確認しておくと、依頼内容を整理しやすくなります。

5. 企業の重要な資産評価を行う場合

M&A、事業承継、担保設定、財務上の資産評価などでは、不動産鑑定評価が企業の重要な意思決定に利用される場合があります。そのため、依頼者が担当不動産鑑定士の専門性や実績を確認した上で、特定の担当者を指定することがあります。

担当鑑定士指定確認書に記載する主な事項

担当鑑定士指定確認書では、単に担当者の氏名だけを記載するのではなく、対象となる業務や担当範囲まで明確にすることが重要です。一般的には、次のような事項を記載します。

  • 対象となる鑑定評価業務
  • 対象不動産
  • 評価目的
  • 価格時点
  • 成果物
  • 担当不動産鑑定士の氏名
  • 不動産鑑定士の登録番号
  • 所属事務所及び役職
  • 担当者を指定する理由
  • 担当不動産鑑定士の業務範囲
  • 専門的判断の独立性
  • 利害関係等の確認
  • 補助者等の関与
  • 担当者変更の条件
  • 依頼者からの変更申出
  • 資料及び情報の提供
  • 秘密保持
  • 成果物及び責任関係
  • 指定の有効期間

これらを整理しておくことで、担当者の指定だけでなく、鑑定評価業務全体における担当者の位置付けを明確にできます。

担当鑑定士指定確認書の条項ごとの解説

1. 目的条項

目的条項では、担当鑑定士指定確認書を作成する目的を明確にします。担当者を指定することだけを目的とするのではなく、担当者の役割、変更手続、補助者の関与などについて確認し、鑑定評価業務を円滑に遂行することを目的として定めます。確認書の位置付けを明確にすることで、別途締結する不動産鑑定評価に関する契約との関係も整理しやすくなります。

2. 対象業務に関する条項

担当不動産鑑定士を指定するときは、どの案件について指定するのかを明確にする必要があります。

そのため、

  • 依頼業務の名称
  • 対象不動産
  • 評価目的
  • 価格時点
  • 成果物

などを記載します。

複数の不動産について同時に鑑定評価を依頼している場合には、担当者の指定対象となる物件を特定できるようにしておくことが重要です。

3. 担当不動産鑑定士の指定条項

確認書の中心となる条項です。担当する不動産鑑定士について、氏名だけでなく、登録番号、所属、役職なども記載して人物を特定します。また、不動産鑑定事務所が業務を受託している場合には、担当不動産鑑定士を指定したからといって、当然に依頼者と担当者個人との間に直接の契約関係が成立するわけではありません。そのため、契約当事者と実際の担当者を区別して記載しておくことがポイントです。

4. 指定理由に関する条項

担当不動産鑑定士を指定する場合には、その理由を整理しておくと実務上便利です。

例えば、

  • 対象不動産の種類について専門性がある
  • 対象地域に詳しい
  • 類似案件の実績がある
  • 過去から継続して案件を担当している

といった理由が考えられます。指定理由を記載しておけば、やむを得ず担当者を変更するときにも、後任者に求める専門性や経験を判断しやすくなります。

5. 担当業務に関する条項

担当者を指定しても、具体的にどの業務を担当するのかが不明確では、依頼者との間で認識の違いが生じる可能性があります。そこで、依頼内容の確認、資料確認、現地調査、価格形成要因の分析、評価手法の検討、鑑定評価額の判断、成果物の作成・確認、依頼者への説明など、担当する業務を整理します。特に、依頼者が担当不動産鑑定士本人による現地調査や説明を重視している場合には、その点を明示しておくことが有効です。

6. 専門的判断の独立性に関する条項

担当不動産鑑定士を指定する場合に重要なのが、担当者の指定と鑑定評価結果の指定を混同しないことです。依頼者が特定の不動産鑑定士を希望したとしても、その担当者に特定の評価額を出すよう求める趣旨にはできません。そのため、確認書では、担当者の指定が鑑定評価額その他の専門的判断を指定するものではないことを明確にしておくことが重要です。

7. 利害関係等の確認条項

担当不動産鑑定士と対象不動産又は関係者との間に一定の利害関係が存在する場合、鑑定評価の公正性や独立性について疑義が生じる可能性があります。そこで、そのような事情が判明した場合には依頼者へ通知し、担当継続の可否や担当者変更について協議できる仕組みを設けます。担当者の専門性だけでなく、公正な立場で業務を行えるかという点も重要な確認事項です。

8. 補助者等の関与に関する条項

不動産鑑定評価業務では、指定された担当者以外の不動産鑑定士や調査担当者などが補助的に関与する場合があります。担当者を指定したからといって、すべての作業を担当不動産鑑定士本人だけで行わなければならないとすると、実際の業務運営と合わない場合があります。そのため、補助者等の関与を認めつつ、重要な専門的判断については指定された担当不動産鑑定士が責任を持って行う形にしておくと、担当者指定の意味を維持しながら実務にも対応できます。

9. 担当不動産鑑定士の変更条項

指定した担当不動産鑑定士が、疾病、退職、長期不在その他の事情によって業務を継続できなくなる可能性もあります。確認書では、このような場合の変更手続を定めておきます。原則として事前に変更理由や後任者を依頼者へ通知し、可能な限り従前の担当者と同等程度の専門性や経験を有する者を選定するという内容にしておけば、担当者変更によるトラブルを抑えやすくなります。

10. 依頼者からの変更申出に関する条項

担当者変更は、不動産鑑定事務所側の事情だけで発生するとは限りません。依頼者が合理的な理由により変更を希望するケースも考えられます。もっとも、案件が進行してから担当者を変更すると、引継ぎや再調査などが必要になる場合があります。そのため、変更によって追加業務が発生するときの費用についても、あらかじめ取扱いを定めておくことが重要です。

11. 情報及び資料の提供に関する条項

適切な鑑定評価を行うためには、対象不動産に関する資料や情報が必要になります。そのため、依頼者が合理的に必要な資料等を提供することや、故意に虚偽の情報又は重要事項が欠落した資料を提供しないことなどを確認します。必要資料が不足している場合の対応についても定めておけば、業務開始後のトラブル防止につながります。

12. 秘密保持条項

不動産鑑定評価の過程では、対象不動産に関する資料だけでなく、企業の資産情報、取引情報、相続関係の情報など、非公知の情報を取り扱う場合があります。そのため、担当不動産鑑定士や業務に関与する補助者について秘密保持の取扱いを明確にしておくことが重要です。秘密保持契約では、秘密情報の範囲、第三者への開示、目的外利用、法令に基づく開示などを体系的に定める方法が一般的であり、本プロジェクトで参照している契約書でもこれらの事項が詳細に整理されています。

13. 成果物及び責任関係に関する条項

担当鑑定士指定確認書は、基本的には担当者を指定・確認するための書類です。そのため、鑑定報酬、納期、成果物の利用目的、損害賠償その他の契約条件については、別途締結する不動産鑑定評価契約書や依頼書などで定める方法が考えられます。特に、不動産鑑定事務所が契約当事者となっている場合には、担当者個人を指定したことで責任主体まで変更されたと誤解されないよう、契約上の責任主体を明確にしておくことが重要です。

担当鑑定士指定確認書と不動産鑑定評価契約書の違い

担当鑑定士指定確認書と不動産鑑定評価契約書は、目的が異なります。担当鑑定士指定確認書は、主として誰が案件を担当するのか、その担当者がどのような役割を担うのかを確認するための書類です。一方、不動産鑑定評価契約書では、一般的に業務内容、報酬、納期、成果物、契約解除、損害賠償など、鑑定評価業務そのものについての契約条件を定めます。したがって、担当鑑定士指定確認書だけですべての契約条件を定めようとするのではなく、必要に応じて不動産鑑定評価契約書等と組み合わせて利用することが重要です。

担当鑑定士指定確認書を作成する際の注意点

担当者の氏名だけでなく登録番号まで確認する

同姓同名などによる混同を避け、担当する不動産鑑定士を明確に特定するため、氏名とあわせて登録番号や所属事務所を記載しておくと確認しやすくなります。

担当者本人が行う業務の範囲を明確にする

担当不動産鑑定士を指定していても、調査や資料整理などの補助業務を別の担当者が行うことは考えられます。依頼者が、現地調査や最終説明などについて指定した担当者本人による対応を希望しているのであれば、その範囲を具体的に記載しておくことが重要です。

担当者を固定できない場合も想定する

長期間にわたる案件では、退職、異動、疾病その他の事情によって担当者を変更せざるを得ないことがあります。変更を一切認めない内容にすると業務継続が困難になる可能性があるため、変更可能な事情、通知方法、後任者の選定基準などを定めておくことが実務的です。

担当者の指定と評価結果の指定を区別する

担当鑑定士指定確認書を作成する際に特に注意したいポイントです。依頼者が特定の不動産鑑定士を指定することと、希望する鑑定評価額を求めることは別の問題です。確認書では、担当者が専門家として独立した立場から評価を行うことを明確にし、担当者指定が評価結果への不当な影響につながらないようにする必要があります。

別途締結する契約書との整合性を確認する

不動産鑑定評価契約書、鑑定評価依頼書、秘密保持契約書などを別途作成している場合には、それぞれの内容に矛盾がないか確認する必要があります。

特に、

  • 契約当事者
  • 対象業務
  • 担当者
  • 納期
  • 成果物
  • 秘密保持
  • 責任主体
  • 契約変更の方法

については、書類間で整合させることが重要です。

担当鑑定士を途中で変更する場合はどうする?

担当不動産鑑定士を途中で変更する場合には、口頭連絡だけで済ませず、変更理由や後任者を記録として残しておくことが望まれます。

例えば、担当者の退職によって変更する場合には、

  • 変更前の担当不動産鑑定士
  • 変更後の担当不動産鑑定士
  • 変更日
  • 変更理由
  • 引継ぎの有無
  • 納期への影響
  • 追加費用の有無

などを確認します。

変更によって当初の契約条件にも影響が生じる場合には、担当者変更の通知だけでなく、覚書や変更合意書を作成することも検討します。

担当鑑定士指定確認書を電子契約で締結する場合

担当鑑定士指定確認書は、紙で作成して署名・押印する方法だけでなく、当事者の合意や業務上の運用に応じて電磁的方法で作成・保管することも考えられます。電子化する場合には、最終的に合意した内容が分かる状態で保存し、誰がどの内容を確認したのかを後から確認できるようにしておくことが重要です。特に担当者変更が発生した場合には、旧確認書と変更後の確認内容を適切に管理しておくと、後日、誰がどの期間に担当していたのかを確認しやすくなります。

担当鑑定士指定確認書を利用するメリット

担当鑑定士指定確認書を作成する最大のメリットは、依頼者が期待している担当体制と、不動産鑑定事務所が予定している担当体制を事前に一致させられることです。担当者の専門性を重視して依頼したにもかかわらず、実際には別の担当者が中心となって業務を進めていた場合、依頼者とのトラブルにつながる可能性があります。

あらかじめ書面化することで、

  • 担当者に関する認識のずれを防止できる
  • 担当者の役割を明確にできる
  • 補助者が関与できる範囲を整理できる
  • 担当者変更時の手続を明確にできる
  • 責任主体を整理できる
  • 鑑定評価の独立性を確認できる

といったメリットがあります。特に高額な不動産や企業の重要資産に関する鑑定評価では、担当者そのものが依頼先選定の重要な要素となることもあるため、担当体制を書面として残しておく意義は大きくなります。

まとめ

担当鑑定士指定確認書は、不動産鑑定評価を依頼する際に、主たる担当不動産鑑定士を明確にし、その役割や変更手続、補助者の関与などを確認するための書類です。特に、専門性の高い不動産、企業資産、担保評価、M&A、相続、裁判関連など、担当者の経験や専門分野が重要となる案件では、担当不動産鑑定士を明確にしておくことで、依頼者と不動産鑑定事務所との認識のずれを防ぎやすくなります。一方で、担当不動産鑑定士を指定することは、特定の鑑定評価額や結論を求めることとは異なります。担当者の専門的判断の独立性を確保しながら、担当範囲、補助者の関与、変更手続、責任主体などを適切に定めることが重要です。また、担当鑑定士指定確認書だけですべての取引条件を定めるのではなく、不動産鑑定評価契約書や依頼書などの関連書類と内容を整合させて運用することがポイントです。実際に使用する際には、対象不動産、評価目的、依頼者と不動産鑑定事務所との契約関係などによって必要な内容が異なるため、個別案件に応じて条項を調整し、必要に応じて弁護士、不動産鑑定士その他の専門家へ確認することをおすすめします。

本ページに掲載する担当鑑定士指定確認書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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