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応答率基準合意書(電話代行)

応答率基準合意書(電話代行)は、電話代行業務における目標応答率や最低応答率、算定方法、測定期間、対象着信、基準未達時の対応などを明確にするための合意書です。委託者と電話代行業者のサービス水準に関する認識を統一する際に活用できます。

契約書名
応答率基準合意書(電話代行)
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
電話代行業務における応答率の算定方法から基準未達時の対応まで具体的に定められる。
利用シーン
企業が電話代行会社と目標応答率を設定する/電話受付業務のサービス水準や評価基準を明確にする
メリット
応答率の基準と算定ルールを事前に明確化し、サービス品質をめぐる認識の相違やトラブルを防止できる。
ダウンロード数
6件
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応答率基準合意書(電話代行)とは?

応答率基準合意書(電話代行)とは、電話代行業務を委託する企業と電話代行業者との間で、電話の応答率に関する基準や算定方法、測定期間、基準未達時の対応などを定めるための文書です。電話代行サービスでは、単に電話を受けることだけではなく、どの程度の割合で着信に対応できているかがサービス品質を判断する重要な指標になります。しかし、応答率について明確なルールを定めていない場合、委託者は「ほぼすべての電話に対応してもらえると思っていた」、受託者は「一定割合の未応答は想定されている」といった認識の違いが生じる可能性があります。

そこで、応答率基準合意書を作成し、

  • 目標とする応答率
  • 最低限維持すべき応答率
  • 応答率の算定方法
  • 算定対象となる着信
  • 放棄呼の取扱い
  • 繁忙時や大量着信時の取扱い
  • 通信障害が発生した場合の取扱い
  • 応答率が基準を下回った場合の対応

などを事前に明確にしておくことが重要です。特に、電話代行業務委託契約書とは別に応答率基準合意書を作成しておけば、サービスレベルに関する条件を具体化しやすくなります。

応答率基準合意書が必要となるケース

応答率基準合意書は、電話代行サービスを利用するすべてのケースで必須となるものではありません。しかし、電話対応件数が多い企業や、電話受付が事業運営に大きく影響する企業では、あらかじめ応答率を定めておくことが有効です。主に次のようなケースで利用できます。

  • 企業の代表電話を外部の電話代行会社へ委託する場合
  • 問い合わせ窓口の電話受付を外部スタッフへ委託する場合
  • 予約受付業務を電話代行会社へ委託する場合
  • カスタマーサポートの一次受付を外部委託する場合
  • 特定の曜日や時間帯のみ電話受付を委託する場合
  • 電話受付件数が多く、一定のサービス水準を設定したい場合
  • 電話代行会社の業務品質を定期的に評価したい場合

電話は問い合わせ、予約、注文、商談などにつながる重要な窓口です。そのため、着信への対応状況を客観的な数字で確認できる仕組みを設けることで、委託者と受託者の双方がサービス品質を把握しやすくなります。

電話代行における応答率とは?

応答率とは、一定期間に発生した対象着信のうち、実際にオペレーター等が応答できた着信の割合を示す指標です。一般的には、次のような考え方で算定します。

応答率(%)= 応答件数 ÷ 対象着信件数 × 100

例えば、対象となる着信が100件あり、そのうち95件に応答した場合、応答率は95%となります。ただし、実務では単純に「すべての着信」を分母にすればよいとは限りません。短時間で発信者が電話を切った場合、営業時間外の着信、迷惑電話、システム障害によって正常に接続できなかった電話などをどのように扱うかによって、応答率は変化します。そのため、応答率基準合意書では、数値だけではなく算定方法まで明確にすることが重要です。

応答率基準合意書に盛り込むべき主な項目

電話代行業務の応答率について合意する場合、主に次の事項を定めます。

  • 対象となる電話代行業務
  • 応答率の定義
  • 応答率の算定方法
  • 目標応答率
  • 最低応答率
  • 測定期間
  • 対象着信の範囲
  • 放棄呼の取扱い
  • 応答時間の目標
  • 繁忙時の取扱い
  • システム障害時の取扱い
  • 応答率の報告方法
  • 基準未達時の対応
  • 応答率基準の見直し方法

単に「応答率95%以上」と定めるだけでは、どの着信を対象として計算するのかが分からず、後からトラブルになる可能性があります。数値と算定ルールをセットで定めることがポイントです。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 対象業務

まず、応答率基準の対象となる電話代行業務を明確にします。電話代行といっても、代表電話受付、問い合わせ対応、予約受付、カスタマーサポートなど業務内容はさまざまです。対象電話番号、対応曜日、対応時間、対応言語などを記載しておけば、どの業務について応答率を測定するのかが明確になります。特に複数の電話番号や窓口を運営している場合は、対象範囲を具体的に記載することが重要です。

2. 応答率の定義

応答率の定義は、本合意書の中心となる項目です。

例えば、

  • 対象着信件数
  • 応答件数
  • 除外する着信
  • 小数点以下の処理

などを決めておきます。また、応答率の算定については、電話代行会社が使用するCTI、PBX、クラウド電話サービスなどの記録を基準とする方法があります。双方が異なるシステムを利用している場合、記録上の数値に差が生じる可能性もあるため、どのデータを基準にするのかを明確にしておくと運用しやすくなります。

3. 目標応答率と最低応答率

応答率については、「目標」と「最低基準」を分けて設定する方法があります。目標応答率は、通常の業務運営において目指すサービス水準です。一方、最低応答率は、サービス品質を判断する最低限の基準として設定します。ただし、適切な数値は、電話代行業務の内容や人員配置、着信件数、平均通話時間、対応時間などによって異なります。そのため、具体的な数値を設定する場合は、実際の運用状況を踏まえて甲乙間で協議することが重要です。

4. 測定期間

応答率は、測定期間によって結果が大きく変わることがあります。例えば、1日単位では突発的な大量着信によって応答率が大きく低下することがありますが、月単位で集計すると一定の水準に収まる場合があります。

そのため、

  • 日単位
  • 週単位
  • 月単位
  • 一定期間の合計

など、どの単位で評価するのかを事前に決めておく必要があります。

5. 対象着信と除外着信

応答率を公平に評価するためには、どの着信を算定対象とするのかを明確にする必要があります。例えば、営業時間外にかかってきた電話まで未応答として計算すると、実際のサービス品質を適切に評価できない可能性があります。また、迷惑電話、自動発信、異常な大量発信、通信障害によって正常に接続されなかった着信などについても、通常の着信と同じように扱うかを決めておく必要があります。除外条件を明確にすることで、応答率の計算をめぐる認識の違いを防ぎやすくなります。

6. 放棄呼の取扱い

放棄呼とは、オペレーターが応答する前に発信者が電話を切った着信を指します。例えば、着信して数秒で発信者が切断した場合、電話代行業者側に十分な応答機会がなかった可能性があります。

そのため、

  • すべての放棄呼を対象着信に含める
  • 一定秒数以内の放棄呼を除外する
  • 特定条件に該当する放棄呼のみ除外する

といったルールを事前に設定しておくことが重要です。

7. 応答時間

電話代行の品質を評価する際には、応答率だけではなく、着信してから何秒以内に応答したかという応答時間も指標になります。例えば、応答率自体が高くても、毎回長時間待たせている場合には、利用者にとって十分なサービス品質とはいえない可能性があります。そこで必要に応じて、「一定秒数以内に一定割合以上の着信へ応答する」といった目標を別途設定する方法があります。ただし、応答率と応答時間は異なる指標であるため、それぞれの算定方法や位置付けを明確にすることが重要です。

8. 繁忙時・大量着信時の取扱い

電話代行業務では、通常予想される件数を大幅に超える着信が発生することがあります。

例えば、

  • テレビやWebメディアで商品が紹介された場合
  • SNSで商品やサービスが話題になった場合
  • キャンペーンを開始した場合
  • システム障害やサービス障害が発生した場合
  • イベントやチケット受付を開始した場合

などです。このような大量着信を通常時と同じ基準で評価すると、電話代行業者に過度な負担が生じる可能性があります。大量着信が予想される場合の事前通知や、異常な着信集中が発生した期間の取扱いを決めておくことが有効です。

9. システム障害時の取扱い

電話代行業務では、オペレーターの対応だけでなく、電話回線、クラウド電話サービス、通信設備など複数のシステムが関係します。通信事業者の障害や外部サービスの停止など、電話代行業者が直接管理できない原因によって電話を受けられない場合もあります。

そのため、システム障害等が発生した場合に、

  • 対象期間を応答率計算から除外するか
  • 障害発生をどのように報告するか
  • 復旧後の対応をどうするか

などを整理しておくことが重要です。

10. 応答率の報告

応答率基準を設定しても、実際の数値を確認できなければ運用上の意味が薄くなります。そこで、電話代行会社から委託者に対して、日次、週次、月次など一定の頻度で応答状況を報告する方法があります。

報告項目としては、

  • 対象着信件数
  • 応答件数
  • 未応答件数
  • 応答率
  • 平均応答時間
  • 放棄呼件数

などが考えられます。定期的に数値を確認することで、着信量の変化や人員配置上の問題なども把握しやすくなります。

11. 基準未達時の対応

応答率が最低基準を下回った場合の対応も重要です。例えば、受託者側の人員配置などに原因がある場合には、要員配置の見直しや受付体制の改善などを行うことが考えられます。一方、突然の大量着信や外部通信サービスの障害など、電話代行業者の責任とはいえない原因による未達もあります。そのため、「基準を下回った」という結果だけで責任を判断するのではなく、未達の原因を確認したうえで対応する仕組みにしておくことが重要です。

12. 応答率と応答品質の違い

応答率が高いことと、電話応対の品質が高いことは必ずしも同じではありません。例えば、電話を素早く取ることを優先するあまり、本人確認や必要事項の聞き取りを省略すれば、別の問題につながります。

電話代行業務では、

  • 応答率
  • 応答速度
  • 案内内容の正確性
  • 聞き取り内容の正確性
  • 対応マニュアルの遵守

などを総合的に管理することが重要です。そのため、応答率基準合意書でも、応答率だけを理由として必要な受付手順を省略しないことを確認しておくとよいでしょう。

応答率基準を設定するときの注意点

応答率基準は、高ければ高いほどよいとは限りません。非常に高い応答率を常時維持するためには、多くのオペレーターを待機させる必要が生じ、電話代行料金が高くなる可能性があります。一方、基準を低く設定しすぎれば、重要な顧客からの電話を取り逃す可能性があります。

そのため、

  • 通常の着信件数
  • 時間帯別の着信数
  • 1件あたりの平均通話時間
  • 曜日ごとの着信傾向
  • 繁忙期の着信件数
  • 必要となるオペレーター数
  • 電話代行料金とのバランス

などを考慮して設定することが重要です。運用開始前に数値を固定することが難しい場合は、一定期間の実績を確認したうえで応答率基準を見直せるようにしておく方法もあります。

電話代行業務委託契約書との関係

応答率基準合意書は、電話代行業務全体について定める業務委託契約書を補完する文書として利用できます。

業務委託契約書では、一般的に、

  • 委託業務の内容
  • 委託料
  • 業務遂行方法
  • 秘密保持
  • 個人情報の取扱い
  • 再委託
  • 損害賠償
  • 契約期間
  • 契約解除

など、電話代行業務全体の条件を定めます。これに対して応答率基準合意書では、応答率や応答時間など、サービス品質に関する具体的な基準を定めます。両方を作成する場合には、どちらの文書が優先されるのかを明確にし、内容が矛盾しないよう確認することが重要です。

応答率が未達の場合の返金・減額は明確に定める

応答率が基準を下回った場合に、当然に委託料金が返金・減額されるとは限りません。

返金や利用料金の減額、サービスクレジットなどを導入するのであれば、

  • 対象となる最低応答率
  • 未達の判定期間
  • 減額金額または計算方法
  • 減額の上限
  • 適用除外となる事情

などを別途明確に定める必要があります。単に「応答率を保証する」と記載するだけでは、未達時にどのような責任が発生するのかについて認識の違いが生じる可能性があります。サービスレベルと金銭的な補償を連動させる場合は、特に具体的な条件設定が重要です。

応答率基準合意書を作成する際の注意点

応答率基準合意書を作成する場合は、次の点に注意しましょう。

  • 応答率だけでなく算定方法まで明記する
    同じ着信データでも、放棄呼や営業時間外着信を含めるかによって応答率は変わります。
  • 目標値と最低基準を区別する
    努力目標なのか、必ず達成すべきサービス水準なのかを明確にします。
  • 大量着信時の取扱いを決める
    キャンペーンなどで通常を大幅に超える着信が予想される場合の通知方法や評価方法を決めておきます。
  • 外部システム障害を想定する
    通信事業者やクラウド電話サービスなど、受託者が管理できない障害についても取扱いを定めます。
  • 定期的に基準を見直す
    実際の着信量や平均通話時間が当初の想定と異なる場合には、必要に応じて応答率基準を変更します。
  • 業務委託契約書との整合性を確認する
    損害賠償、責任制限、契約解除などについて、基本となる電話代行業務委託契約書と矛盾しないようにします。
  • 専門家による確認を行う
    返金、損害賠償、サービス保証などを設定する場合は、実際のサービス内容に応じて弁護士等の専門家へ確認することが推奨されます。

まとめ

応答率基準合意書(電話代行)は、電話代行業務におけるサービス水準を客観的に確認するための文書です。特に重要なのは、単に「応答率○%以上」と数値を設定するだけではなく、対象着信、放棄呼、測定期間、繁忙時、システム障害、基準未達時の対応まで具体的に定めることです。電話代行では、着信件数や時間帯、平均通話時間、キャンペーンの有無などによって必要な受付体制が大きく変化します。そのため、契約開始時に基準を設定した後も、実際の運用状況に応じて見直せる仕組みにしておくことが重要です。電話代行業務委託契約書とあわせて応答率基準合意書を整備することで、委託者と受託者双方がサービス水準を共有しやすくなり、応答率や電話受付品質をめぐる認識の相違を防ぐことにつながります。

本ページに掲載する応答率基準合意書(電話代行)のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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