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カスタマーセンター運営契約書

カスタマーセンター運営契約書は、企業が電話代行会社などに顧客からの問い合わせ対応や注文受付、苦情の一次受付などを委託する際に使用する契約書です。業務範囲、応対基準、個人情報の取扱い、通話録音、委託料などを明確に定めます。

契約書名
カスタマーセンター運営契約書
バージョン / ファイル
1.00/ Word
作成日 / 更新日
特徴
電話代行・カスタマーセンター運営に必要な業務範囲、応対基準、エスカレーション、個人情報管理などを具体的に定めている。
利用シーン
企業が電話代行会社にカスタマーセンター業務を一括委託する/EC事業者が問い合わせ・注文受付・苦情の一次対応を外部事業者に委託する
メリット
カスタマーセンターの対応範囲と責任分担を明確にし、顧客対応や情報管理をめぐるトラブルを予防できる。
ダウンロード数
5件
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カスタマーセンター運営契約書とは?

カスタマーセンター運営契約書とは、企業が電話代行会社やコールセンター運営会社などの外部事業者に、顧客からの問い合わせ対応、注文・予約受付、苦情の一次受付、電話取次ぎなどのカスタマーセンター業務を委託する際に、その業務内容や責任範囲を定める契約書です。電話代行を利用する場合、受託事業者は単に電話を受けるだけではなく、委託企業の窓口として顧客と直接コミュニケーションを取ることになります。そのため、対応方法に問題があると、顧客満足度だけでなく、企業の信用やブランドイメージにも影響する可能性があります。また、カスタマーセンターでは、顧客の氏名、電話番号、メールアドレス、購入履歴、問い合わせ履歴などの個人情報を取り扱うケースも少なくありません。通話を録音する場合には、録音データについても適切な管理が必要になります。
そのため、カスタマーセンター運営契約書では、単なる業務委託の条件だけでなく、

  • 委託する業務の具体的な範囲
  • 受付曜日・受付時間
  • 顧客への応対基準
  • 対応できない問い合わせの引継ぎ方法
  • 業務報告の方法
  • 通話録音データの取扱い
  • 秘密情報・個人情報の管理
  • 情報セキュリティ対策
  • 再委託の条件
  • システム障害等が発生した場合の対応
  • 委託料及び追加費用
  • 契約終了時のデータ等の取扱い

などを明確にしておくことが重要です。電話代行会社と委託企業の認識のずれを防ぎ、安定した顧客対応を継続するための基本的な契約として活用できます。

カスタマーセンター運営契約書が必要となるケース

カスタマーセンター運営契約書は、外部事業者が企業に代わって顧客対応を行うさまざまな場面で利用できます。代表的な利用ケースとして、次のようなものがあります。

  • 電話代行会社に代表電話や問い合わせ窓口の対応を委託する場合
  • ECサイトの注文受付や商品問い合わせを外部事業者に委託する場合
  • 予約サービスの電話予約受付を外部のカスタマーセンターに委託する場合
  • 商品・サービスに関する問い合わせ窓口をアウトソーシングする場合
  • 顧客からの苦情や要望の一次受付を外部事業者に委託する場合
  • 電話だけでなくメールやチャットによる問い合わせ対応も委託する場合
  • 繁忙期やキャンペーン期間だけ臨時のコールセンターを設置する場合
  • 営業時間外や休日の電話受付を電話代行会社に委託する場合

特に問い合わせ内容に応じて一定の回答まで行わせる場合には、単純な電話取次ぎよりも受託者の業務範囲が広くなります。どこまで回答してよいのか、どの段階で委託企業へ引き継ぐのかを契約書やマニュアルで明確にしておくことが重要です。

カスタマーセンター運営契約書に盛り込むべき主な条項

カスタマーセンター運営契約書では、一般的な業務委託契約の内容に加えて、顧客対応業務特有の条件を定める必要があります。
主な条項としては、次のものが挙げられます。

  • 契約の目的
  • 委託業務の範囲
  • 業務遂行方法
  • 応対基準
  • エスカレーション
  • 業務マニュアル等の取扱い
  • 業務実施体制
  • 委託料
  • 業務報告
  • 通話録音
  • 秘密保持
  • 個人情報の取扱い
  • 情報セキュリティ
  • 再委託
  • 設備及びシステム
  • 障害等への対応
  • 禁止事項
  • 知的財産権
  • 契約期間
  • 契約内容の変更
  • 契約解除
  • 損害賠償
  • 契約終了時の措置
  • 準拠法及び合意管轄

委託する業務の規模や内容によって必要な条項は異なるため、実際の運営方法に合わせて調整することが大切です。

条項ごとの解説と実務ポイント

1. 委託業務の範囲

カスタマーセンター運営契約書で最初に明確にしておきたいのが、受託者にどの業務まで任せるのかという点です。
例えば、電話受付といっても、

  • 電話を受けて担当者へ取り次ぐだけ
  • FAQに基づいて問い合わせに回答する
  • 注文や予約を受け付ける
  • 顧客情報をシステムへ登録する
  • 苦情を一次受付する

など、業務内容には大きな違いがあります。電話、メール、チャットなど複数のチャネルを利用する場合には、それぞれについて対応範囲を定めておくことも重要です。さらに、対応曜日、対応時間、想定対応件数、対応言語なども契約時に確認しておけば、運用開始後の認識違いを防ぎやすくなります。

2. 応対基準

カスタマーセンターの担当者は、顧客から見れば委託企業の窓口です。そのため、応対品質が低い場合には、電話代行会社だけではなく委託企業そのものに対する不満につながる可能性があります。契約書では、甲から提供されたマニュアルやFAQなどに従って対応することを基本とし、担当者が独自の判断で商品・サービスの条件を変更したり、顧客に保証したりしないように定めておくことが重要です。特に、返金、値引き、補償、契約変更などは企業に直接的な負担を生じさせるため、受託者がどこまで判断できるのかを明確にする必要があります。

3. エスカレーション

すべての問い合わせをカスタマーセンターだけで完結できるとは限りません。重大な苦情や事故、個人情報漏えいに関する申出、行政機関からの問い合わせなどについては、委託企業の担当部署へ速やかに引き継ぐ必要があります。そこで重要になるのがエスカレーションルールです。
例えば、

  • どのような問い合わせを引き継ぐのか
  • 誰に連絡するのか
  • 電話・メール・システムのどの方法で連絡するのか
  • 緊急案件をどの程度の時間で報告するのか

などを事前に決めておくと、重大な問い合わせへの対応が遅れるリスクを抑えられます。

4. 業務マニュアル・FAQ

カスタマーセンターでは、オペレーターごとに回答内容が異なる状態を避けるため、マニュアルやFAQを使用することが一般的です。契約書では、委託者が必要なマニュアル、商品情報、サービス情報などを提供し、受託者がそれらに基づいて対応する仕組みを定めておくとよいでしょう。また、料金改定、新商品の発売、キャンペーン開始などによって案内内容が変わった場合、古い情報で顧客対応を続けないよう、変更情報を速やかに共有する運用も必要です。

5. 委託料

カスタマーセンター業務では、料金体系が複数組み合わされる場合があります。
例えば、

  • 月額固定料金
  • 電話1件ごとの従量料金
  • 通話時間に応じた料金
  • 初期設定費用
  • システム利用料
  • 時間外対応料金
  • オペレーター追加料金

などです。特に注意したいのが、想定以上の入電が発生した場合です。キャンペーンや障害などによって問い合わせ件数が急増すると、追加人員が必要になることがあります。どのような場合に追加料金が発生するのかについても、契約時に整理しておくとトラブルを防止できます。

6. 業務報告

カスタマーセンターを外部委託すると、委託企業側から実際の問い合わせ状況が見えにくくなることがあります。そこで、定期的な業務報告の仕組みを設けることが重要です。受付件数、応答件数、問い合わせ内容、苦情件数、エスカレーション件数などを報告対象として設定することで、顧客の声を商品・サービスの改善にも活用できます。日次、週次、月次など、事業の性質に応じて報告頻度を設定するとよいでしょう。

7. 通話録音

電話対応では、応対品質の確認や問い合わせ内容の確認などを目的として、通話を録音する場合があります。
その場合には、

  • 録音の目的
  • 保存期間
  • アクセスできる担当者
  • 録音データの利用範囲
  • 契約終了後の削除方法

などを整理する必要があります。録音された会話に個人情報が含まれる場合には、通常の問い合わせ履歴と同様、適切な情報管理が求められます。

8. 個人情報の取扱い

カスタマーセンター運営では、個人情報管理が特に重要です。顧客対応の過程で、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、購入履歴、問い合わせ履歴などを取り扱う可能性があります。そのため、受託者が個人情報を本業務以外に利用しないことや、不正アクセス、漏えい、紛失等を防止するための安全管理措置を講じることを契約上明確にしておくことが重要です。また、漏えい等が発生した場合の報告方法や、契約終了後のデータ返還・削除についても定めておく必要があります。

9. 情報セキュリティ

カスタマーセンターでは、顧客管理システムや受注システムなど、委託企業のシステムへ受託者がアクセスする場合があります。この場合、アカウントやパスワードが適切に管理されていなければ、不正アクセスや情報漏えいにつながる可能性があります。そのため、アクセス権限の管理、認証情報の管理、端末の管理、セキュリティ事故発生時の報告などについて契約上のルールを設けておくことが重要です。

10. 再委託

電話代行会社が業務の一部を別のコールセンター事業者などへ再委託するケースも考えられます。しかし、委託企業が知らない事業者に顧客情報が渡ることは、情報管理上のリスクになります。そのため、重要な業務を再委託する場合には事前承諾を必要とし、再委託先にも秘密保持、個人情報保護、情報セキュリティなどについて同等の義務を負わせることが重要です。また、再委託したことによって、元の受託者が責任を負わなくなるわけではないことも明確にしておくとよいでしょう。

11. システム障害・通信障害

電話代行やカスタマーセンター業務は、通信回線やシステムに大きく依存しています。通信障害、システム障害、停電などが発生すると、顧客からの電話を受けられなくなる可能性があります。
そのため、

  • 障害発生時の連絡方法
  • 代替受付方法
  • 復旧後の対応
  • 顧客への案内方法

などについて事前に整理しておくことが望まれます。大規模災害なども想定する場合には、カスタマーセンターの事業継続体制について別途確認することも有効です。

12. 契約終了時の措置

契約終了時には、顧客情報や問い合わせ履歴などが受託者側に残らないよう注意が必要です。契約書では、委託企業から提供された資料、データ、アカウントなどについて、返還、削除又は廃棄することを定めておきます。また、別の電話代行会社へ切り替える場合には、業務を停止するだけでなく、FAQ、問い合わせ履歴、運用上の注意事項などを適切に引き継ぐ必要があります。必要に応じて、契約終了時の移行協力についても契約書に盛り込んでおくとスムーズです。

カスタマーセンター運営契約書を作成する際の注意点

電話受付と回答業務を区別する

電話を受けて担当者へ取り次ぐだけなのか、オペレーター自身が問い合わせに回答するのかによって、受託者の責任範囲は大きく異なります。「電話対応一式」などの曖昧な記載だけではなく、具体的な業務内容を契約書や別紙で明確にしておくことが重要です。

オペレーターの権限を明確にする

顧客から強い要望を受けた場合でも、オペレーターが独自に値引きや返金を約束できる状態は避ける必要があります。返金、補償、契約変更など、企業に法的・経済的負担を生じさせる事項については、誰が判断できるのかを明確にしましょう。

個人情報の範囲を確認する

委託する業務によって取り扱う情報は異なります。単純な代表電話受付であれば氏名や電話番号程度の場合もありますが、ECサイトのカスタマーセンターでは、住所、注文内容、購入履歴など幅広い情報を取り扱う可能性があります。実際に取り扱う情報を確認したうえで、必要な管理体制を構築することが重要です。

想定件数を明確にする

電話代行では、月間の入電数が料金や必要人員に直結することがあります。通常月は数百件でも、キャンペーン期間に数千件へ増えると、当初の体制では対応できない可能性があります。想定対応件数や追加料金の条件を契約前に確認しておくことで、費用をめぐるトラブルを防ぎやすくなります。

契約書と実際の運用を一致させる

カスタマーセンター業務は、商品追加、料金変更、キャンペーン、問い合わせ傾向の変化などによって運用内容が変わりやすい業務です。契約締結後に実際の運用が大きく変わった場合には、契約書、別紙、マニュアル、FAQなども必要に応じて更新することが重要です。

カスタマーセンター運営契約書と電話代行契約書の違い

電話代行契約書は、代表電話の受付や担当者への取次ぎなど、比較的限定された電話対応業務を対象とするケースがあります。一方、カスタマーセンター運営契約書では、問い合わせへの回答、注文・予約受付、苦情の一次受付、顧客情報の登録、対応履歴の管理、定期報告など、より幅広い顧客対応業務を対象とすることが想定されます。
そのため、カスタマーセンター運営契約では、単純な電話受付だけではなく、

  • 応対品質の管理
  • エスカレーション
  • マニュアル・FAQ管理
  • 個人情報管理
  • 通話録音
  • システム利用
  • 業務報告

などについて、より詳細なルールを定めることが重要になります。

カスタマーセンター運営契約書を電子契約するメリット

カスタマーセンター運営契約書は、委託内容の変更や契約更新が発生する可能性があるため、電子契約との相性がよい契約書の一つです。電子契約を利用することで、契約書の印刷、製本、押印、郵送などの作業を減らし、契約締結までの手続きを効率化できます。また、契約書を電子データとして管理することで、契約期間や委託条件の確認もしやすくなります。特に複数のカスタマーセンター事業者や外部スタッフを利用している企業では、契約書を電子的に一元管理することで、契約更新や条件確認にかかる管理負担の軽減につながります。

まとめ

カスタマーセンター運営契約書は、電話代行会社などの外部事業者へ顧客対応を委託する際に、委託業務の範囲や責任分担を明確にするための重要な契約書です。特にカスタマーセンターでは、顧客と直接やり取りするため、応対基準やエスカレーションルールを明確にする必要があります。また、個人情報、問い合わせ履歴、通話録音データなどを取り扱う場合には、情報管理についても具体的なルールを設けることが重要です。契約書を作成する際は、単に「電話対応を委託する」と定めるだけではなく、対応時間、対応範囲、オペレーターの権限、報告方法、再委託、システム障害への対応、契約終了時のデータ処理など、実際の運用を想定して条件を整理しましょう。なお、本ひな形及び解説は一般的なカスタマーセンター・電話代行業務を想定した参考例です。実際の業務内容、個人情報の取扱い、システム構成、再委託の有無等によって必要となる契約条件は異なるため、実際に利用する際は必要に応じて弁護士その他の専門家へ確認することを推奨します。

本ページに掲載するカスタマーセンター運営契約書のひな形および解説は、一般的な参考情報として提供するものであり、特定の取引・案件への法的助言を目的とするものではありません。実際の契約締結に際しては、専門家(弁護士等)への確認を強く推奨いたします。

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株式会社pekoが運営する電子契約サービス「mysign(マイサイン)」の運営チームメンバー。法令遵守と信頼性の高い契約運用をテーマに、電子署名や契約実務に関する情報を発信しています。

 
 
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